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燻製は温度管理が命|ニジマス熱燻とオリーブオイル漬け

手作り燻製渓流魚料理
この記事は約6分で読めます。

先日、フィッシュオン鹿留でお土産用に釣ってきたニジマス。

とりあえず実家へ持っていってムニエルにして、あとは燻製とオリーブオイル漬けにしてしばらく保存することにしました。
燻製は温燻で仕上げて、年末年始まで冷凍しておこう。

ニジマスのオリーブオイル漬け

ニジマスは全部三枚おろしに。三枚おろしは基本的にアジのおろし方と一緒です。ニジマスの方がぬるぬるしてやりにくいですけどね。
大きいものは燻製にまわして、小さめのやつをオリーブオイル漬けにします。

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三枚におろして皮を引き、腹骨をすき取ります。
小骨はこの時点で抜き取ろうとすると身が崩れやすいので、とりあえずそのままでOK。
身の両面に塩を振って、ペーパータオルの上に広げ30分ほどおいておきます。
30分たったら、にじみ出てきた水分をふきとります。

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ジップロックのフリーザーパックにニジマスの身を入れ、乾燥バジルとタイムを入れひたひたになる量のオリーブオイルを入れます。
フリーザーパックを使うのは、すぐに食べない分を冷凍するため。
空気を抜くために、水を張ったボウルに袋を浸けて密封します。

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こんな感じに作って、冷蔵庫で3日ほど熟成。冷蔵庫に入れておくとオリーブオイルが固まってきますね。食べる時は小骨を抜き取ってスライス。そのまま食べられます。カルパッチョ風がいいですね。火を通してオイル系のパスタに入れても良いです。
すぐ食べない分は3日熟成の後冷凍。オリーブオイルを入れてすぐ冷凍しちゃうと、熟成されてないのでうまくないです。
ニジマスのオリーブオイル漬けはこちらにも詳しく書いています。
タッパーだとオイルがたくさん必要なので今回のように袋を使った方が良いと書いてありますが、長期保存をするならやはりタッパーにたっぷりのオリーブオイルを使った方が良いです。

続いて燻製作り。

三枚におろしたニジマスの温燻

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大きめのニジマスの身を三枚におろして皮を引き、腹骨をすきとります。
こちらも小骨はそのまま。燻製にした後だときれいに抜き取れます。
ソミュール液に漬け込みます。

漬け込み、塩抜き、風乾、この三工程でうまみが凝縮。

ソミュール液の作り方やスモークウッドについては以前こちらに書きました。
今回は分量少なめで、ブーケガルニも切れていたのでローリエの葉と乾燥パセリ、タイムを使いました。
水500ccに塩50g、ローリエの葉1枚、乾燥パセリ小さじ1、乾燥タイム小さじ1、黒コショウ小さじ1を入れて沸騰させます。
冷めたら、白ワイン100cc、黒コショウ小さじ1,すり下ろしニンニク1片、レモン汁大さじ1を加えて漬け込み液の完成です。
タッパーに入れてニジマスを12時間漬け込みます。

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12時間漬け込んだら水を張ったボウルに入れ、水道から水をちょろちょろ出しながら2時間ほど塩抜き。2時間経って端っこを少し切って食べてみると、あれ?ちょっと塩抜きすぎたかな。まぁ、許容範囲内。後から塩を追加するわけにはいかないので、1時間半くらいで一度味見しておいた方が良かったかも。
干し網に入れて風当たりのよい日陰で風乾します。

天気が良ければ外で干した方が良いですが、皿に網を載せて冷蔵庫で乾かしてもOKです。
以前にも書いたかも知れませんが、冷蔵庫で乾かすより外で乾かした方が美味く仕上がります。24時間乾かします。しっかり乾かした方が旨みが凝縮されますね。

集合住宅のベランダでもできる燻製。注意点が1つ。

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しっかり乾かした状態。表面がさらっとするまで乾かせば万全。
ここで登場、UNIFLAME フォールディングスモーカーアマゾンで見る
)。
大小2種類がありますが、私が持っているのは大きい方です。
小さい方は一度に燻製にできる量が少ないし、庫内が狭いと温度管理がより難しくなります。
専用の収納袋も買ってあるんですが、貧乏性なので買った時の箱を未だに使っていたりして(^_^;)

