スポンサーリンク
スポンサーリンク

マズい魚の汚名返上! ウグイの洗い|ウグイ料理

ウグイ料理
この記事は約6分で読めます。

釣りの外道といえば、海ならクサフグやベラ、川ならウグイ(ハヤ)が代表選手ですね。
フグは素人が調理するわけにはいかないからともかく、

ウグイは不味い魚だということで嫌われていますよねー(>_<)

ウチの辺りでは、産卵期にお腹が赤くなるからアカウオと呼ばれています。

そんなウグイですが、千曲川や天竜川では『つけば漁』と言う漁が行われています。玉石で人工産卵床を作って、そこに産卵しにきたウグイを投網で獲るというもので、子持ちのウグイを塩焼きにしたりして食べるのです。今でも千曲川では盛んなようですが、天竜川ではごく一部の人がやっている程度です。
産卵期のウグイの塩焼き、千曲川はともかく天竜川の5〜6月の水質を考えると、、、ただ、私も食べたことがないので、今年一度食べて美味いのかどうか確認してみます(^_^)

一般的には美味くないと言われているウグイですが、三枚におろしてフライにしたり、内蔵を取り出して甘露煮にすれば美味く食べられます。ただし、どちらの調理法も素材そのものの味はわからなくなりそうなんですよね(>_<)
魚そのものを味を堪能したいなら、塩焼きかやはり刺身が一番。

先日、ウグイを刺身にしているブログ記事を見て、私もやってみたいと思いました。

ただし、あちらは支笏湖のウグイ。支笏湖と言えばヒメマスで有名な、日本一の透明度を誇る湖。昔、バイクで北海道ツーリングに行った時に食べたヒメマス定食はうまかったなー。塩焼きとフライと刺身がセットになっている贅沢な定食だった。もう一度食べたいな(^_^)
一方こちらは、水質にちょっと不安がある諏訪湖から流れ出す天竜川本流。大丈夫なの、これ?

魚を刺身で食べようとする場合に、心配される問題点は以下の3つでしょう。

(1)水質の問題。

生であろうが火を通そうが、有害物質で汚染されているような川の魚を食べてはいけません。
天竜川については、諏訪湖を源にしているので水質はそれほど良くありませんが、それは富栄養化によるもので有害物質に汚染されているわけではありません。もし、汚染されてるような川なら、鮎を放流して釣らせていること自体大問題だ。ということで、そこは信じることにします(^_^)
生活排水が流れ込んでいるような場所の魚は食べない方が良いですよ。

(2)雑菌の問題。

これは魚のみでなく、肉にも言えることだけど、調理過程での衛生管理をしっかりすれば大丈夫です。
まず魚を良く洗うこと、そして鱗や皮を剥がす時にまな板に雑菌が付着する可能性があるので、皮を引いた後、一旦まな板をきれいに洗った方が良いです。特に淀んだ水に棲息している鯉やナマズなどは要注意。
基本的に、火を通す場合は問題ありませんけども。

(3)寄生虫の問題。

これについては、以前に詳しく書いたのでこちらをご覧下さい。
ちゃんと理解していれば、恐れることはありません。

このところ、時折ざざ虫漁で天竜川に入っていますが、冬の天竜川は夏からは想像できないほど水がきれいなんですよね。
これなら刺身で食べても大丈夫でしょ。

いつもながら、前置きが長いゾ(笑)
さぁ、作ります。

ウグイの洗い

・ウグイ…5尾(獲れたて)
☆辛子酢味噌
・味噌…大さじ2
・みりん…大さじ2
・酢…大さじ2
・練り辛子…チューブ2cmほど

まずウグイを確保。
時間があれば釣りをするところだけど、子どもの頃を思い出して今回は網ですくって獲ります。

160131ウグイの洗い03 160131ウグイの洗い04
↑こんなテトラポットの隙間ならきっとウグイが集まっているはず。隙間に網を差し込んでガサガサやってみます。
組合員になってるので、網で獲ること自体は問題ないけど、正式には網目が12mm以上じゃないけいけないんだよね。
でも、小さいヤツはリリースするから、今回はこの網で勘弁してもらおう。

160131ウグイの洗い05 160131ウグイの洗い06
↑こんな風に隙間に網を差し込んでガサガサ。ザクザク獲れます。小さいヤツはオールリリース。刺身にできそうな24〜25cmくらいのを5尾キープ。こんなに予定通り簡単に獲れるとは。感謝感謝! とにかく寒いから早く帰ろう。

160131ウグイの洗い07 160131ウグイの洗い08
↑ウチに持って来ました。ウグイはまだ全部生きていました。この日は寒かったので、急いで帰って来ちゃったけど、現地で活け締めにしてくれば良かったな(^_^;)
エラブタの後ろ側と尾の付け根を骨までザクッとやって、流水に浸け血抜きします。私に捕まってしまって運が悪かったなー、君たち。私の血となり肉になってもらおう。

