信州生まれの信州育ちなので(途中県外で生活していたことはありますが)、身近に蕎麦畑はたくさんあって実家の休耕田でも蕎麦を栽培しているので、自分でも蕎麦打ちをして楽しんだりしていますが、蕎麦ってお店で食べると高いんですよね。ざる蕎麦が800円以上もすると、いつからそんな高級な食べ物になっちゃったの?と思います。それでもお腹いっぱいになればいいんだけど、量も少なめのお店が多いんですよね。ケチらないでよ、って思っちゃいます(笑)
一方、同じ手打ちでも『うどん』は庶民的な値段なのがうれしい。讃岐うどんの本場、香川県ではかけうどんは250円とかでしょ。すばらしー!!毎日食べたい(^o^) それからすると、いくら粉の値段が違うとはいえ、信州のざる蕎麦も500円くらいでいいんじゃないの? 結局うまい蕎麦を腹いっぱい食べたくて自分で蕎麦を打っているようなもんです(笑)
手打ちうどんを食べよう!
先日手打ち蕎麦をアップしましたが、「西日本では蕎麦よりうどん」「蕎麦打ちは敷居が高い」という声もあったので、今回は手打ちうどんを紹介します(^_^)
うどんと言っても全国にはいろんな種類があって、秋田の稲庭うどん、三重の伊勢うどん、福岡の丸天うどん、などなど全国各地にご当地うどんがあって、それぞれ全く別物のうまさがありますね。
今回作るのは、うどんの中ではおそらく一番有名な讃岐うどんです。本場の人に怒られるといけないので、一応讃岐うどん風ということにしておこう(笑)
道具はもちろん手打ち蕎麦と同じものでOKですが、少量作るのにわざわざ大きなのし板を出すのってメンドクサイんですよね。
のし板を常設しておけるような広いウチに住んでいる方は良いのですが、出したり片づけたり、それだけで初心者はやる気がなくなっちゃうと思うんですよ。
そこでこんなのご紹介。ホームセンターでこんなの見つけたので買ってみました。30×45cmののし板(楽天市場で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)と35cmの麺棒(楽天市場で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)。
「クッキーやケーキ作りに」と書いてあったんで本来はそういう用途のものかもしれない。
今度二人前くらいの蕎麦もこれで打ってみようと思います。蕎麦の場合、うどんより長く伸さなければいけないので、巻き取り用に麺棒をもう一本追加。全部合わせても2,000円でおつりがきました。
のし板は大きなまな板くらいの大きさですね。つまり、二人前のうどんなら、まな板でも打てるってことです(^_^)
打ち方は基本的には蕎麦と一緒なので、詳細はこちらもご覧下さい。
手打ちうどんの作り方
【手打ちうどん 材料(2人分)】
・小麦粉…中力200g(薄力100+強力100gでも可)
・食塩水…100g(水10:塩1の割合。夏場は水9:塩1)
うどんには中力粉が良いですが、薄力粉と強力粉があればそれを半々に混ぜても良いです。これでかなりコシの強いうどんになりますが、きっと薄力粉だけでも打てると思う。どんな感じになるか、今度試してみたいです。
ともかく、今回は薄力粉100gと強力粉100gを良く混ぜ、ふるいにかけて、大きめのボウルに入れます。蕎麦打ちは重さのあるこね鉢を使わないとうまく水回しができませんが、うどんの場合はボウルで十分できます。
水10:塩1の割合で混ぜた食塩水100gを用意。夏場は生地がだれてくるので、塩分多めにします。今回は水91gと塩9gを混ぜればOK。
塩水をドバッと一気に入れて、すぐに手でがーっとかき混ぜます。
塩水を入れてすぐにかき混ぜている様子。もたもたしていちゃダメですよ。一気にがーっとかき混ぜて下さい。蕎麦打ちの場合、この水回しの工程が難しいんですが、うどんの場合は簡単です。そのままかき混ぜていると、粉が少し黄色っぽくなってきて小さな固まりにくっついてきます。
一つにまとめて、体重をかけて押します。転がさずに押しつけてまとめていきます。パサパサして水が少なく感じるかもしれませんが、大丈夫です。この分量の水でつながります。
