先日の檜の森釣行は魚たちからの反応がすこぶる良く、楽しい釣りができました。
だけど、それと引き替えにお気に入りの熊鈴を川に奉納してしまったのです。なぜそんなことになってしまったかというと、実は熊鈴の革ベルトがギリギリ通せるいつもよりちょっと太いベルトをしてきて、動いている間にホックがハズレちゃったんだと思う(下写真の赤矢印)。
川でなくしてしまった熊鈴。
HIGH MOUNT(ハイマウント) マジックベアベル〈楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る〉
・全長:約115mm
・口径:約41mm、
・重量:約112g
・材質:本体…真鍮、ベルト…牛革
低音のカウベルタイプがあることはあるけど、自分の中では高音タイプの方が効果があると結論づけているので、高音タイプを買うしかないな。
そうなると以前にも紹介した二つの製品に絞られます。
一つ目はこちら。
東京ベル製作所 BEAR BELL森の鈴
BEAR BELL 森の鈴(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)
・全長:70mm(カラビナ部は含まず)
・碗径:35mm
・重量:約73g
・本体材質:音響体:真鍮(カラビナ:アルミ)
・色:パープルピンク、ゴールド、パールブル
これは実際にアウトドアショップで見て鳴らしてみました。
音は素晴らしいと思います。高音で共鳴時間が長いです。
消音もベルを下に引っぱるだけでできるので、私の使っていたものより簡単。
耐久性については使ってみていないのでわかりません。
七流釣師さんが使っていて、今のところ調子良さそうです。
最強の熊鈴。その名はガーディアン。
熊鈴は高音タイプ、低音タイプどちらが良いのか調べていた時(詳しくはこちら)に辿り着いた熊鈴メーカー ブラスワン。長年の熊鈴研究で培ったノウハウと技術力を持っていて、日本一の熊鈴メーカーと言って差し支えないでしょう。
サイトを見ているうちに、その研究や物作りの姿勢、そして圧倒的な品質に惹かれて買ってみたくなりました。というか、買わずにはいられなくなっていました。
熊鈴としては決して安くはないけど、どんな音色がするのか確かめずにはいられない(笑)
熊鈴ガーディアン(レザーモデル、ソリッドクラッパー)〔メーカー直販サイトはこちら〕
・6,112円(税込)、カラビナ仕様は4,514円(税込)
・発生周波数:約3400~3999Hz
・最大出力:103db前後 at 0.5m
・サイズ:口径55㎜ 高さ58㎜
・重さ:110g
・表面カラー:ゴールド(手仕上げ鏡面加工)
・吊り具:プレミアムレザー
・製造国:日本 (手作り)
・製法:砂型製法
・材質:真鍮
*製造した全てのベルを検査測定後出荷
NHKでも紹介されたというこの熊鈴。熊鈴を長年研究して音の大きさと共鳴時間の長さを追求した製品。
周波数や出力の記載があるのはこのメーカーだけでしょう。さすが研究しているだけのことはありますね。おそらく最強の熊鈴だと思われます。
ベルにレーザー刻印された文字。
クマ鈴を下げる革ベルトは、極厚3.5ミリ。 一般的な熊鈴の革ベルト(2ミリ前後)と比較すると見ただけでその厚みがわかります。
なめし加工は国内最高タンナー『栃木レザー社製』の本ヌメ革。 本ヌメ革とは、植物タンニンによって数週間かけてジックリなめされた革のこと。 タフで丈夫であることで知られるこの革は、始めは硬いが、使い込むほどに次第に繊維がほぐれ自分らしくやわらかく変化します。
革ベルトよりも廉価なカラビナ仕様もあります。
個体ごとに音の検査表が付属します。ほとんど手作りなので音には個体差があります。
私のものは、3,794Hz、103.6dbでした。
音が良いのは、楽器と同じ製造方法だから。
肝心のベル。
クリスマスシーズンになるとよく耳にするハンドベルっていう楽器ががあるでしょ。
とてもきれいな音色を奏でるベル。
それと同じ『砂型製法』で作られています。その理由は、適度な弾力性と硬度を両立できる鋳造方法だからです。
ベルの材質は真鍮。
真鍮とは胴と亜鉛の合金ですが、鋳造技術や配合によって硬さや弾力性が違います。
胴と亜鉛の他にも数パーセントの金属が添付されますが、材料の比率と溶解温度、そして冷却時間で金属結晶が決まってくるそうです。
『音の透明感』を生み出すために、独自の配合比率をしているそうです。
ベルの内側を叩いて音を鳴らすための振り子。
クラッパーとも言うそうです。
ガーディアンにも真鍮ワイヤー(針金)で鋳物製の球を連結したビンテージスタイルもありますが、使用条件によりワイヤが揺んでくるので、時折「ワイヤーの締め直し」が必要です。