魚の基本的なおろし方は、アジの三枚おろしと同じですが、ゼイゴがない代わりに、鱗を落とす必要があります。

辛子酢味噌を作っておきます。
味噌大さじ2、みりん大さじ2、酢大さじ2、練り辛子(チューブ2cmほど)を良く混ぜ合わせます。

160131ウグイの洗い09 160131ウグイの洗い10
↑鱗を落として、きれいに洗います。イワナのようにぬるぬるしていないので、扱いやすいです。
頭を落として、内臓を取り出します。魚体の割に大きめの浮き袋。それから、胃腸の中が空っぽできれいな状態でした。これなら、内臓ごと甘露煮にしても大丈夫そう。厳寒期には餌を食べないのかな。だとしたら、釣るのはかなり難しそう。

160131ウグイの洗い17
↑卵も入っていました。3%濃度の塩水に浸けて血抜きをし、焼いて食べました。普通に美味かったです(^_^)

160131ウグイの洗い11 160131ウグイの洗い12
↑三枚におろします。中骨の部分は、骨せんべいにします。
腹骨もすき取ってこんな感じです。血合い骨は抜かなくてOK。というか、うまく抜けないと思います(^_^;)

160131ウグイの洗い13 160131ウグイの洗い15
↑皮を引きます。
このくらいのサイズの魚は、アジのおろし方でも紹介したように、頭側から包丁の背を使って皮を引く方法の方がやりやすいかも。
皮を引いたら身を洗ってペーパータオルで水分を拭き取ります。包丁、まな板も一旦きれいに洗います。

160131ウグイの洗い16
↑薄作りにします。通常は皮側を上にして、写真のように頭側から切っていきますが、細かい血合い骨を残したまま刺身にする場合、逆に尾の側から斜めに包丁を入れていった方が骨が細かく切れて良いと思います。

このままちょっと食べてみます。美味いじゃないか!
遠くでうっすら泥臭さを感じるかな。食べたことのある刺身で言うとボラに似ている。美味いな(^_^)

160131ウグイの洗い18 160131ウグイの洗い19
↑今回は洗いにするので、ザルに広げて熱湯を回しかけます。
素早く氷水に浸けて洗い、身を締めます。

150212ウグイの洗い30
↑水から上げ、パーパータオルで水気を拭き取ります。皿に盛って辛子酢味噌を添えたら完成!

一口食べてみると、うまーい!!
洗いにすると、先ほどうっすら感じた泥臭さが消えました。鯉の洗いと全く遜色ない味。期待以上に美味い!

実家で両親と弟に提供したところ、最初は「これほんとに刺身で食べて大丈夫なの?」とためらっていましたが、最終的にはパクパク食べてました(笑)

寒バヤ、気に入りました! 毎年冬には食べることにしよう。寒バヤ釣りもやってみたいし。
“洗い”という調理法は魚の臭みを消してくれるようです。油で揚げるのと違って、素材の味も生きているところが良いです。
皆さんもぜひお試しを、、、といつもなら言うところだけど、今回はいろんな点で難易度が高いので、お勧めはしないでおこう(笑)

〆ウグイ、塩焼き、甘露煮、フライ、燻製なども好評です。 こちらをご覧下さい。
ウグイ料理ベスト10はこちら

★後日追記:
ワカサギ料理も10種類になったので載せました。

スポンサーリンク
リコプテラをフォローする
魚ココロあれば水ココロあり

コメント

  1. おお、とうとう来ますか!
    適切に運搬できて、清潔に調理できて、目視で確認すれば、上流寄りで採取した個体ならまず問題ないと思いますね~。
    洗いなら尚更。

    楽しみにしております♪

    • Cervo_SRさんへ

      こんばんは。
      昨晩、うとうとしながら下書き途中の状態で間違えて一旦アップしちゃいました。失礼しました(^_^;)
      早々にコメントありがとうございます。
      ウグイの洗いは期待以上の美味さでした! 毎冬食べたくなりました(^_^)

      • おおおお~、美味しくてよかったです。
        自分もブラウンを酢味噌でやってみようかな。

        • Cervo_SRさんへ

          こんばんは。
          これは期待以上に美味かったです!
          脂の乗ったブラウンはワサビ醤油が一番だと思いますが、脂の乗りが良くない個体は辛子酢味噌に合うかもしれませんね(^_^)

  2. こんばんは。
    食べてみたい気もしますが、淡水魚の刺身は怖いです〜(^_^;)
    でも、コイも関西では食べませんが、信州ではスーパーで高値で売ってるので美味しいのかも知れませんね。
    こちら関西では滋賀県では淡水魚の料理が多いですが、大阪では全く見かけません。チヌやハネ(スズキ)の洗いが美味しいという釣り人も多いですが、私はどうも泥臭さが気になってダメですわー。

    • 七流釣師さんへ

      こんばんは。
      信州では鯉はよく食べますね。と言っても高価なので、普段から食べるようなものじゃなく、冠婚葬祭などに(^_^)
      黒鯛やスズキは、刺身だと確かに少し泥臭さがありますね。洗いだとその臭みがとれると思うんですが、どうでしょう?

