先日、キノコと秋鮭のマリネを作った時に、鮭のピンチヒッターとして出番を待っていたサンマのきずし。関東でいう「しめ鯖」を代表とする酢で締めた青魚のことを関西では「きずし」と言うそうです。関東のものと関西のものは少し違うようですが。
私はしめ鯖と呼んでましたが、他の魚になった場合は「しめサンマ」「しめイワシ」と名前を変えなければいけないんですよね。その点「きずし」は魚が変わっても「きずし」。
この呼び名が気に入りました。
きずし(生寿司、生鮨)は、青魚を塩締めしたもの。概ね鯖であるが鰆など他の魚を用いたものもある。鯖の場合はしめさばと類似する。
概ね西日本では「きずし」、東日本では「しめさば」と呼ぶのが一般的であるが、西日本の「きずし」は東日本の「しめさば」とは酢の浸かり具合に差があり、西日本の「きずし」は酢の浸かりが深く、何もつけずにそのままで食べるのが一般的であるのに対し、東日本の「しめさば」は浸かりが浅く、わさび醤油または生姜醤油で食す。この点は西日本ではバッテラをそのまま食すのが一般的であるのに対し、東日本では鯖寿司に醤油をつけて食すことが多いのと同様である。
寿司という名前だが飯無しの切り身で食べるのが普通である。切り身はさらに切り込みを入れる場合もあり、ワサビ、生姜などを添える場合もある。飯に乗せて寿司としたものはきずしずし、鯖寿司、バッテラなどになる。・・・ウィキペディアより
サンマのきずし(にぎり鮨)
- サンマ…好きなだけ(今回は3尾)
- 塩…適量
- 酢…適量
- 昆布…3cm×20cmくらいにカットしたもの1尾につき2枚
- 酢飯
米…2合
酢…50cc
砂糖…12g
塩…5g - ショウガ…適量
- 小ネギ…2本
きずし(しめサンマ)を作ります。塩と酢に漬ける時間がキモ。
サンマを三枚に下ろします。三枚おろしの方法はこちら。
腹骨を取って皮を剥いたら、焼き網に並べて両面に塩を振ります。
ここでも最近お気に入りの岩塩をガリガリ(^_^) もちろん普通の塩でも大丈夫です。
網をバットや皿に載せて冷蔵庫に入れて30分寝かせます。
その後、皮面に昆布を載せてペーパータオルで巻き、バットに入れて酢をヒタヒタになるまで入れます。身の面に昆布を載せて寝かせるとくっついちゃって身が崩れやすいので、皮面だけにした方が良いと思います。
この状態で冷蔵庫に入れて、2時間漬け込みます。
漬け終わった身。表面が白っぽくなってますね。
細かい血合い骨を骨抜きで丁寧に抜き取ります。小骨は頭方向に引っぱるときれいに抜けやすいです。身のセンターを頭から尾の方に向かって指でなでると取り残しがわかります。
もちろんすぐに食べられますが、ラップをして冷蔵庫に6時間から1晩寝かせるとまろやかな味になって美味しいです。
ここまでで、これをキノコのマリネに合わせても良かったんですが、秋鮭が特に問題なく使えたので、こちらはにぎり鮨にすることにしました。
きずしを使った鮨だから「きずし鮨」ってことになるのかな。「きずしずし」ちょっとおかしな名前だけど。
鮨はすし飯がうまくできるかどうかが、とても重要です。
今回はもろもろあって、きずしは二晩寝かせました。
すし飯を作ります。
ボウルに酢50cc、砂糖12g、塩5gを入れてよく混ぜて寿司酢を作っておきます。
少し硬めに炊いたご飯二合をバットに広げます。ボウルでも良いですが、薄く広げられるように大きめのものが良いです。
寿司酢をしゃもじに伝わらせるようにして、全体にまわしかけます。
しゃもじを大きく動かして米を切るようにかき混ぜます。切ったら下からすくいあげるようにして混ぜ、また切るようにして、を繰り返します。
手早く混ぜていると、ご飯に艶が出てきます。
全体が混ざったら、ご飯を広げながらうちわで煽いで人肌くらいになるまで冷まします。
冷めたら少しまとめて濡れ布巾をかけておきます。
前にも書きましたが、鮨はすし飯がうまくできるかどうかが極めて重要。
イワシのにぎり鮨の時も参考にさせてもらったこちらのサイトをもう一度確認してから握ってみます。
今回もすし飯は大量に余ったので、あとでちらし寿司にしました(^_^)
握るのはまだまだ修業が必要ですねぇ。
きずしを切ります。写真1枚目は、四等分して縦に切れ目を入れたもの。ネタを大きめにするなら三等分で。この切り方だと1尾から6〜8貫できますね。
写真2枚目は、包丁を斜めにして薄く切ったもの。
薄切りの方はちょうど良い大きさに切るのが難しいです。1尾で10貫分くらいとれますが。
こんな感じに握って、おろしショウガをトッピングして小ネギを散らしたら完成。
やはり握るのは何回やっても難しいですね。もっと修業が必要なようです(^_^;)
味の方はもちろん抜群です!
