大根ってそれ自体にそれほど味はないけれど、他のもと煮込むと味が染みこんでうまいんですよね。
おでんでは他の練り物から出た旨味をいっぱいに吸収して、一番好きなタネです。
子どもの頃は、ブリ大根やイカと大根を煮たやつなど、魚介と大根の煮物はどうも生臭い感じがして苦手だったんですが、この頃は好きになりました(^_^)
今回は大根そのものの味を生かした、シンプルな料理、ふろふき大根をつくりました。
でも、つくる前に一つ気になることが・・・
名前の「ふろふき」って何なの? 「ほらふき」と「ふろしき」をごちゃ混ぜにしたようなおもしろい名前だけど(笑)
そんな時はネット検索。
今は便利な時代ですね。何でもすぐ調べられちゃう。
昔だったら図書館に行って調べるくらいしかないよね、きっと。
そう言えば、子供の頃、親が兄弟三人に買ってくれた百科事典があったな。私は「生物」と「宇宙」の巻が好きで、何度も繰り返し見てましたね。今は何でもネット百科事典ウィキペディアで調べられるから、本になった百科事典は売れないだろうなー。というか、今でも百科事典って売ってるんだろうか??
ふろふき大根の名前の由来は3つほど説があるらしい。
(1)
漆器職人が冬になると漆の乾きが悪くて困っていたところ、ある僧から風呂(漆器の貯蔵室のこと)に大根のゆで汁を吹き込み、そこで乾かすとよいと教えられ、うまくいくようになった。
しかし大量のゆで汁を取るためにゆでられた大根が、多量に余ってしまい困ります。
仕方なく近所に配ると、これが思いのほかおいしいと評判に。
そこから「風呂吹き大根」の名前が生まれたという説。
(2)
昔の風呂は今と違い、蒸し風呂の形態だったので熱くなった体に息を吹きかけ垢を擦り取る人がいたといいます。
そのような人々を「風呂吹き」と呼びました。
そういった息を吹きかける様子と、料理を食べる時に冷ます姿が似ていたことから「風呂吹き」と呼ぶようになったという説。
(3)
大根は安くて体にもいいので「不老富貴(ふろうふき)」の意味からこの名前が来たとの説。
どれももっともらしい気もするし、こじつけのような気もするし、結局はっきりしない(苦笑)
元々は大根じゃなくて蕪を食べる料理だったらしいけど。
いかんいかん、これ以上脱線すると長編になっちゃうから、この辺でやめよう(^_^;)
とにかくふろふき大根をつくろう。
ふろふき大根
- 大根…1/2本くらい
- 米のとぎ汁…適量
- 昆布だし汁…大根にかぶるくらいの量
- 醬油…小さじ2
- 肉味噌
鶏ひき肉…100g
ごま油…小さじ2
味噌…大さじ2
醬油…大さじ1
みりん…大さじ2
砂糖…小さじ2
ショウガ絞り汁…小さじ1
白ごま…適量
思い切って皮を厚く剥くのがポイント
↑やわらかく仕上げたいので、周囲の固い部分(5mmくらい)をぐるっと皮と一緒に包丁で剥きます。
こんな感じ。もったいないと思われるかもしれませんが、厚く剥いた部分は千切りにして味噌汁の具にしたり、きんぴらにすれば良いので、ケチらず思い切って厚めに剥きましょう(^_^)
↑面取りして、裏表十字に隠し包丁を入れます。
厚く剥いた皮と面取りした部分です。今回は千切りにして味噌汁に入れました。
↑米のとぎ汁に大根を入れて茹でます(米のとぎ汁の代わりに、米そのものをひとつかみ入れてもOK)。一度沸騰したら弱火にして30分〜1時間ほど茹でます。火が通ってくると、白っぽかった身が少しずつ透明になってきます。
竹串を刺して、スッと通れば大丈夫です。茹で上がったら、ザルに上げて軽く洗います。鍋も洗います。
↑もう一度鍋に入れた大根にかぶるくらいの量の昆布だし汁と醬油小さじ2を入れ、落としぶたをして弱火で30分くらい煮ます。やわらかくしたければ、1時間くらい煮ましょう。
肉味噌と大根の見事なハーモニー
↑フライパンにごま油小さじ2を入れ、鶏ひき肉100gをそぼろ状になるまで炒めます。
味噌大さじ2、醬油…大さじ1、みりん大さじ2、砂糖小さじ2で合わせ味噌をつくっておきます。
↑一旦火から外し、合わせ味噌を入れて中火で汁気がほとんどなくなるまで混ぜ合わせます。さらに、ショウガ絞り汁小さじ1を入れて混ぜ合わせます。
大根も良い感じにやわらかく煮えました。
↑皿に盛ってつゆを少し張り、肉味噌を載せて白ごまを振ったら完成!
