『釣りキチ三平』という漫画が私の釣りのバイブルだというようなことは以前書きました。
つまり主人公の三平くんが私の釣りの師匠です。
奇想天外な釣り方がいろいろ描かれていて、読んでいるとワクワクしてきます。
そんな中でいつか自分でもやってみようと思っていた『ススキ釣り』。
スズキ(鱸)じゃないですよ、“ススキ(薄)”です。
ススキを釣竿にできるのか|ススキ竿作り
ススキで作った竿で、魚を釣る話。
小さいな魚でも竿が折れるか折れないかギリギリのところでのやり取りが楽しいと。
今でも釣りキチ三平は全巻持っているので、もう一度良く読んでみようと探したけど、葦で作った竿で寒バヤを釣る話は載っていますが、ススキ竿は見当たりません。
どうやら、ススキ釣りはアニメ用に作られたエピソードのようです。
ともかく、ほんとにススキで魚を釣るなんてこと可能だろうか。
タナゴくらいなら釣れるかもしれないけど、それより大きい魚がかかったら折れちゃうんじゃないのかな。
冬の間ザザムシ漁をやっている時に、天竜川の岸辺には葦やススキがたくさん生えていました。
背丈が高く、これならマブナくらいなら釣れるかも。いや、アブラハヤくらいなら(笑)
釣り竿に向いているのは葦(アシ)なのか、薄(ススキ)なのか。
写真1枚目はアシ。かなり曲がっていて、意外とやわらかい。
写真2枚目はススキ。こちらの方が真っ直ぐで張りもあって、竿に良さそう。
アップにしてみると、細い竹のよう。触ってみても、かなり強度がありそう。
何本か採って帰ろう。
それから3ヶ月くらい室内で乾かしておいて、というかほったらかしておいて、いよいよ製作に入ります。
製作ってほどのことはないけどね(笑)
細工用の小さいノコギリ買いました(楽天で見る・アマゾンで見る)。片方は木工用、もう一方は竹・プラスチック用の両刃で便利そうです。
竹・プラスチック用の歯でススキを試しに切ってみました。
和竿を作るとき、火であぶりながら竹の曲がりを直すためのタメ木という道具がありますね。
そんな感じのものができないかな。
熱を加えながら曲がりを矯正。
何かの時に買った、1cm角の棒と円柱状の棒。
角棒に2cmくらいに切った円柱棒を接着材を塗って釘で打とうと思ったら、簡単に割れちゃいました(T_T)
仕方ないので、角棒を2cmくらいに切ったものを打ち付けました。
彫刻刀で面取りして、ヤスリがけをして滑らかにしました。
これでなんとなくいけそうじゃない?
なるべく素性の良さそうなススキを選んで曲がりを直していきます。
最初カセットコンロの火であぶろうかと思ったけど、何しろ素材はススキ。
うっかりすると焦げそうなので、冬場に脱衣所で使っている電気ストーブを引っぱり出しました。
和竿作りの場合は炭火であぶるんだと思いますが、電気ストーブも遠赤外線が出で焦げないからちょうど良さそう。
あぶりながら、タメ木風の道具で曲がりを修正していきます。
ススキを折らないようにビクビクしながら、力を加えます。意外と曲がりが直ってきます。
調子が出てきてグイグイ曲がりを直していたら、ススキの表面にヘコミができてしまいました(>_<)
これはいかん!
ススキをしばらく電気ストーブであぶってから、軍手をした手で曲がりを直す方法に切り替えました。
最初からこれで良かったじゃん(笑)
これは今回ホームセンターで見つけました。円筒状になっている木材。
これをグリップにします。
差し込んでみると計ったように少しきつめに差し込めます。いいねー。
彫刻刀で面取りして、ヤスリがけしておきます。
先端にリリアンを装着したら完成!