ほとんど素材の味そのものだから不味いはずがないのです(笑)
二日寝かせたきずしはうまいですねー。塩と酢の入り具合と寝かせる時間によってだいぶ仕上がりは変わるので、いろいろ試してみるのも楽しいと思います。
きずし・・・大好きなヒカリモノの食べ方の中でも一番好きかも。
もちろん新鮮な魚をそのまま刺身で食べるのもうまいですが、塩と酢で水分が抜けてうまみが凝縮されるんですよね。
私の好みは酸味控え気味です。漬物も浅漬けが好きです。
ちょっと酢が利きすぎた場合は、寝かせる時間を長くすればまろやかな味になります。いつ食べるかによって作り方も変わってきますね。
新鮮なサンマを生で食べられる時期ももう終わりですね・・・
きずし最高!
コメント
この前サンマのきずし初めてやったけど凄く美味かったです。
そして握り鮨って難しいですね。
Nori1022さん、こんばんは。
サンマのきずし、うまいですよねー。
サバはもちろん、アジ、イワシもいけますね。ヒカリモノを酢〆にすると最高!
にぎり鮨は本当に難しいです。
鮨屋さんのように手早くきれいに握れるようになるには、やはり修業が必要ですかね(^_^;)
きずし寿司・・・ちょっと違和感あるかも。(笑)
握りにすると、やっぱり「さんまの握り」になるかな。
寿司を作る下ごしらえとして、きずしを作る過程を通るみたいな。
ま、そんなことは構わないんだけど、やっぱり光り物と酢は相性が良いですね。
間違いなく、旨そうです。^^
kuniさん、こんばんは。
関西の人は「きずしずし」と言ってるのかと思ったら、やっぱり違和感あるんですね(笑)「サンマの握り」で良かったのか。
ヒカリモノは脂が乗ってるので、酢で〆るとうまいですよねー。
サンマは期間限定ですが、アジ、イワシ、サバは割と通年いけるのでありがたいです(^_^)
こんばんは。
美味しそうに握れているじゃないですか^ ^
こちらでは、シメサバ=キズシ。
キズシの握り=バッテラと呼びます。
サンマの握りは生サンマですし、敢えて言うなら締め秋刀魚の握り…でしょうか。
呼び方はともかく、秋刀魚の酢締めは美味いですよね。後、青魚とは呼べませんが太刀魚も酢締めすると美味しいです。鯛なんかもいけますし、マグロ以外なら何でもいけそうですね。
七流釣師さん、こんばんは。
写真だと悪戦苦闘した様子が写らないので、いいですね(笑)
あぁ、バッテラってありましたね! バッテラは薄い昆布が乗ってませんでしたっけ? しめサンマの握り・・・確かにそれが一番的確かも(^_^)
脂の乗ったサンマを酢で〆ると最高です!
太刀魚は酢〆で食べたことないですが、うまいだろうと想像できます。
さんまのきずし、食べてみたいです。
鯖とはどんな違いがあるんだろう…
akiさん、こんばんは。
サンマのきずしは本当にうまいです。まぁ、サンマという魚自体がもの凄くうまいので(私は魚の中では一番だと思っています)、焼いても、煮てもうまいんですけどね(笑)
しめ鯖と比べると、サンマの方が旨みが強くてまろやかな仕上がりといったところでしょうか。身が薄いので〆る時間は短めがいいですね(^_^)
こんばんは。
きずし始めて聞く呼び名ですが、しめさばでだいたい想像が付きましたがサンマは知りませんでした、それにしても岩塩にこだわっていますね(笑)
ハックルさん、こんばんは。
私もコメントいただいているkuniさんに教えてもらうまで、「きずし」という呼び名を知りませんでした。
同じ食べ物でも、地域によって呼び名が全然もの結構ありますよね。
岩塩はですねー、あのガリガリ削るのが楽しくて必要以上にガリガリガリガリやってます。まるで子供のように(笑)
この岩塩、ミネラルたっぷりなので味ももちろん最高ですけども。
こんばんは
これは自分でもチャレンジしたいです。
美味しさ間違いなし出来はにぎりに苦労が有るようですね。
しめ鯖大好きなので・・・きずしを初めて知りました^^;
地方による育ち方で呼び名が違ったものなのですね。
どちらも次回はよく味わって食べてみたいです。
おはようございます。
新鮮なヒカリモノさえあれば、おいしい「きずし」ができますよ。
しめ鯖の握りもいいですし、サンマはそろそろ終わりですが、イワシ、アジいずれもうまいですねー。
握りは、そば打ちにも通じる難しさとおもしろさがあります。
ぜひお試し下さい(^_^)