  3. (^^)ウグイのあらいですかぁ~
    ちょっと苦手ですね。
    甘露煮かから揚げですね(^^)
    料理店オープンできますね!!!

    • 幻の渓流師さんへ

      こんばんは。
      たぶん、ウグイの味は苦手な人が多いはずです。刺身だとさすがに少し泥臭さを感じますが、洗いだと意外とイケますよ(^_^)
      甘露煮、唐揚げは間違いないです。
      ウグイ料理専門店は新しいかも。でも、お客さん来ないかも(笑)

  4. ハスなんかも時期によっては脂が乗って、かなり旨いらしいですね。
    ウグイは生で食べるのは、ちょっと抵抗があるかなぁ。
    旨いのは旨いと思うのですけど・・・
    するならルイベで、なんとか。(笑)

    • kuniさんへ

      こんばんは。
      こちらにはオイカワはいますが、ハスはいないんですよねー。ハスの方がウグイよりうまそうに見えますね。あくまでも見た目ですが(^_^;)
      ウグイを生で食べようって方がどうかしてます(笑)
      ルイベもいいかもしれません。

  5. ウグイ料理
    昔から「猫またぎ」と言って猫も寄りつかないウグイですね
    地方に寄ってはウグイ料理も有り
    喰わず嫌いの点があります、料理次第で美味しく
    居ただれるますね、洗いなら臭いも無くなのですね。

    • 釣りお爺さんへ

      こんばんは。
      そうなんですよ。ウグイがうまいっていう人は少ないですが、調理の仕方によってはイケますね。
      今回の洗いは、ほんとに泥臭みがとれてうまかったです。味の濃い辛子酢味噌も一役かっているかもしれません(^_^)

  6. こんばんは。

    ウグイは身がパサパサで臭いもある印象ですが、拘って書いてある獲れたてと言うのがポイントですかね。
    ただ、ウグイのアライと言うのは食べた事がありません。
    アライにすれば臭いも消えて、食感もコリコリ感も出てきて、良いのかも知れません。

    • マンボウさんへ

      こんばんは。
      そうです、そうです。“獲れたて”というのが一番重要なポイントでした。活きが良い状態じゃないと、生では絶対無理ですね。
      鯉の洗いを召し上がったことはありますか。ウグイの洗いは、それと全く遜色ない、というか鯉の洗いそのものの味です。
      美味いですよ(^_^)

  7. おはようございます。
    近くの奈良井川もアカウオはいますが、昔は背開きにしてフライが一般的な食べ方でしたが、刺身は初めて知りました、組合員ですので、多分アカウオは年中獲ってもいいはずなんですが、今はサギさんの餌になっているようです。
    鯉の洗いのような感じでしょうか、酢味噌で味わう感じなんでしょうね。

    • ハックル70さんへ

      こんばんは。
      奈良井川は水がきれいなので、天竜川のアカウオよりもさらに美味いと思います。フライや天ぷらなど油で揚げる料理なら、臭みも感じませんね。刺身にしようって人はいないでしょうねー、私みたいな変人でない限り(笑)
      辛子酢味噌で食べる鯉の洗いそのものの味です。

  8. こんにちは~。
    ハヤですか!子供のころ父親に連れられてツケバにいって焼き魚は食べました。不味い評価なんですか?僕は嫌いじゃないですね~!
    そうかといって釣りにはいきませんけど。
    アライは食べたことありません。。。ちょっと興味あります^^鯉のアライなんかは大好きです。

    • やっこおはぎさんへ

      こんばんは。
      ツケバ、千曲川ですね。私は産卵期のウグイを塩焼きで食べたことがないのでなんとも言えませんが、世間的には不味い魚扱いされてますね・・・(^_^;)
      初夏の天竜川本流の魚となると、ちょっと食べたくないイメージなんですが、千曲川なら良さそう。
      鯉の洗いがお好きなら、ウグイ洗いはイケますよ!