私はメンテナンスフリーで紛失の心配も無いソリッドクラッパー仕様を選びました。
この振り子は、時間と手間をかけ真鍮材から振り子の形状に1本1本削り出され削り出されてます。 そして、手作業でひとつひとつ穴あけをして製作されています。
厚さ3.5mmのしっかりとした革ベルト。ホックも無くした熊鈴に比べると大きくてきつめにしっかりとはまるので、紛失の恐れも無さそう。
ベルを鳴らしてみると、とてもきれいな高音がします。
上記、森の鈴と比べて音階は同じかやや高いか。森の鈴が手元にあれば鳴らし比べられるんだけど。
そして特筆すべきは、その音量と共鳴時間の長さ。これは圧倒的です。
デジカメのマイクを通しているので、どこまで再現できているかわかりませんが、動画にしてみたのでお聞き下さい。
これは同時購入した羊皮の収納袋。
これに入れると多少カチカチ音はするけど音が響かないので、持ち運ぶときには袋に入れておくといいですね。
この袋、アウトレット品なので格安で買えました。革に色むらがあると言うことでしたが、良く見てもわからない程度のムラでした。
これをアウトレット品にするととは、物作りに対するプライドを感じます。
ブラスワンさんのアウトレットのページには、熊鈴もお安く買えるものが掲載されています。細かいことにこだわらず性能さえ十分なら良い、という人はそちらを購入しても良いですね。
ブラスワンさんでは、今回私が購入したガーディアンの他にも各種熊鈴を製作、販売しています。用途によってはそちらを選択するのもありです。
さらに高音、きれいな音色のカノン。
3,780円〜
ガーディアンの3800Hzに対して、こちらは4,000Hzなのでさらに高音。
鈴虫の声のような澄んだ音色。
メーカーではキャンプや登山・散歩・ハイキングやトレッキング向けになっていて、単独行にはガーディアンをお勧めしています。
音が途絶えない業務用のトロイカ鈴。
2,990円(鈴1つタイプ)〜
山林従事者の定番で、地質調査や測量、ダム調査など、体を張って入山されるプロ向けの熊鈴。周波数3,700Hz、音量94dbとガーディアンよりも劣りますが、このタイプは音が途切れることなく鳴るということと堅牢な作りなので、まさに業務用と言えると思います。
音量重視の大型鈴、アルトフォン。
4,752円
910Hzと音は低いですが、音量は107db。200m先まで届くその音量は圧倒的。
ベルが口径75mm、重量130gと大きいので使用状況によってはじゃまになるかもしれないですね。メーカーでは「業務用・心配性で大音量が必要な方」におすすめしているようです。
その他にも、コレクター垂涎の高級仕様や超大型鈴(スーパーエクストラ)もあります。
メーカー記載のスペック表です。ご参考までに。
商品名 | 音程(Hz) | 音量(db ) | 口径(mm) | 質量(g) |
ガーディアン | 3800 | 103 | 55 | 110 |
カノン | 4000 | 93 | 50 | 85 |
アルトフォン | 910 | 107 | 75 | 130 |
スーパーエクストラ | 500 | 125 | 110 | 450 |
トロイカ型熊鈴 | 3700 | 94 | 30×2 | 145 |
※トロイカ鈴は何種類かあります。※音量は50cmの距離での測定値。
消音機能はないので、自作してみました。
この熊鈴は音に関しては、全く文句ないんですが、音を止めたい時もあるかも。民家やキャンプ場の近くを歩く時とか。まぁ、外してポケットに入れればカチカチ音がするだけになりますが。
上で紹介しているマジックベアベルや森の鈴は消音システムが搭載されていますが、ガーディアンには消音機能はありません。
クラッパーがベルに当たらないようにすれば良いだけなので、自分でなんとかなりそう。
クラッパーの球の大きさより少し小さめになるようにクルクル巻きます。
そして、クラッパーにはめ込む。これでいいんじゃないの。
良さそうに見えたけど、鈴を振っているとするすると落ちて来ちゃう。
輪ゴムで留めたらイイ感じ。ちょっとメンドクサイか。
キッチン用のスポンジ。両面ともザラザラのついていない、プレーンなスポンジ。
ベルに入るくらいの大きさに切ります。とりあえず半円状のまま。
細いボールペンで真ん中辺りに穴を開けます。
その穴にクラッパーをねじ込めばイイ感じ。
こちらも振っていたら、外れはしないけどムニムニとスポンジが出て来ちゃう。
余分な角の部分を切って押し込んだら今度はずれてこないので、良さそう。
とりあえずはこのスポンジもフィッシングベストに入れておけば良いか。収納袋に入れておく時もこれを付けとけばカチカチ音がしなくて良いし。
