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ウグイ料理の真打登場!|ウグイの燻製

手作り燻製ウグイ料理
この記事は約5分で読めます。

これまで数々のウグイ料理を作ってきました。
人によっては「泥臭い」というイメージを持っているようですが、これはちょっと話が複雑なんですよね。
前にも書きましたが、ウグイは沖縄地方を除く日本全国に分布していてとても棲息域の広い魚です。ヤマメ、アマゴが泳ぐ上流部から河口域、湖沼にも棲息しています。
淀んだ場所に棲むウグイと、清冽な流れの中で泳ぐウグイでは味が全然違います。
実際に泥臭い場合もありますが、鯉科の魚特有の匂いを泥臭いと言う人も混在しています。

本当に泥臭い場合は、鱗と皮に付着している泥が原因なので、皮を剥いでしまうと泥臭さはなくなります。
冬のきれいな流れに棲むウグイは泥臭さはありません。
ウグイの個性を生かして、さらに食欲を刺激する香りをプラスした料理を作ります。
そうです、燻製です。基本的にニジマスの燻製と作り方は一緒です。

ウグイの燻製

  • ウグイ…4尾(24〜28cm)
  • ソミュール液
    水…1リットル
    塩…100g
    ブーケガルニ…ティーバッグタイプ1袋
    ブラックペッパー…小さじ1
  • 白ワイン…200cc
  • ブラックペッパー…小さじ2
  • すり下ろしニンニク…2片
  • レモン汁…大さじ2
  • ローズマリー…適量

 
まずソミュール液を作ります。ソミュール液とは漬け込み液のベースになるものです。
ブーケガルニはティーバッグタイプのものを使います。ブーケガルニとは、パセリ、タイム、ローリエ、エストラゴンなどの香草類を写真のパッケージに描かれているように数種類束ねたものです。写真のようにティーバッグタイプになった便利なものが売られています。
水1リットル、塩100g、ブーケガルニ1袋、ブラックペッパー小さじ1を入れ、沸騰させて5分くらい煮たら冷まします。

 
上記ソミュール液800ccに、白ワイン200cc、ブラックペッパー小さじ2、すり下ろしニンニク2片、レモン汁大さじ2を加えた漬け込み液を作ります。
ウグイは包丁で鱗を落とし、腹とエラを取り出してきれいに洗います。

 
ウグイは産卵期(3〜6月)になると赤と黒のラインがくっきりと浮かび上がりますが、冬でも鱗を落とすと赤いラインがはっきりしますね。
腹の中に、ローズマリーをぱらぱらと振ります。

 
密閉容器に並べたウグイに漬け込み液を注ぎます。漬け込み液に対して、ちょっとウグイの量が少ないけど。この状態で12時間漬け込み。
漬け込みが終わったら一旦取り出して軽く洗います。
あれ? なぜかウグイの表面に全体に白い膜のようなものが張っていますが、これはいったいどんな現象なんだろう。まぁ、水道でちょっと洗えば落ちちゃいますが。

 
容器に水を張ってその中に入れて塩抜きします。水道からちょろちょろ水を出して約2時間そのままにしておきます。
2時間経ったら、キッチンペーパーで水分をきれいに拭き取ります。
爪楊枝の先端を折って、ウグイの腹につっかい棒をします。腹の中も良く乾くようにです。

 
4尾とも同じように。
料理用たこ糸をエラに通して、スモーカーに吊しやすくします。

 
干し網に入れて、日陰で24時間干します。
スモーカー(燻製ボックス)の下に加熱用の電熱器楽天で見るアマゾンで見る)をセット。

このスモーカーとスモークウッドはおすすめ。

 
UNIFLAME(ユニフレーム)フォールディングスモーカー FS600
楽天で見るアマゾンで見る
スモークウッドについては進誠産業のスモークウッド楽天で見るアマゾンで見る)を強くおすすめします。最高の品質です。
他のものは圧縮が甘くて崩れてしまったり、火付きが悪かったり。
火付きを良くするための薬剤が塗られているタイプは、最初に嫌な臭いの煙が出ます。

 
今回使う樹種はナラ。色つきの良い煙が出るので、魚向きですね。一般的にサクラは肉向き、クルミはオールマイティーに使えます。ウッドじゃなくて、チップタイプであればそれぞれをブレンドするのもいいですね。
ウグイをフックに掛けてぶら下げます。
スモークウッドを3分の1くらいの長さにカットします。包丁かカッターでぐるっと一周軽く切れ目を入れて、あとは手でポキッと簡単に折れます。他のスモークウッドでこれをやろうとするとボロボロになっちゃいます。

燻製は温度管理が命。

 
一緒に真鯛も燻製にします。
ウッドに火を付け、電熱器の上にセット。電熱器とフタの空け具合で温度を調節しながら、65〜75℃をキープして2時間ほど燻煙。燻煙が終わったら一晩そのままにしてなじませたら完成です。


出来上がったウグイの燻製。
イイ感じに仕上がりましたよ。赤い帯が一層鮮やかに引き立ちますね。

皮は固いので剥がして食べます。
水分が抜けた身は、うまみがしっかりと凝縮されてますねー。塩の加減がちょうど良く、ハーブ類と煙の香りが相まって、これはうまい!うま過ぎる!