こんな感じの玉にします。この段階では表面が滑らかになっていなくて大丈夫です。
30×40cmくらいの大きさのビニール袋に入れて、丸く広げます。伸ばすのではなくて、真上から押しつける感じで。このくらいの量なら手で体重をかけて押してもできますが、もちろん足で踏んでも良いです。女性の場合は足で踏んだ方が楽でしょう。
ビニール袋いっぱいくらいの円になるようにします。
一旦袋から取り出し、ロールケーキ状にくるくる巻きます。
巻き終わりのつなぎ目が下になるようにビニール袋に入れ、上から押して、長方形に伸ばします。
袋から取り出し、つなぎ目の跡が内側になるように三つ折りにします。正方形になるように。
折った合わせ目が下になるようにビニール袋に入れ、手で正方形に押し広げていきます。かなり力がいりますよ。体重をかけてぎゅーぎゅーと。この辺でかなりなめらかな生地にきますね。
ビニール袋から取り出して、四つの角を内側に押し込んで丸い形にしていきます。
両手で中に中に押し込んで、シワができたらまたそこを押し込んでいきます。
押し込んだ口を閉じ、ねじります。『へそ出し』の工程ですね。親指と人差し指でねじりながら絞り込んでいく感じで、電球みたいな形にしていきます。
こんな形になればOKです。
絞り込んだところに割れ目がありますが、気にしなくて大丈夫です。
突き出した部分を下にしてビニール袋に入れ、軽く押さえつけます。この状態で10〜20分間寝かせます。1時間くらい寝かせばかなりコシが強くなりますが、今回は20分にします。
20分経ったらビニール袋に入れたまま、手で丸く伸します。
ビニール袋から取り出し、打ち粉を少し振り四角くなるように伸していきます。まず前方方向に伸します。蕎麦に比べて弾力が強いので、かなり力がいります。
生地を180度回転させて反対側も。この時点で菱形になってきますね。
さらに残りの二つの角方向へも伸し、正方形に近い形にします。
蕎麦打ちの四つ出し(角出し)と同じやり方で四つの角を巻いて伸し、さらに四角く大きくします。
生地の方向を変えながら、四方向に伸し、生地の幅を決めてから、あとは縦方向に伸していきます。蕎麦に比べて簡単には伸せないのがちょっと大変なところ。力を入れて、伸していきます。
厚さ3〜4mmくらいになるように伸します。
打ち粉を振って、生地を屏風たたみにします。上に重ねていく生地の幅を徐々に狭くしていくように重ねます。
3〜4mm幅くらいに切ってきます。蕎麦のようにこま板は使わずに、菜切り包丁でも切れます(もちろん蕎麦切り包丁でも良いですよ)。
切り終わったら、向こう側に麺棒を置き、その上に麺を開いていきます。
横から少しずつ手に取って、余分な粉を振り落とします。
手打ちうどん完成です!簡単でしょ。
あとはたっぷりの湯で茹でましょう。釜揚げの場合は10分、ざるうどんやかけうどんにするなら12分茹でます。
間違いなく美味い、手打ちうどん。ぜひ挑戦してみて下さい。
今回は二種類のうどんで。
写真1枚目は『釜たま生醤油うどん』。10分茹でたうどんをそのまま器に入れ、生卵、大根おろし、きざみネギ、花かつおをトッピング。生醤油を回しかけてレモンを搾ってかき混ぜて食べます。うま過ぎます! レモンの酸味はいらないかも。
写真2枚目は『きのこ力うどん』。12分茹でたうどんを冷水で一旦締めます。もう一度お湯にくぐらせてから、めんつゆを入れた丼に盛ります。焼いた餅、きざみネギ、かまぼこ、きのこをトッピング。今回は塩蔵しておいたアミタケを塩抜きしたものを贅沢に使用(^_^) こちらも文句なくうまいです。抜群です!
どちらのうどんがお好みですか(^_^)
工程それぞれの写真を載せたので難しそうにみえるかもしれませんが、蕎麦打ちのような繊細な難しさはありません。粉と塩水の分量だけ守ってもらえば、アバウトにやってもまぁまぁにできあがると思いますよ。
今回紹介したような小さいのし板と麺棒なら、いつでも食べたい時にさっと打てるし、片付けも簡単。
ぜひ、試してみて下さい!
