釣りに行こういう時にいつも場所選びで悩んでしまう。
それだけ良い川がたくさんあるということなので、とてもありがたいことですが。
今回はコーカーズのウェーディングブーツで自転車を漕いで上ったらどうなのか、テストをしたいのでそれなりに車止めからハードな場所を選びました。
前回は7月7日になかなか良い釣りができたこの川へ。
幽霊谷でフライフィッシング。
デビルズキャニオンを履いての林道上り。
今日は30Lのザックを背負い、コーカーズのデビルズキャニオンを履いて、スタートです。
実は自宅から履いてジムニー運転して来てます。このブーツを履いて車の運転をするのは他の人には推奨しませんが、MTのジムニーが運転できるくらい足にフィットしています。
例によってここの上り坂は強烈です。大半は自転車を押して歩くことになります。それでも帰りが楽ちんなので、がんばって押して歩きます。
ところどころ現れる緩い上り坂。平らな場所をよそ見しながら走っていたら、突如ハンドルに衝撃が! 前のめりになって投げ出されそうになりました。
なんと、タイヤが溝に乗せられた金属蓋の隙間にぴったり挟まっちゃったのでした。おー、コワッ。パンクしなくて良かった(^_^)
林道は路面を良く見て走らないと危ないな。落石だってあるし。
だいぶ上ってきました。目線と同じ位置に雲が漂っています。
砂地にはバイクの真新しいタイヤ痕が。
ここは車止めがあるんだけど、その横を無理矢理バイクで通過できないこともないんですよね。夏休み中にだいぶバイクが走ったのか、踏み固められてゲートの横にバイク道みたいなものができちゃってました。
バイクは反則でしょー。それを言うなら自転車だって反則じゃないの? まぁ、自転車の場合は人力だから大目に見てね(笑)
途中林道から川を覗いてみます。4月6日釣行の時にはここに泳いでいるイワナが見えたけど今日は見えないな。
汗びっしょりになって入渓点に到着、何かのボルトが落ちてました。なんとなく拾っておこう。
あ、コーカーズのウェーディングブーツは自転車漕ぎ全く問題ないです。もちろんソールはゴムタイプですよ。フェルトでももちろん漕げますがすり減るのでやめた方が良いです。
トレッキングシューズで漕いだり歩いたりするのとさほど違いはありません。やっぱり使えるこのブーツ。
1つ注意を。今日はタイツと短パン、それにウェットゲーター+ウェーディングブーツというスタイルなので問題ないですが、これがウェーダーとなると話は別です。
ウェーダーで自転車は漕がない方が良いです。生地が擦れて傷んで寿命が短くなります。
入渓点に到着。ソールを交換して釣り開始。
汗だくになって入渓点に到着。ふー疲れた。疲れたけど、20kgを背負って16km自転車を漕いだ二泊三日キャンプ釣行に比べれば全然どうってことない。今日の荷物は7kgほどしかないからね。これを背負ったままフライロッドを振って川を遡っても問題なし。
一度大変な経験をしておくと、それ以下のことが楽に感じられるいいかも。
入渓点から川へと下る草むらにくっきりと踏み分け跡が。やっぱり夏休みにだいぶ人が入ったんだなー、きっと。
川に降り立ったらソールをゴムからフェルトに交換。ブーツは履いたまま石にちょっと腰掛けて、両足2分以内に交換完了。これってホントに便利!
コーカーズのウェーディングブーツについてはこちらに詳しく書きました。
さぁ釣りを始めますか、とザックを背負おうとしたらなぜか背面にフライがくっついてます。
自分で巻いた物じゃないよな、これ。
ティペットが付いたままの#16くらいの黒いパラシュート。
枝にでも絡んでたのがザックに引っかかったのかな。不思議なこともあるもんだ。
とりえずもらっておくか。今日はなんだか落とし物が多い(^_^)
こんなところから釣ってみます。いかにも釣れそうな感じ。
午前7時半、気温19℃、水温14℃。
まだ気温がそれほど高くないし、とりあえずアダムスパラシュート#14を結んでみます。
タックルは定番のAXISCO AXGF763-6(楽天で見る・アマゾンで見る)+リールSage1830。ラインはDT-3F、リーダー9ftティペット6X。
なんだか知らないけど、黄色に輝く根っこのような植物が生えてました。
なんだろ?これ。
天気予報に反して曇り空の下、反応が渋いイワナたち。
良いポイントが連続してるんだけど、なかなか反応ないですね。
ここでなんとか一尾キャッチ。
前回とは反応がまるっきり違う。ここまで小さいのがピシャッと出たりフライ直前まで浮上して食わなかったり。
神経質な魚たちの反応に付き合いながら2時間くらい経過。
あれ?手のひらにポツポツと雨が落ちてきてない?
