梅雨が明けていよいよ夏本番。7月最後の日。
暑い、とにかく暑い!
いよいよあの川へ行く時が来たか。
真夏でも水温が7.5℃だった川。今シーズンは3月10日以来ですね。
あの水が冷たい川へ、午後からの出発です。
途中のヒマワリ畑が目にまぶしいです。写真を撮った時は気付かなかったけど、ヒマワリみんな向こう側を向いていますね(笑)
「ようこそ開田高原へ」の看板がいつも出迎えてくれます。
シシ神が住んでるよ、きっと。
現地到着午後1時半、気温24℃、水温9℃。今日はまだ水温高い方だな。でもやはりいつ来ても10℃は超えない。
他の川だと未知の区間へ行くことが多いですが、この川はこの辺りの区間が好きなのでいつもここです。苔むした石に囲まれたフライフィッシング向きの渓相。
タックルはAXISCO AXGF763-6(楽天で見る・アマゾンで見る)+リールSage1830。
ラインはDT-3F、リーダー7ft6Xにさらにティペット7Xを60cm継ぎ足し。
川面から湧き上がった湯気?に陽が差し込み、神秘的な光景でした。
宮崎アニメ『もののけ姫』に登場したシシ神が出てきそうな雰囲気。
ところで、冬に川の水より気温が低いときに湯気が上がったりするけど、この湯気はなんだろう?
気温24℃、水温9℃なんだけど、こんな状態でも湯気が上がるの??
修行僧のような1時間の後に。
アダムスパラシュート#14を結んでイワナがいそうなポイントをこまめに探っていきますが、反応ありません。
エルクヘアカディス#14に変えてさらに釣り上ります。
おかしいなー、この川でこんなに反応ないのは初めて。
気付けば1時間が経過しています。見上げると空には夏の雲がモクモク。
前日の夜に巻いたアダムスパラシュートはちょっとハックルもウイングポストも厚めにして浮力重視のタイプ。ボディーも太め。もっと繊細なタイプに変えてみよう。
沈まないフライの考察をしている時に巻いた、シマザキ ストレッチボディ仕様のアダムスパラシュート#14。
これ、室内でコップに浮かべてテストした時には浮力弱く感じたけど、川だと水切れが良いので結構使い勝手が良い。
黒い岩魚たちに再会。
ここは落ち込みのヒラキから廊下状になったポイント。
アワセた直後に頭上の枝にラインが絡みついてバラしそうになりました(^_^;)
ストレッチボディに変えたとたんにポンポン釣れるようになりましたが、フライが良いのかそれとも時間帯が良くなったのか。
エルクヘアカディス#14に戻してみます。
水温9℃だと、ウェットゲーターを履いているふくらはぎから下はなんとか大丈夫ですが、タイツ一枚の太ももまで川に入ると、冷たいのなんの。1分も入っていられません。
小さい虫は飛んでいますが、テレストリアル(陸生昆虫)が通用する雰囲気ではないです。
段差のある落ち込みの下から、目線と水面が同じくらいになるアングルから。
こういう状態だと魚からこちらが見えなくて良い。
こちらからも水中は全く見えないけど。
この川にはいくつかのトラップが!