私は賃貸の集合住宅に住んでますが、いつもベランダで燻製作りをしています。
ただ、注意点が1つあります。

燻煙をかけるのは寒い時期の夜に限定。これだけです。

昼間は洗濯物に臭いが移ったりするので、近所迷惑になります。
夜なら良いかというと、網戸にして窓を開けているような時期も同様に避けましょう。
まぁ、燻製作り自体、向いているのは寒い時期ですけどね。
外気温が高いと温度管理が難しく、食材も傷みやすくなります。

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折りたたみ式なのでコンパクトに収納できていいですよ。
もう長年使ってますが、ステンレス製で丈夫なのでたぶん一生使えるでしょう(^_^)
組み立ても実に簡単。
専用の網に風乾したニジマスを並べます。

温度管理は超重要。庫内温度が安定するまでこまめにチェック。

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2時間分にカットしたスモークウッドに火を付け、フタをして下から電熱器で加熱して温度を上げます。最初は5分おきくらいに温度計を確認します。
温度が上がってきたら電熱器のパワーを下げたり、上部のフタを少しずらしたりして60〜70℃にキープするようにします。

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外気温が低いので温度が上がるのに少し時間がかかるけど、放っておくと温度が上がりすぎるので、注意が必要です。

注意が必要です、とか書いておきながら・・・

温燻のはずがなぜか焼き魚(熱燻)に。

5分後にまた温度確認しようと、ブログを書いていたら妙に集中力を発揮しちゃって、気付くと1時間が経過!
はたと思い出して、おぉーっ、これは完全に焼き魚になってるよー!

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慌てて見に行くと、温度計の針は100℃を超えています。そりゃ、1時間も放置したらそうなるだろう。あちゃー、やっちゃったな。庫内温度が高かったので、スモークウッドも全部燃え切ってました(T_T)
仕方ないので、電熱器を切ってそのまま冷却。
冷めると見た目はイイ感じに仕上がった温燻のように見えるけど、実は熱燻
熱燻も一応燻製の仲間だけど、完全に火を通しちゃうので日持ちしないんですよね。実質的には煙をまとった焼き魚と呼んだ方が良いかも(笑)

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スライスしてみたけど、焼き魚のスライスはなかなか難しい。
こうやってみると色合いが鰻みたいだな(笑)

まぁ、食べてみましょう。
うまい、こんなうまい焼き魚はなかなかないよ。
塩を抜き過ぎちゃったかと思ったけど、煙を掛けて水分がぬけたらちょうど良い加減になりました。美味すぎる。
焼き魚だけど、ご飯に合う味じゃなくて、やはりウイスキーや焼酎に合いますね。蒸留酒に合うところはやはり燻製か(^_^)
実はこれがさらにうまくなる付け合わせも作ったんですが、それは次回の記事で>> こちら

おろしたニジマスの温燻については以前にこちらに書いたのでご覧下さい。
本格的なスモークサーモンについてはこちらです。

これを冷凍して保存できないこともないけど、年末年始用には別途トラウトサーモンを買ってきて温燻で仕上げました。

代替えのトラウトサーモンは振り塩法で温燻に。

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こちらはソミュール液に漬けずに、振り塩法(塩、ブラックペッパー、バジル)で風乾して燻煙をかけました。振り塩法のお手軽燻製の詳細はこちら
これをスライスして、野菜のマリネと合わせると最高。ただトラウトサーモンは必要以上に脂が乗ってるので、ほんとはニジマスの方が良かったんだけどね。
いやいや、トラウトサーモン自体ニジマスを海水で養殖したやつだった(笑)

さらに、記事タイトルにしれっと『ニジマスの熱燻』なんて書いてるけど『ニジマス温燻の失敗』というのが正しい(^_^;)

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コメント

  1. こんばんは。
    燻製はこの時期が良いですね、新鮮な魚が手に入ればいいのですが、本当は鹿肉のジャーキーが保存が効いて良いのですが、イノシシの肉では駄目ですかね、イノシシは2回目をもらいましたが、脂が多いですね、肉の燻製などまた教えてください、私は温燻のスモーカーしかありませんのでよろしく。

    • ハックルさん、こんばんは。
      以前に鹿の骨付きもも肉を1本もらって、ジャーキーやハムを作ったことがあります。筋を取って、切り分けるのが想像以上に大変でした。
      以前に鶏ささみの燻製を載せましたが、漬け込み液など基本的には同じレシピで作りました。
      http://www.sakanakokoro.com/2014/10/29/4037/
      イノシシでもおいしくできると思いますが、脂は外した方が良いかもしれませんね。
      鹿肉ジャーキーを作った時はまだブログを始めてなかったので、写真が少ないですが、その時の様子も近々記事にしたいと思います。