  9. 千曲川のつけばでウグイを食べましたが普通にうまかったですよ。
    まあ、それでも釣れたら残念な気持ちになりますけどね(笑)

    • いわなたろうさんへ

      こんばんは。
      そうですか、うまかったですか(^_^)
      私も産卵期のウグイを塩焼きで食べてみたいです。その時期の天竜川はちょっと水質が怪しくなってくるので、やはり千曲川がいいかな。
      アマゴを釣りに行ってウグイがかかった時のがっかり感と言ったら、かなりのものですよね(笑)

  10. ウグイの刺し身とか想像もしませんでした。
    めっちゃでかいのとかいますけど僕がやることはなさそうです(笑)

    • Nori1022さんへ

      こんばんは。
      まともな人はウグイの刺身とか想像はしないです(笑)
      そちらにいるデカイのは、もしかしたら降海型のマルタってヤツですか!?
      Noriさんの場合、うまい海の魚がたくさん釣れますからね。そっちを食べた方が良いのは間違いないです(^_^)

  11. おはようございます。
    未経験な食べ方です。
    ウグイは付け場で塩焼きしか食べたことがありませんけど
    うーん、少し抵抗あるかなー。
    それにしましても簡単に獲れるんですね~。

    • テクニカルゲームさんへ

      こんばんは。
      経験ある人、少ないと思います(笑)
      逆に私は産卵期の塩焼きを食べたことがありません(^_^;)
      そうなんですよー、テトラポットの隙間にはたまっているみたいで、網でザクザク獲れちゃいます。ツケバの一網打尽作戦にはかないませんが。

  12. 自分の地域では昔、ウグイを焼いて串刺しに扇形にして売られていました。昭和40年頃以前。今はありません。数が減ってとても売れるほどは取れません。
    自分が生まれ育った家のすぐ裏が山間部の小川で自分が生まれた時はウグイはいなくて、アブラハヤ、カジカ、ヤマメが棲んでいました。ヤマメなら自分が小学校入学前~小学生時代までに釣り身近な魚でしたが自宅から5キロ以上離れた本流に棲むウグイはあこがれの魚でした。中学高校生の頃、たまに本流でウグイ釣りを楽しみました。20歳頃いったん釣りは休止。おっさんの年齢になってきたある日、釣再開しました。今はその本流にスモールマウスバスが多数入ってきてウグイ釣れなくなり他県までウグイ釣りに行きます。
    そこは山間部ですが40センチのウグイがでます。自分はウグイは食べません。味云々よりもったいなくてとても食べる気にはなれません。食べるのならお金を少しだせばアユ、ヤマメ、イワナを食べることができます。たまに釣ったコイでコイこくなら作ります。

    • ウグイ愛好者さん、初めまして。
      ヤマメやカジカが棲む川が家のすぐ裏にあるとは、うらやましい環境です。
      ウグイに憧れていたとは、これまた意外。
      ウグイがそんなに減ってしまった川があるとは。ウグイが釣れなくなった川がどこなのか凄く気になります。鯉こくを作られるってことは長野県内?
      公開が差し支えあるなら、ページ下部のメールフォームから教えていただけないでしょうか。
      山間部に40cmのウグイ!? それも凄いですねー。
      いろいろ興味深いコメント、ありがとうございました(^_^)

  13. 素晴らしい。

    • 坪哲史さん、初めまして。
      コメントをいただき、ありがとうございます。
      ウグイは近くの天竜川にたくさんいるので、いろんな料理法で楽しんでいます。
      もしウグイを釣られるようでしたら、お試し下さい。やはり美味いのは冬のウグイですけれども。
      今後ともよろしくお願いいたします(^_^)

  14. 初めまして。遅いコメントで大変失礼します。
    FF好きで野草好きでキノコ好きでジムニー好きで・・・ まるで私が好きなものと瓜二つのようなブログに出逢えてすごく嬉しいです!!
    実は拙ブログで、『ウグイが好きだ』、という記事(2017/08/25)を書いて、フライの雑誌社からご紹介頂けたことがありました。貴ブログのウグイ記事は拙ブログの何百倍も詳しく書いてあり、とても勉強になりました!!
    貴ブログには、実は『ナズナ』で辿り着きました。この記事もとても参考になりました。
    今後も愉しく訪問させて頂きます!!

    • Green Cherokee さん、初めまして。
      そして、あけましておめでとうございます。
      FF好きでジムニー好きな人は結構いますが、キノコ好き、野草好き(私の場合はどちらかと言うと山菜ですが)まで一致しているとはきっと運命の赤い糸で結ばれてますね(笑)
      ウグイは一番身近にいる魚なので、なんとか美味しく食べようといろいろやってみてます。参考になったのなら嬉しいです。
      ナズナは野草の中では抜群にうまいですよね。
      Green Cherokee さんのブログも時間のある時にゆっくり拝見させていただきます。
      今後ともよろしくお願いいたします(^_^)