この川のこの区間、見た目は大好きなんですが、釣りをするとなるといくつか注意点があります。
(1)苔むした石
両岸、そして川の中に点在する石に苔が生えていて、さらに長い草が生えている場合があります。フライを流し終えてピックアップするときに、引っかかることが多いです。
(2)落とし穴
岸際に長めの草がフサフサとした地面みたいに見えるところがあるんですが、その下には大きめの石がつながっていてところどころ隙間があるんです。
うっかりその隙間に足を踏み入れちゃうと骨折なんてことになりかねません。
(3)浮き石
石に体重をかけるとぐらぐら動くことが多いです。かなり大きくて大丈夫だと思う石がグラっときたりするので要注意。
ここでは一度バシャッと激しく出ましたが、フライをちゃんとくわえられず。
もう一度同じ場所に浮かべると、またスプラッシュ。よほどお腹が空いていたのかな。
今度はフッキングしました。
落ち込みの白泡が切れた流芯。
アワセると下の落ち込み方向へ走ってかなり水圧がかかります。
落差のある落ち込みなので、下に落とすとたぶんバレちゃう。
上に上がってなんとか引っぱり上げました。
大きさはそれほどじゃないけど、強い流れに押されて下に行かれると7Xティペット切れやしないかとちょっとヒヤヒヤ。
まずまず釣れまして、足の芯がかなり冷えてきました。
いつもそうです。この川はほんとは真夏でもウェットウェーディングじゃない方が良いです。
ただ、藪漕ぎもしなければいけないので、その場合ウェーダーだと動きにくい。
結局、いつも夕方の震えに耐えられず早めに帰ることになるんです(T_T)
4時半くらいになると、おー寒い。出かける前の暑さが恋しい(笑)
また湯気が沸いてきた。この湯気は何?
この苔むす川、私のお気に入りではあるけど、人を寄せ付けない何かが住んでいそうな感じもする。あんまり無理して釣り続けるとタタリがありそうだからこの辺で帰ろう。
倒木にヌメリスギタケモドキの幼菌が出ていました。
いつもの脱渓ポイントから、川から道へと笹に覆われた斜面を登ります。
あれ、こんなに笹の背丈があったかな? 途中で方向感覚を失いそうになりましたが、なんとか道に到着。ふー。
今日は久しぶりに黒いイワナに出会えて良かった。
まぁ、タタリもなかったし。
そもそもこの川で釣りするとタタリがあるなんて話は聞いたことない(笑)
コメント
今晩は~
雑誌でも最近取り上げられたり 私も前からアップしています川です。
それでもイージーな釣りとはいかない所ですね。
解禁初期にこの川に何故か入ってしまい 普通釣れる訳がないんですが
キンシャサの奇跡、冷川の奇跡で厳寒、何故か涙の一尾、
県外の人はつめたと呼びますが つべたですね。どの辺から入られました?
掛けられた岩魚も木曽の高地の美しいヤマト、少し水温も上がる お盆明けも楽しみです。
テクニカルゲームさん、こんばんは。
そうですか、割とメジャーな川なんですね。見た目は凄く釣れそうですが、なかなか難しい川ですよね。
解禁当初はさすがにキツイですね。雪に覆われてますし(^_^;)
私も「つめた」と「つべた」どちらが正しいのかと思ってました。今回は川が二つに分かれてまた近づく辺りからです。今シーズン後何回か出かける予定です(^_^)
こんばんは。
苔の緑が眩しい、プロカメラマンの写真みたいですね!
湯気?私にも判りませんが、湯気ではなく霧みたいなものではないでしょうか?気温、湿度が高いのに水温がとても低いので空気が冷やされて霧が発生するのでは?なんて想像の域は出ませんが。
七流釣師さん、こんばんは。
写真をお褒めいただきありがとうございます!