次はコシのないやわらかいうどんを作ってみようかな。いつかタモリさんが、「博多のうどんは全くコシのないうどんで、それがうまいんだよー」と言っていたのを思い出しました(^o^)
コメント
おはようございます。
道具もこの位なら準備できそうですね、手軽にうどん、私は煮込みうどんよりアッサリ系が好きですので、キノコ入りなどこれは行けそうですね。
ハックル70さんへ
こんばんは。
そば打ちに比べると簡単な道具で手軽にできます。
おそらくハックルさんのところにもまだ塩蔵キノコがたくさんあるのでは? キノコうどん、お勧めですよ(^_^)
うどんに関して言えば関西風のアゴ出汁や昆布出汁の方がうまいですネ。
逆に関西在住の頃に蕎麦を食べるとその出汁だったのでイマイチだったのを思い出します。
いわなたろうさんへ
こんばんは。
うどんはなんと言っても関西ですね。東京のうどんは醬油の味が強すぎてなじめません(>_<) 蕎麦は確かに、薄いつゆだとピンときませんねー。 私は他県で蕎麦を頼んだら「これほとんど小麦粉だろう」というような蕎麦が出てきて、心底がっかりしたことがあります(T_T)
うどんを手打ちする根気はありませんが、リコプテラさんが作ったアミタケうどんは、めちゃくちゃ食べたいです〜(^ ^)
七流釣師さんへ
こんばんは。
うどん打ちはそれほど根気は必要ありませんよ(^_^)
老後、蕎麦&うどんの店でも開いたら、奥さんの実家からの帰りにでも食べに来て下さい。メニューに加えておきます(笑)
ずーっと先の夢の話ですが。
こんばんは
自分が育つ時は伊勢うどん系を”ウドン”、鍋焼きうどん系を”ナベヤキ”と呼び、そばがきを”ソバ”と呼んで疑いませんでした。
後から思うと、当地でも我が家が特殊な環境だったようですが・・。
そんな中、最初に讃岐うどん系のシコシコ麺を食べた時の違和感は半端無かったです。
でも、今ではシコシコウドンが代表の座を得た様で、当地でも讃岐うどんの”はなまる”が幅を効かせています。
マンボウさんへ
こんばんは。
”ウドン”、”ナベヤキ”まではいいとして、”ソバ”はそばがきですか(^_^;) 麺になった蕎麦はそちらにはなかったということですかね。なるほどー、地域によって違うものですね。
長野県にも『はなまるうどん』と『丸亀製麺』の2つのチェーン店が入ってきていて、それぞれ繁盛しているようです。
今度はコシのないうどんを作ってみようと思っています(^_^)
本場のお蕎麦を食べてみたいっす。
ちなみに香川のうどんこれといって流石本場ってほどには感じません(笑)
Nori1022さんへ
こんばんは。
長野県の蕎麦は、本場ならではの味だと思います。観光客向けの高いだけの店に入らなければ、大丈夫だと思います(^_^)
香川のうどん、うどん県なのに!?
実は私ずっと前にバイクツーリングで四国一周したのですが、その時はそれほど食べ物に執着なくて、讃岐うどん食べてないんですよー(^_^;)
いつか本場の讃岐うどんを確かめに行かなくては(笑)
近くに大手系のチェーン店がありまして
行ってみましたが
トッピングをなんだかんだしてしまうと
割高になってしまいますね。
テクニカルゲームさんへ
こんばんは。
チェーン店のうどんも、なかなか美味いですよね。
あれはトッピング商法なんでしょうね(笑)
うどんを茹でてもらって、レジにたどり着くまでにいろんなオプションが並んでるんで、天ぷらの一つや二つ、手が出ちゃいますよね。
確かに、安いはずのうどんが結局カツ丼くらいの値段になっちゃったりして(^_^;)
たまたま昨日読んだ椎名さんの本で、五島列島の椿うどんを絶賛されていましたよ。
なにやらうどんに椿油を練り込んでいるのだとか。
>どちらのうどんがお好みですか(^_^)
って、そんなのご馳走していただかないと分かるわけないじゃないですか。(笑)
と言うのは冗談ですが・・・間違いなく、どちらも旨いと分かりますよ。^^
kuniさんへ
おはようございます。
シーナさんの本には美味そうなものがたくさん登場するので、読んでいるとお腹が空きます(笑)
椿うどんは知りませんでした。椿油? ぜひとも食べてみたいですねー。五島列島にも行ってみたいし(^_^)
道具の準備が結構めんどくさいのは蕎麦ぶちだから知り得ることですね。
この小振りののし板と麺棒はちょっとぶちに良いですね。
蕎麦は確かにたっぷり食べたいのでぶっているようなものと言うのは同感ですね。
うどんも本格的に作られていますね。
食べてみたいです。(^^)
幻の渓流師さんへ
こんばんは。
この小さいのし板と麺棒で2人前くらいの蕎麦を打ってみたいと思っています。
うどんは簡単につながるので、蕎麦のように細かく気を使わずに打てますが、力が結構いるんですよねー。ヘトヘトになります(笑)
今度はもっとコシのないうどんを試してみたいです。こちらもなかなか奥が深いのかもしれません(^_^)