穂先はこんな感じです。もっと細い部分まで付いてましたが、いじってるうちに折れました(笑)
ここにリリアンをかぶせます。
リリアンの先端をライターなどであぶって固めます。
釣具屋さんで売っている補修糸でリリアンを固定します。
巻き始めは毛鉤の下巻きと同じように。最後の部分は二つ折りにした短い糸を一緒に4〜5回巻き、巻き終わりを輪に入れます。
二つ折りの糸を引き抜いて余分な糸を切れば完成。
さっきのヘコミが付いちゃった部分にも巻いてみることにしました。特に補強にはならないと思うけど、飾り的に。
穂先みたいに先端部分は巻きやすいけど、まんなか辺りを巻くのはちょっと難しい。糸をある程度の長さに切ってから巻かないと無理です。
ヘビ口の固定糸と飾り巻きの糸の上に、ソフトタイプのヘッドセメントを塗って完成。
さぁ、これで何かを釣りにいくぞ。
その“何か”が問題だけど(^_^;)
・・・つづく。
コメント
これまた楽しそうなことやってますねぇ。(笑)
ボクも、なんとなく三平くんの、ススキ竿のエピソードは記憶にあるような・・・ないような。^^;
kuniさん、こんばんは。
これを楽しそうだと言ってくれる人はなかなかいませんよ(笑)
ススキ竿はたぶんアニメだけの話で原作には載っていないと思います。原作には別に葦で作った竿で釣る話がありますが、葦は実際に見てみるとあんまり竿に向いていない気がします。
タナゴを釣りたいと思っています。
この竿はぴったりなのではと。
Nori1022さん、こんばんは。
タナゴはこの辺りにはいないですが、楽しそうな釣りなんですよね。
大物ハンターのNoriさんがタナゴを釣るのはギャップがあっておもしろいです。
タナゴならススキ竿でもパワーありすぎ(笑)
おはようございます。
面白いことを始めましたね、透明のウレタンなど塗れば意外と丈夫になるかもしれませんね、池などで遊べばいいですが、今はどこも釣り禁止ですから困りますね。
ハックルさん、こんばんは。
またおかしなことを始めました(笑)
ウレタン塗料強度アップになりますかね。何か塗ろうかとも思いましたが、すぐ破損する可能性もあるのでとりあえず素材のままにしておきました(^_^;)
子どもの頃は小鮒は貯水池で簡単に釣れましたが、これもご時世でしょうか。
おはようございます。
立派な和竿が完成しましたね。
ワンピースですので持ち運びに注意かとも思いますが
マブナやタナゴ等に合いそうです。
あと諏訪湖のワカサギにも。
テクニカルゲームさん、こんばんは。
なんとなくそれ風に見えてますが、所詮ススキですからね(笑)
もし折れたら、グリップに別のススキを差し替えれば良いというお手軽さ。
そうなんです、ワンピースなので持ち運びに気をつけないと・・・
小鮒なら釣れそうですが、ワカサギもいいですね!
こんばんは。
ススキの竿とはビックリです。
案外、当たりがダイレクトに伝わるかもしれません。
ススキ製という氏素性をアピールする為に、穂先に穂を飾りで付けると面白いかも・・・。
マンボウさん、こんばんは。
ヘンテコなことやってるでしょ(笑)
小魚をかけてもいつ折れるかわからないスリルと引きを味わえそうです。
ぱっと見、竹の短竿に見えますからね。ススキの穂を飾りで付けるとはおもしろい(^_^)
はじめまして。ヤマケイ文庫 「矢口高雄釣りマンガ傑作集 岩魚の帰る日 」に、ススキ竿の短編「枯尾花」が収録されています。釣りキチ三平シリーズではなくオリジナルの短編です。私はコレを読んだ後に検索してこちらのブログを拝見しました。自作されてて驚きました!
drfnさん、初めまして。
私は釣りキチ三平を読んで釣りを始め、常に釣りキチ三平のように釣りを楽しみたいと思いながらいつも釣りをしています。ススキ竿も実際に作ってみたら、本当におもしろかったです。
「矢口高雄釣りマンガ傑作集 岩魚の帰る日 」おもしろそうなので、思わずアマゾンで注文してしまいました(笑)
到着が楽しみです。ありがとうございます!