見上げると雨が落ちてきている。
今日は午後は小雨が降るかも知れないという予報だったけど、まさか午前中から?
雨具は持ってきてるから良いけど、雨だとドライの釣りは難しくなるな。
他のフライを投げても反応ないから、アダムスパラシュートで押します。
写真撮ろうと思ったら暴れて脱走!これじゃ、イワナなのかナマズなのかわからないじゃないか(笑)
雨は止んでくれたようです。
どうも神経質な出方をするので、ティペット7Xを60cmほど継ぎ足してみます。
ここでやっと、素直にゆっくりとフライに出ました。
そうだよこのくらいのんびり屋でしょ本来のイワナは。
この透明度であれだけゆっくり出てくれればフライをくわえる瞬間が良く見えます。
夏の終わりにきれいなヤマトイワナと出会う。
赤くなった葉っぱが落ちていたりして、もう夏は終わりですね。
今年は梅雨明けが遅かったらほんとに夏が短かった気がしますね。夏休みが終わる頃にあの寂しさを思い出すな。夏休みは始まった時が一番楽しい(^_^)
この二段落ち込み、上の段のカタの部分。ちょっと取り込みに苦労しそうなポイント。
出ました!
簡単に上の段には上れないので、ロッドのテンションを緩めずかけ過ぎず、下の段の白泡の中へイワナを落とします。バレちゃったかな? バーブレスなので、こういう時はかなり心配。
お、大丈夫だ!白泡下の浅瀬になんとか寄せてランディング。
鰭が凄くきれいなヤマトイワナでした!
同じヤマトイワナでも木曽方面のものは体が黒っぽいですが、こちら側は白っぽい個体が多いですね。
のんびりお昼を楽しみましょう・・・野外で炊きこみご飯。
いいヤマトイワナも釣れたことだし、12時を回ったのでザックを降ろしてお昼休憩にします。
今日は炊きこみご飯を炊きます。
前日の夜に、米一合を研いでビニール袋に入れ、そこに具材(ニンジン1/3本の千切り、鶏むね肉少々を1cm角にカット、マイタケ少々をちぎった物、油揚げ1/2枚を短冊切り)を入れて醤油大さじ1、酒大さじ1、顆粒出汁の素少々をかけておきました。
こうしておけば、後は水を入れて炊くだけ。実に簡単です。
今日は気まぐれにエンバーリットストーブで全調理をやってみようかなー、なんて考えていました。これでご飯炊いたことないからやってみたいというのもあって。ガソリンストーブよりはむしろ炊きやすいだろうけど。
細い薪を集めているとちょっと問題が。さっきくらいの雨なら問題ないけど、どうやら昨日の夜結構雨が降ったらしい。落ちている流木が全体的にかなり湿っている。
ファイヤースターターで火を付けなんとか小さな焚き火を作ります。
適量の川の水を入れて蓋をし、石を重しにして炊き始めます。
やっぱり薪が湿っていると燃えが悪い。時々鍋をどかして上から小枝を追加すればまた勢いが良くなるけど、しばらく燃やしていると煙がもくもく。
これを繰り返してみたけど、こんなことしていたらご飯食べられるのが夕方になっちゃうよ(T_T)
念のためMUKAストーブも持って来てて良かったー。こちらに変更。
燃料ボトルを砂地に置いてますが、ホース接続部に細かい砂がくっつくとまずいのでほんとはもっと大きめの砂利地か石の上においた方がよいです。
お、そうだ、重し代わりに味噌汁の鍋を乗せるという2段調理システムを忘れるところだった。
アルミは熱伝導率が高いので、上の味噌汁鍋(ウチで刻んで持参した玉ねぎが入ってます)もけっこう熱くなります。
ご飯の炊き具合は、耳を鍋に近づけて「パチッパチッ」という音が聞こえてきたら鍋底に少しお焦げができはじめた証拠なので、火から下ろして蒸らします。
ご飯を蒸らしている間に、味噌汁を作ります。
本日のランチメニュー
・鶏肉と舞茸の炊きこみご飯
・玉ねぎとワカメの味噌汁
・フルーツトマト
・紅茶
日帰り調理の場合、材料の保存性はそれほど考えなくて良いので、全部カットしてから持って行けば良いです。今回は現地で一切刃物を使っていません。
なんと言っても炊きたての炊きこみご飯は最高!