  2. 失敗と言いつつ、旨いモノを作っちゃうあたりはサスガ。(笑)
    ホントにリコプテラさんは、丁寧に料理を作っておられる。
    ボクは魚を持って帰った時点で魚好きの家族が舌なめずり始めるもんだから、落ち着いて時間が掛かる調理法を選択できない・・・
    結局、直球ど真ん中の「刺身」に落ち着いてしまうことが多いんですよねぇ。

    • kuniさん、こんばんは。
      温燻としては失敗ですが、スベリ止めの“熱燻”というものがあって良かったです(笑)
      味に関しては、意外とうまかったので、良しとします。
      釣りたての新鮮な魚なら、やはり刺身が最高ですね。そう言えば、少し前に大量のイワシを瞬時に食べ尽くした記事を読んだような気が(^_^;)

  3. 流石は料理のベテランですね
    美味しく燻製が出来ましたね、液も細かく調味料を説明され参考になるでしょう
    燻製は保存食としてベストですね、私もいろいろやりますが同じ様に温度管理を
    いつも失敗し笑われてます、
    現在ソミュール液に漬け込んでます、家族が生臭いと言うので今度は味噌を少し加えた味にしてみました、参考に成りました。

    • 釣りお爺さん、こんばんは。
      いえいえ、ベテランというほどのものではないです(^_^;)
      味は良かったですが、熱燻だとやはりそれほど日持ちしないのが欠点ですね。今回はうっかりミスで焼き魚のようになってしまいました(笑)
      今漬け込み中なんですねー。
      肉でジャーキーを作る時に私も味噌を入れますが、魚にもいいかもしれませんね。

  4. 美味しそうな燻製ですね~。
    これで失敗だったら私は大失敗になってしまいます(笑)
    オリーブオイル漬けは、イワシで作ったことがありますが、他の魚でも作ってみたいです。

    • akiさん、こんばんは。
      はじめから「熱燻」のつもりで作っていれば、成功作になっていたかも(笑)
      意図に反した仕上がりでしたが、味は良かったですよ。
      オリーブオイル漬けは、光り物をはじめいろんな魚で作れますね。
      私もいろいろ試してみようと思います(^_^)

  5. 温燻が熱燻に急遽変更になったのですね。目的は違えども失敗は無いものです。(笑)
    自分はチーズを溶かしてしまったことが有りますがそれはそれで美味しい。^^;
    燻製は次のレシピを教えてくれます。
    マスの熱燻は美味しそうですね。この時期は燻製に良いですね。
    何故か夜の方が都合が良いのは同様です。匂いが心配ですものね。^^;
    オリーブオイルは燻製での経験がないからぜひやりたいです。

    • 幻の渓流師さん、こんばんは。
      急遽変更というか、自動的に熱燻になっちゃってました(笑)
      予定とは違いますが、味の方は抜群でした。外気温が下がってくると燻製のシーズンですね。
      燻製の煙、良い匂いなんですが、やはり洗濯物などに付着するとまずいですよね。夜が安全ですねー(^_^)

  6. こんばんは。
    スライスした写真、実に美味そうです。
    色艶が最高です。
    燻製と言うても、こんなに手間がかかるんですね、手間の分だけ美味しくなるんでしょう。
    お疲れ様でした。

    • マンボウさん、こんばんは。
      火が通った魚のスライスは苦労しました。
      色艶はほんとに良い感じに仕上がって、鰻のようでしょ(笑)
      燻製は手間がかかるように見えて、実はほったらかしの時間が長いんです。自然に美味くなってくれるというか。
      今回は、温度管理の工程でうっかりほったらかしにしてしまったので、予定外の熱燻になってしまいましたが(>_<)

  7. 豚肉鶏肉やチーズで燻製やってみたいと思ってます。
    ジギングで釣ってきた海の魚でやってもイケそうな気もします。

    • Nori1022さん、こんばんは。
      燻製の材料にはいろんなものが使えますね。チーズはちょっと煙の薫りがついただけで、抜群にうまくなりますね。お手軽なゆで卵なんかもうまいですが。
      魚だと白身かサケ科の魚がいいですね。
      この前Noriさんが釣ったヒラメなんか最高でしょう(^_^)