夏〜秋、魚たちにとって陸生昆虫はご馳走。
渓流の魚たちの主食は、カゲロウ、カワゲラ、トビケラを代表とする水生昆虫だと思うんですが、夏に釣ったイワナの胃の中を見てみると蜂や蟻、バッタなど陸生昆虫をかなり捕食しているんですよね。
陸生昆虫ってそんなに川に落ちることあるのかな、って思うけど想像するよりも虫の水難事故は多いのかもしれない。
蟻を模したフライは、ハードシェルアント、GRアントがありますが、今回はそれよりもインパクトのあるパターンです。
源流部で石の上を歩いているをよく見かけるムネアカオオアリ。
胴が赤いのが特徴のかなり大きいアリで、魚の食料としては良さそう。
突風でも吹けば川に落ちちゃいそうだよね、確かに。
これをイメージしたフライを巻きます。
ムネアカパラシュート
◎フック:TMC206BL#10
◎スレッド:ユニスレッド6/0(ブラック)
◎ボディー:ピーコックハール+ユニフロス(レッド)
◎ソラックス:フライライト(ブラック)
◎ウイング:エアロドライウイング(ピンク)
◎ハックル:コックネック(ブラック)
お尻をぷっくり巻くのが難しい。
スレッドで下巻きします。お尻部分がぷっくりするように巻き重ねます。
ここがなかなか難しい。
ピーコックハールを取り付けます。
ピーコックと赤いフロスで魚を誘惑。
お尻部分にピーコックハールを巻いてスレッドで留めます。
余分をカットしてレッドフロスを取り付けます。
エアロドライウイングを取り付けます。いつもは『Fine』タイプを使ってますが、今日は通常タイプです。通常タイプ一束だとちょっと量が多すぎな感じ。半分に裂いて使えば良かったかな。
ハックルを取り付けます。やっぱりちょっとハックルポストが太いぞ(^_^;)
スレッドにタイイングワックスを塗ってフライライト(ブラック)を撚り付けます。
ソラックス部を巻きます。
ハックルを巻いてスレッドで留めウイングポストの根元でウィップフィニッシュ。
ウイングを適度な長さにカットしたら完成。
こちらはいつも使っているエアロドライウイング(Fineタイプ)一束分使用のもの。ウイングポストが太くならずこのくらいがいい感じ。
テレストリアルは大きいサイズに期待。
普段#10サイズはあまり使わないけど、テレストリアル(陸生昆虫)にはこのくらい大きい方が良いのかも。
自分がもしイワナだったら、と考えてみる。
水の中に餌がたくさんあればそれだけを食べているだろうな。水面近くまで出て行くのは危険だもん。
だけど、普段水中で食べている小さなカゲロウの幼虫とは比較にならないボリュームの餌が水面を流れてきたら「急いで食べなきゃ!」次はいつ流れてくるかわからないし。
そこで慌てて浮上して、バシャッ!
なんて、簡単にはいかないよね(笑)
コメント
ピーコックハールって、濡れると一気にボリュームがなくなりますよね。
なのでボクはアントパターンを巻く時に限っては、1本ではなく複数のハールをまとめてスレッドとネジってボディを作ってます。
#10フックに巻くなら、ハール5本くらいかなぁ。
ただしハールのフリューがどっち向きに生えているヤツかを考えてスレッドに縒り付けないと、フリューが全部寝ちゃってボリュームアップの意味がなくなりますが・・・(笑)
そうやって巧く巻けると、濡れたときの「萎み方」が抑えられますよ。
お試しあれ。^^
kuniさん、こんばんは。
確かに濡れると貧相になっちゃうんです(笑)。なるほど、そんなやり方がありましたか。ハール5本も使うんですか!?
フリューの向きを考えてスレッドとねじるってのはなかなか難しそうですが、とりあえず試してみますね。
教えていただき、ありがとうございます!
こんにちは。
フライはいろいろの種類があって楽しいですね、テンカラでもレネゲイド風に2段に巻いた真ん中を赤糸で巻くと良いと、「新宅のおじさん」が言っていたと義兄がいつか言ったことを思い出しました、ピーコックハールの繊毛は弱いですねたちまち取れてしまいます、スレッドに縄状になってから私は巻きつけています。
ハックルさん、こんばんは。
真ん中に赤色を入れて両側をピーコックで挟むタイプはフライの世界では「ロイヤル」というシリーズになっていて定番です。それだけ釣れるということなんでしょうか。
先日も巻いたピーコックが一箇所切れただけでくるくるほどけてしまったので、スレッドに縄上によりつけてから巻く方法は良さそうですね。
ありがとうございます!試してみます。
こんばんは。
フライをしない私には不思議に見えるのですが、上部のピンク部、ウイングっていうのですか?あれはいろんなフライに付いてますが、どんな役割なんですか?浮力確保なんでしょうか?あの部分がない方がよりアリっぽく思いまして、素人の質問ですみません^^;
七流釣師さん、こんばんは。
ウイングにもいろんな種類がありますが、このタイプはインジケーターウイングとも呼ばれ、一応虫の羽を模しているとも言えますが、主に人間のための目印として付けられています。
私は自分が一番見やすいピンクを使うことが多いですが、他にオレンジ、黄色、白なども良く使われます。ドライフライは毛鉤を目視して、魚が出たら合わせる釣りなので、常に流れている毛鉤が見える必要があるのです。
今回のように鳥の羽を水面と水平方向に巻いた毛鉤をパラシュートタイプと言うんですが、これの場合このウイングがないと全く見えないんですよ。特に黒い毛鉤は。
このエアロドライウイングという人口素材は、中空繊維なので浮力確保にも一役買っています。他には、仔牛の尻尾の毛や鴨の尾周辺の羽なんかも見えやすく浮力もあるので使われます。
水中の魚からはこのウイングは斜めからぼんやり見えるくらいだと思います。
胸が赤い蟻って夏場の渓魚たちはわりと好んで食べていますよね。
蟻を模したフライには、足のような物をつけてみると面白いかも。
akiさん、こんばんは。
源流域では実際にムネアカオオアリをよく見かけるし、普通の蟻より大きいので魚たちにとっては良い食料なんじゃないでしょうか。
パラシュートに巻いたハックルが足のようでもありますが、テレストリアルパターンのような足を付けてもおもしろそうですね。
フライは自由な発想でいろいろやってみると案外魚に気に入ってもらえるものができるかもしれません。
こんにちは。
いつもコメントを入れ様とすると、更新されていてタイミングを失ってます(笑)。
アイドルブログ並みの更新頻度は凄いですよ。
源流のキラーフライですね!テレストリアルの時期、ピーコックハールやソードはいい仕事をしてくれますよね。
自営業FFさん、こんばんは。
コメントは時間差で書いていただいても大丈夫ですよ。どんなに古い記事に対するものでも、コメントいただくと通知が入るシステムになっているので、こちらではちゃんとわかりますので(^_^)
アイドルブログにはかないませんが、書くこといっぱいあるので・・・・暇人ってことですかね(笑)
ピーコックは本当に虫っぽいマテリアルなんですよね。これで耐久性があれば文句ないんですけどねー。