フリーズドライの汁物も便利でいいけど、やっぱり新鮮な野菜と生味噌で作る味噌汁はうまいなー。
この楕円のフルーツトマト。なんて言う名前からしらないけど、実家からもらってきたやつ。皮が固めだけど、甘みが強くほんとに果物みたい。
紅茶も飲んでしばらくゆったり。
今日は、冷やしうどんとどちらにしようか迷ったけど、温かいものにして良かった。
天気予報ではもっと暑くなるかと思ったけど、1時頃になっても気温は20℃しかない。まぁ、下界とは気温も天気も違って当然か。
普段は一食で米一合も食べないけど、野外だと食べられるな。満腹。
お昼に満腹になると、その後、そんなにガツガツ釣らなくてもいいかなー、という気分になっちゃう(笑)
お昼を食べ終わってほんのひとときだけ、陽射しが谷に降り注ぎました。
その後はまた一面の曇り空に戻っちゃったけど。
2時頃になってのんびり釣り再開。空は雲に覆われたまま。
気温は上がってないけど、ピーコックパラシュート・レッドボトム#13に替えて。
このポイントは上流側から下へ向かってゆっくり出ました。
この大淵。絶対大物いるでしょ。
ドライでは手が出せないので、こういうポイントのために巻いたストーンフライ・ニンフをどぼーんっと深くまで沈めてみますが反応なし。
ルアータックルを持っていたらな・・・無念。
この辺りは大場所がたくさんあるから、ルアーでもおもしろい釣りができそうだなー。
蛇のようにくねくねとした模様が入った不思議な石。
このポイントは大岩の陰にフライが隠れて見えるか見えないかって時に出ました。
フライはエルクヘアカディス#14です。
それからも20〜25cmくらいのサイズがポツポツつれますが、終日あまり反応が良いとは言えなかったですね。
空が薄い雲に覆われたまま、夕暮れが近づいてきました。
この一尾で引き返すことにします。
この先にも良さそうなポイントがまだまだ続きそうなので、ずっと釣っていたくなっちゃって止めるタイミングが難しいです(^_^;)
川伝いに下りておきます。釣り上ってくる時は大変だと思わないんですが、釣りをせずに下るのって結構大変なんですよね。
特にここみたいに大岩場所を下りて行くのは結構骨が折れます。下りの方が危険だし。
途中に見かけたトリカブト(猛毒)。ここまで成長すれば全然別物だけど、春先には食べられるニリンソウにそっくりなので要注意なヤツ。
入渓点まで戻ってきました。ここから退渓します。
川辺でソールをフェルトからゴムに付け替えます。フェルトは皮で洗っておくと良いですね。
葉っぱが積み重なった斜面を登る時は、ゴム底だと安心。
リトルプレゼンツのウェーディングシューズの場合は、ここでトレッキングシューズに履き替えることになりますが、今回はソール交換してそのまま自転車で林道を下ります。
林道下りで動物たちに出会う。幽霊は・・・
まだそんなに暗いわけじゃないけど、自転車のライトを点けてヘッドライトも装着して下っていこう。
途中で薄暗くなってきたので、林道を慎重に下っていきます。このところだいぶ日が短くなってきましたねー。
幽霊に遭遇しないだろうかと、ちょっと背筋が寒くなったりして。
すると突然、右手の森の中から何かが飛び出した!