たぶん、愛用のオリンパスTG-3の性能が良いのでしょう(笑)
低いところだけに漂っていたので水面から出ている湯気かと思いましたが、おっしゃる通り空中の水分が冷たい川に冷やされて霧?靄?のようになったんだと思います。
わかってすっきりしました。ありがとうございます(^_^)
こんばんは。
橙色の濃い綺麗なイワナですね。
流れも苔の緑が美しくて良い感じで、こんな渓での釣は楽しいでしょう。
マンボウさん、こんばんは。
魚体が黒く朱点が濃い、この川特有のイワナです。
もう少し南の小川黒沢のような岩盤系エメラルドグリーンの谷もきれいですが、今回の苔むす川も緑に包まれている感じがして好きなんですよね。
ただ、水が冷たすぎて夕方には震えています(笑)
ヤマトイワナ釣ってみたいですね。
それにしても夏に水温9度とかこちらでは考えられない(笑)
Nori1022さん、こんばんは。
ヤマトイワナも今回の黒いヤツの他に別の川では白っぽいヤツもいます。
Noriさんのルアーテクでぜひ釣ってもらいたいですね。
そうでしょー、こちらでもこの川は特別水が冷たいです。暑い時は涼しくていいね、なんて思うかもしれませんが、ちょっと冷た過ぎなんですよ。
体の芯まで冷えます(T_T)
渓流釣りで私が一番好きな渓相の風景です
苔の有る風景は正に絵になる別世界でしょう。
釣りお爺さん、こんばんは。
私もこんな渓相が一番好きですよ。
イワナのつくポイントもそこら中にあっていかにも釣れそうなんですが、結構手強いです。それでも、この苔むす川の中で竿を振っているだけで、気分は爽快。楽しく過ごせます。
願わくば、水温があと4℃ほど高ければ(笑)
うわ~、すごい!ほんとにシシ神出てきそう(笑)川がほとんど荒れないからこんな渓相になったんでしょうね。
長野県内でもこんなに冷たい川は稀ですよね。川の上に木が生い茂っているのでこんなに冷たいんでしょうかね。
akiさん、こんばんは。
シシ神、出てきそうでしょ(笑)
川岸も川の中に点在する石も苔で覆われ長い草まで生えてますから荒れることはないんでしょうね、きっと。
いろんな要因が絡んでそうですが、私が行く川の中では一番水温が低いですね。ただ、3月初旬に行った時には7℃だったので、年間を通して水温変化があまりない川なのかもしれません。
良い景色ですね。
こんな中でなら釣果は二の次でも・・・っていう気になれます。
気温24度の湿度高めの空気が9度の水に冷やされて、飽和水蒸気量が一気に小さくなることで空気中に水分子が気体の状態でいれなくなるために、霧状になっていたものと思われます。
・・・って、七流釣師さんが既に書いていらっしゃいますね。^^;
kuniさん、こんばんは。
この川に来るといつも大自然に包まれるような感覚になり癒されます。
とは言え、最初の1時間全く反応がなかったのにはちょっと焦りました(笑)
なるほどー、飽和した水蒸気が川に冷やされて霧状になっていたんですね。
だから、川に近い低いところだけ湯気のように漂っていたんですね。
わかりやすい説明、ありがとうございます!
こんにちは。
ヤマトイワナ迫力ありますね。
渓も良いし、いつか行って釣ってみたいです。
でも、老いぼれてダメかな?
無茶1さん、こんばんは。
ヤマトイワナはワイルドな迫力を漂わせていますね。
ここは、皆さんに行ってみてほしい川です。新緑から夏にかけての緑に包まれた川も良いですし、秋も魅力的です。
老いぼれてなどいないでしょう(笑)浮き石には注意ですが、遡行は割と楽な川ですよ。
こんばんは。
まさしく冷川ですね、私は昔はさらに上流のマイアスキー場の下まで釣りあがりました、沢山釣れる川ではありませんが渓相と魚の美しさは見事です。
夏には良い川ですね。
写真もきれいですね。
ハックルさん、こんばんは。
名前に偽りなし、とはこのことですね(^_^)
スキー場下辺りまで釣ってみたいと思うのですが、なぜかいつも大体同じ辺りに入っちゃいます。写真をご覧の通り、この辺りの景色が好きなんですね、きっと。
ここは夏限定だと思います。夏でも水に浸かると冷え過ぎですが(笑)
一度もっと上にも偵察に行ってきます。
苔むした冷川はとても綺麗ですね。
このエリアが好きになるのも分かる気がします。
苔の多く付く沢は暗く静かでひんやりした共通点が有りますね。
シシ神が棲むと言うのが分かります。
そしてこの綺麗な岩魚がそれを裏付けてしますね。
羨ましい長野です。
幻の渓流師さん、こんばんは。
これだけ苔むした渓相の川はなかなかないので、お気に入りです。
そうなんです、見た目は最高なんですが真夏でもひんやりしているので、甘く見ると風邪を引きます(>_<) たぶん、岩魚たちはシシ神に守られてるんでしょう(^_^)