前回の大学芋は口の中をケガしそうで両親には食べさせられませんでしたが(笑)、これはとろりとやわらかく、合格点の仕上がりでした(^_^)
肉味噌は今回は鶏の胸肉を使いましたが、もっとジューシーな仕上がりにしたければ、もも肉、もしくは豚ひき肉にした方が良いと思います。
肉を入れないで練り味噌にするのが、一般的なふろふき大根だと思います。
冬はやっぱりこんな和風料理が落ち着きますねー。
★後日追記:
圧力鍋を使って作ってみました。
沸騰してからなんと2分の加熱だけで、とても柔らかいふろふき大根ができあがりました。
おすすめですね。
圧力鍋についてはこちらにも詳しく書きました。
コメント
さすがにこれは凶器にはなり得ませんね。(笑)
素朴で旨そうな献立です。
間違いなく、気分が落ち着く一皿だと思います。
ボクも大根は好きで、葉っぱも油炒めにしたものを、よく食べますよ。
カンパチのアラで作った、カンパチ大根なんて考えただけで涎が・・・
kuniさんへ
おはようございます。
ええ、これは角に頭をぶつけてもケガしません。いや、面取りしてるから角もなかった(笑)
葉っぱの油炒めいいですねー。
ブリ大根がメジャーですが、カンパチもうまいでしょうねー。機会があればやってみます(^_^)
おはようございます。
大根沢山穫れましたので、大根の煮物は良く食べていますが、面取りまでしたふろふき大根は食べさせてもらえません、もっぱらほらふき大根です、ブリ大根ちょっと生臭くて私は苦手です、もっとも料理のせいかもしれないですが。
ハックル70さんへ
おはようございます。
大根は健康にも良いですから、この時期たくさん食べられますね。面取りはしてもしなくても、味は変わりませんから(笑)
ブリ大根、子どもの頃は私も苦手でしたねー。今は自分で作る時は、おろし生姜を入れています。生臭みが気にならなくなりますよ(^_^)
おはようございます。
美味しそうに仕上がりましたね!
大根はどんな料理にしても美味しい万能選手ですね。目で味わいました、ご馳走様です(^^)
七流釣師さんへ
おはようございます。
今回は大学芋の時とは違って、特に失敗もなく美味くできました(笑)
大根は安上がりで、量もたくさん食べられるので、この時期にはありがたい野菜ですね。しらすおろしに醬油をかけるだけでも美味しいし。
あ、おでん食べたくなってきた(^_^)
おはようございます。
いいですね、大根。
自分も今は、正月太りダイエットで大根三昧です。
なかなか肉味噌までは手が回りませんが、やはり鳥挽肉の肉味噌が大根には一番でしょうね。
マンボウさんへ
おはようございます。
私は昨日また懲りずに餅食べすぎて、お腹壊しました(>_<) 餅って柔らかいから消化良さそうに見えるけど、消化悪いのかな。 今日は大根おろしとおかゆでもたべて胃腸を休めます(苦笑) なんとなく鶏ひき肉でやってみましたが、それが正解だったんですかね? 豚ひき肉でもやってみようかと思ってますが(^_^)
こんにちわ。
こういったシンプルな和の料理は
気を使いますね、誤魔化しのきかない一品
カレー等では後から香辛料の追加やらで何とかなりますけど
昨晩の夕食は秋刀魚に大根おろしたっぷりでしたよ。
テクニカルゲームさんへ
こんばんは。
確かに、薄味仕上げなのでここから調味料を追加して修正というわけにはいかないですねー。
サンマに大根おろしは欠かせませんね。あるのとないのじゃ大違い。大根は主役でも脇役でも良い働きしますね(^_^)