ギョッとしたけど、ニホンジカでした。おー、ビックリさせるなよ。
2秒くらいこちらを凝視してから、後を追うもう一頭とお尻の白い毛を揺らしながら脱兎のごとく林道を下り、また森の中へと消えて行きました。
しばらく下ると、今度は左の斜面から林道へとタヌキが上がって来ました。こちらに気付くと小走りに右手の森へと消えていきました。
デビルズキャニオンを履いての林道の帰りは快適そのものでした。もちろん完全に乾いた状態にはなりませんが、他のウェーディングシューズのように靴の中がグチャグチャする感じがないのでとても快適です。
さようなら、幽霊谷の動物たち、イワナたち。
夏休み中はだいぶ人がやってきたようだ。時々幽霊さんが実力を発揮して人を脅かしてくれればいいのに(笑)
今シーズン中にもう一度ここに来られるだろうか。いずれにしろ、次回また会おう(幽霊除く笑)。
コメント
こんばんは。
白い岩と白い砂でどえらー綺麗な流れやね~。
こんな流れのイワナなら殆ど臭わへんやら~。
魚もベッピン揃いでエエ感じですがね。
これで後は、遡行しやすいように岩サイズが半分以下なら最高だがね。
実にエエ渓です。
マンボウさん、こんばんは。
あれ、今日はコメントの雰囲気がちょっと違いますが、本物のマンボウさんですよね?(笑)
花崗岩質の川なので全体的に白っぽいですね。イワナも保護色で白っぽくなるんでしょうか。
そうなんです、花崗岩質の丸い大岩は滑りやすいので注意が必要ですね。実際私は策ね痛い目に遭っていますので(>_<)
深い淵には、ボクなら相棒の作るバイブレーションを放り込むところですね。(笑)
まぁ、しかし何時もの事ながら、旨そうなランチですこと。^^
kuniさん、こんばんは。
matsuさんの例のバイブレーションですね! フライロッドで操れるのがいいですね。あれならこの淵の大岩魚、きっと釣れます(^_^)
私は次回までに、渓流で使える大淵専用のフライを巻こうかと思っています。
私のブログは最近魚よりもランチメインになってきているという噂もあります(笑)
あの辺の渓流は石も水も綺麗なので、夏休みの方たちがたくさん遊びに来ているようですね。まあ川はみんなのものなので来るなとは言いませんが、汚していくのはやめて欲しいですね。
ルアーでもフライでも楽しめそうな川なので一度行ってみたいです(^_^)
akiさん、こんばんは。
どうも夏休みにたくさんの釣り人が訪れたようです。
今回の川は大丈夫でしたが、川によってはかなり源流部にゴミが捨てられているのを見ると、とても残念な気持ちになりますね。
今回の区間は大きい深場が続くので、ルアーの方が攻めやすいかもしれません(^_^)
こんばんは。
きれいな水と石に染まった白っぽいきれいなイワナですね、もう行けませんが釣り人の憧れの渓相です、手料理の昼食これぞ本当の渓流釣りでしょうね。
ハックルさん、こんばんは。
中央アルプス特有の花崗岩質の川に合わせてイワナも白っぽいです。黒い石の木曽の川では黒いイワナが釣れますし、やはり保護色のような感じなんでしょうか。
この川は本当に渓相が良く、竿も振りやすいのでお気に入りです。
相変わらず釣果よりも食べることに心血注いでいるおかしな釣り人です(笑)
水深のある所に来るとミノーイングでもかなり慎重に立ち位置や投げ込む位置を吟味しますね。
それにしても相変わらず飯が良い、一緒に行きたい(笑)
Nori1022さん、こんばんは。
フライにしろルアーにしろ、立ち位置と流し方(泳がせ方)は重要ですね。
来るなら一投目という気がします。
こちらはもう朝晩はかなり涼しくなってきたので、今後は温かい料理が中心になりそうです。キノコのシーズンにはキノコ汁が定番になりそうな予感(^_^)