同時に作った真鯛の燻製は、トラウトサーモンの燻製と一緒に野菜のマリネにのっけて。
こっちの方がうまそうだとか言っちゃダメですよ(笑)
こちらは、ソミュール液に漬け込まず、塩、ブラックペッパー、バジルを直接振りかける方法(ふり塩法)で作ったので、塩分がしっかりと内側まで入っていません。まぁ、お手軽でいいんですが。
これよりも、しっかり漬け込んだウグイの燻製の方がうまいです。うまそうに見えなくても、うまいんです(笑)

3日間熟成させたウグイの燻製はほんとに抜群でした。
ウグイの燻製は、ウグイ料理の中でもかなり上位にランクインすると思います。
実は、あと一つだけウグイでどうしても作ってみたい料理があります。
それをアップしたら、今シーズン(ウグイは冬がうまい)のウグイ料理は一段落の予定です(^_^)

洗い、〆ウグイ、塩焼き、フライなども好評です。こちらもご覧下さい。

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コメント

  1. おはようございます。
    ウグイ料理シリーズも遂に完結が近づいて来たようですね。
    泥臭さはしないように、小骨とも上手く折合がつけられる工夫をされた料理方法は立派です。
    さて、最後は何になるのか・・・、ドキドキしますね(少し大げさすぎるか?笑)。
    干物でしょうかね、次回を楽しみにしています。

    • マンボウさん、こんばんは。
      私にとっては一番身近な魚で、捕ってくるのは簡単なのでいろいろやってみました。
      おっしゃる通り、泥臭さと小骨、この二つに注意する必要がありますね。
      最後のメニューは、お楽しみにしておいて下さい。
      うまいことは間違いないです(^_^)

  2. おはようございます。
    きれいに出来ましたね、作り方は私とほとんど同じです、やはりおいしく仕上げるには手間と時間がかかりますね、私もシカ肉ジャーキーはとても評判で孫からも追加の注文?が来たくらいです。

    • ハックル70さん、こんばんは。
      色つきの良いナラのウッドを使ったので、良い仕上がりになりました。
      そうですね、燻製は手間と時間が必要ですね。その分、できあがった時の喜びも格別です。
      鹿肉の赤身はジャーキーにとても向いていますよね。再注文が来るくらいなら、お孫さんも相当気に入ったのでしょう。喜んでもらえると、作り甲斐がありますよね(^_^)

  3. 日本一ウグイを味わいつくした人かもしれませんね(笑)
    生息場所で味は極端に変わるのは間違いないですね。
    スズキやボラも泥臭くて食べるどころか触れるのも嫌という場所もあるし。

    • Nori1022さん、こんばんは。
      私が通っていた中学にはフェンシング部があったのですが、当時フェンシング部のある中学はまれで、すぐに全国大会に行けたのを思い出しました。それに似てますかね(笑)
      生息場所、重要ですね。ボラはほんとにそうですね。スズキは自分で釣ったことないですが、川から海までいろんなとこにいるから味の差はあるでしょうね。
      クロダイなんかも泥臭いやついませんか。

  4. なるほど「スモーク」ときましたか。(笑)
    初めは半分冗談で「ウグイ料理研究家」と命名しましたが、これはもう完全に名前負けとは言わせない迫力が・・・
    最後は、アレかな。
    楽しみにしてます。

    • kuniさん、こんばんは。
      煙で燻すって、昔焚き火をしていて思いついたんですかね。
      素晴らしい調理法だなと思います。ウグイの燻製はイケます。ウイスキーに合います。
      「ウグイ料理研究家」結構、気に入っています(^_^)
      最後は、アレかもしれないし、アレかもしれません(笑)
      楽しみにしていて下さい。

  5. ウグイ料理と一つジャンルが出来てますね。
    唐揚げや塩焼きしか経験がないのですが燻製は初めてです。
    いつも本格的に料理しているのが凄いですね。
    酒のアテにもってこいと想像します。
    いつもアレンジが出来るのが幅を広げてますね。(^^)/

    • 幻の渓流師さん、こんばんは。
      燻製は香りがよくなるので、ウグイがとても食べやすくなりますね。
      3日くらい寝かせると、まろやかな味になって最高です。
      そうですね、アルコールに合いますよ。燻製は日本酒よりも、ウイスキーや焼酎などの蒸留酒に合う気がします。
      ニジマスの燻製とはまたひと味違った仕上がりでした(^_^)