緩やかなプールで水面を流れてくる小さい虫を補食している魚。これってなかなか釣りにくい。
すぐ近くまで浮上してきてもフライの直前でUターン。魚もじっくり見られる状況だとかなりの選球眼(笑)
私の場合、CDCダンやミッジピューパ、クイルボディーパラシュートなんかがそれなりに実績を出しているし前回の黒帯アマゴは新しく巻いたゴールドリブドアントを喰ってくれたけど、他にも使えそうなやつを巻いてみることに。
コンパラダンCDC+
◎フック:TMC2487#14
◎スレッド:8/0(ダークブラウン)
◎アブドメン:グースバイオット(ブラウン)
◎ソラックス:ヘアーズイヤープラスダビン(チョコレートブラウン)
◎ウイング:ディアヘアー(ブリーチ)+CDC
◎テイル:バーサテイル(ブルーダンブラック) or ムースボディー
スレッドで下巻き。半分くらいで折り返してアイの少し前まで巻きます。
ディアヘアを切り出し、アンダーファー(下の方のフワフワした毛)をすき取ります。
今まで古い歯ブラシでやってましたが、どうもイマイチなので他のものを買うついでにヘアコーム(櫛)を買いました。
こんなやつです。ほんとは静電気を発生しない金属製の物の方が良さそうですが、これでも特に問題なく使えてます。
アンダーファーはダビング材としても使えるらしいので空いたフックケースにストックしています。
ディアヘアーをヘアスタッカーを使って毛先を整えて取り付けます。
余分は斜めにカット。
CDCをディアヘアーと同じ長さになるように、一枚取り付けます。
こちらも余分は斜めにカットしてテーパーボディーになるようにスレッドを巻きます。
テイルはバーサテイル(人口のテイル材)を使います。シャンクと同じくらいの長さに巻き留めます。
テイルは交差させてスレッドを掛けるんですが、ちょっとわかりにくいので図解しておきます。クリックして拡大画像をご覧下さい。
2本のテイルとフックの間に一回スレッドを通して、テイルを少し上向きに整えます。
今度は、2本のテイルの間に下から上へスレッドを通し向こう側のテイルを押さえます。
もう一度2本のテイルの間に、今度は上から下へスレッドを通し手前側のテイルを押さえます。そしてもう一度一番目の図のように2本のテールとフックの間にスレッドを回したらOK。
図でもうまく説明できてないかも(^_^;)
テイルの付け根にグースバイオットの先端を固定し、アブドメン(胴)として巻きます。
巻く前にヘッドセメントを薄く塗っておくと強度が出ます。
なんとか巻きましたが、もうちょっと長さのあるやつじゃないと巻きにくいな。ちょっと強引に巻きました。
※後から調べたら、グーズバイオットは数分水に浸けておくと巻きやすいらしい。
スレッドにワックスを塗ってヘアーズイヤープラスダビンを撚り付けて、ソラックスとして巻きます。
途中、CDCとディアーヘアーの間に一巻き入れます。そしてヘッド側も巻きます。
ウィップフィニッシュしたら完成です。
ちょっとCDC長めになってるので、現地でちぎることにします。
ボディーにピーコックアイを使ったものも作ってみます。
この目玉模様の部分を使うと、虫の体節のような縞々ボディーができます。
ピーコックアイのフリュー(繊毛)を取り除くのには、消しゴムでやさしくこすればOKですがこれがちょっと面倒。
以前にハックルさんが木工用ボンドを使う方法も紹介されてました。
釣具店に寄ったらこんなのが目に付いたので試しに買ってみました。
フリューリムーバー(楽天で見る・アマゾンで見る)。専用のフリュー落とし材らしい。
少しだけ指に出して、ハール全体に塗って良く馴染ませます。
その後、親指の爪でしごくときれいにフリューがとれます。これは簡単でいいですね。
切れないように力の入れ加減に気を付けます。
このフリューを取り除いたものをストリップド・ピーコックアイと言います。
カーフボディーの4本テイルにグースバイオット裏巻き仕様と、ピーコック仕様も作りました。
グースバイオットは表面を上にして巻くと、段差のある体節になるし、裏面を上にして巻くとツルッとした縞々の仕上がりになります。
当初、ボディーは水中に入るタイプのフライかと思ってカーブシャンク(胴が曲がっている)フックで巻きましたが、テイルが表面張力で浮こうとするのでストレートシャンクのフックの方が良いかも?
それとディアヘアーはブリーチしたものじゃなくてナチュラルカラーの方がより自然な仕上がりになりそう。
すでに実釣では使っていて、水に揉まれるようなポイントだとちょっと沈みやすいですが、静かな水面でアダムスパラシュートで見切られるような局面で活躍してくれました。
オーガストダンをよりリアルな感じにしたフライってとこかな。
解禁後しばらく渋い状況が長かった今シーズン、気付けばもう渓流も後半戦。
梅雨が明ければ夏本番とか言うけど、すでに日は短くなってきているわけだし。
時間が経つのはほんとに早いものですね。
コメント
バイオットボディのフライは、複数巻く時はボクも水に漬けておきます。
でも1本や2本巻く程度なら、ここだけの話・・・フックをバイスに固定する時に口に含んでタイイングを始めると、下巻きしてテールを取り付けた頃には良い感じに柔らかくなってますよ。
あくまで自分用のフライでしか使えない方法ですけどね。(笑)
kuniさん、こんばんは。
えー、バイオットを舐めるってことですか。ちょっと勇気が必要かも(笑)
1、2本って時には確かに簡単そうでいいけど。
私も自分限定のフライとして一回はやってみます。
どんな味がするのかな(笑)
こんにちわ。
私達テンカラ師にはテールの仕上げが一番の楽しみ、醍醐味でもあります。
グースバイオットも表か裏かと悩んだり。
昨年アップしました破魔矢も戦力には充分ですし 大量にあります 染めたり、マーカーで塗ったりしていますが なかなか適した顔料が見つかりません。
特にペンテ△の水性は3投(風呂のテストでの仮想)で元の白色に戻ってしまいます。
シンナーに接着剤も使用していることですし 油性でも良いのかな?とも。
テクニカルゲームさん、こんばんは。
グーズバイオットもテンカラの世界に取り込まれているんですね。
確かに表と裏ではだいぶ違う印象になります。
破魔矢の記事読んだ記憶があります。
身近にもいろんなマテリアルがあるものですね(^_^)
破魔矢を染めるのはなかなか手強そうですね。
こんばんは。
ピーコックアイの部分でしたら、フリューを落とさずそのままの方が良いようにも思いますね、私はもっぱらストリップド・ピーコック、オンリーになってしまいました。
出来るだけ単純化した毛ばりがテンカラ毛バリの面白いところでもありますので、出来るだけ伝承風にと思っていますが、ついつい格好を付けてしまいます、反省しなければと思っています。
ハックルさん、こんばんは。
フリューを残したまま巻くのも良いかもしれませんね。いろいろ試してみます。
ハックルさんが巻く毛鉤は、伝承に新しい工夫が加えられたすばらしい毛鉤だと思います。
スリムでしかもしっかり巻かれているので耐久性もありますし。
そして何より、良く釣れるんです!
コンパラダンは僕の作れる数少ないフライ(笑)
グースバイオットの体節の表現はピカイチと思います。
Nori1022さん、こんばんは。
一応いろんなフライを巻いてみていますが、私の場合8割方はアダムスパラシュートとエルクヘアカディスで釣ってます(笑)
コンパラダンはそれらツートップで刃が立たない時に登場って感じです。
グースバイオットはほんとに虫っぽいボディーになりますね。