いずれ、もっと固いフォーム材か何かでもっとスマートなものを作ろう。
先日、実際にちょっと渓流で使ってみました。
今まで使っていたマジックベアベルと比べると、音階は高くて音量、共鳴時間とも格段に良くなりました。
音が大きくても耳障りな音ではなく、澄んだ音色がむしろ心地よい。
熊は高音側に特に敏感なので、良い働きをしてくれそう。
使ってみて一つ気付いたこと。
マジックベアベルは元々それほど共鳴しなかったので気になりませんでしたが、ガーディアンの場合、ベルが体に触れているとせっかくの共鳴性能が落ちてしまいます。それでも熊鈴としては十分に機能していますが、ちょっともったいない感じ。
以前の熊鈴テストの記事で「熊鈴はベルトの腰骨辺りに付けるのが音が出やすい」と書きましたが、ガーディアンの場合、ザックに付けた方がその共鳴性能を最大限に生かせそうです。
写真1枚目、ショルダーベルトのチェストベルト下に装着。良く共鳴します。胸の辺りで鳴るので長時間だとうるさく感じるかもしれないし、フライフィッシングの時にはちょっと邪魔になるかも。
写真2枚目、ウエストベルトの下。こちらも良く共鳴します。
フライフィッシングでも邪魔にならない位置で、ここが良さそう。ザックに付ける時は革ベルトからカラビナに付け替えた方がすっきりしそう。
これからは守護神とともに渓流と山を歩く。
『ガーディアン』っていう名前もカッコイイでしょ。守護神って意味だから、なんかこの鈴を持っているだけで安心。
私が名前やデザインまで褒めだしたら、その製品に惚れちゃってるってことです(笑)
お気に入りのグリズリーハックルが埋め込まれているフライロッドAXISCO AXGF763-6(楽天で見る・アマゾンで見る)なんかもそうですね。
名前やデザインが良くても、機能や性能がダメなら絶対買わないですけどね。
本革仕様で6,112円(税込)、カラビナ仕様で4,514円(税込)。
熊鈴としては安くはないけど、一生物とすればビックリするような価格ではないですよね。
この前も書いたけど、消耗品のフライラインも同じくらいすることを考えると、むしろものすごく安く感じる(^_^)
★2017.7.4追記:
ブラスワンさんからメールいただいたので、記載しておきます。
ベル天井に埋め込んである丸い金属パーツ(ヒートンと言います)が、使われる方によって「輪が広がってくる方」が最近お見えになります。僅か1ミリでもヒートンに隙間ができると、「知恵の輪」をほぐすように2重リングが通り抜け、クラッパーごと外れる場合があるようです。
ほぼメンテナンスフリーのモデルですが、時折、ヒートの輪がキッチリつながっているかどうかご確認されることをおすすめします。
とのことです。
通常使用では大丈夫だと思いますが、藪こぎなどで何かの拍子にソリッドクラッパー(振り子)が引っぱられたりすると、ヒートンが伸びることもあるかもしれませんね。
時々チェックしたいと思います。
コメント
かなり格好良いけど、やはり価格もそれなりに・・・
もちろん保険みたいなものなので、これを高いと考えるか安いと考えるかは、熊に対する知識と自らを守る意識によりけりかもしれませんね。
kuniさん、こんにちは。
普通の熊鈴と比べると高いですよねー。
もちろん熊避けとしての効果も期待できると思いますが、私の場合この鈴自体に惚れ込んでしまったんです(笑)
保険であると同時に、お守りみたいなものです。
今回もMAXパワーで拘りましたね!
動画では少し分かりにくくはありましたが、森の熊鈴よりも高音、共鳴時間も少し長い気がします。
しかし良いお値段しますねー。
とことん拘った作りで職人の志しが感じられますね。
七流釣師さん、こんにちは。
惚れ込んじゃうと歯止めが効かなくなる性格です(笑)
実際には、動画よりも音が大きいし、共鳴時間ももっと長いです。
ただ、森の熊鈴も十分な性能を持っていると思います。
この鈴の唯一の欠点は価格だけですね(^_^)
こんばんは。
ホントに綺麗な澄んだ音色ですね。
此処まで澄んだ音だと、タウンユースにしても良い位ですね。
マンボウさん、こんにちは。
そうなんですよ、人間にとって耳障りな音じゃないのが良いです。
ハンドベルと同じ製法で作られているので、楽器としても使えるかも(笑)
今シーズンはこの熊鈴をお守りにして渓流やきのこ狩りに出かけようと思います。
ツキノワグマには一生出会わないようにと願っています。
おはようございます。
良い音色ですね、クマとの遭遇は釣っている時よりも林道など早足で移動する時が危ないようですので大音量の鈴は効果的でしょうね、ちょっとお値段がね、私はキノコの時は音を消したい時がありますので少し長めにしてビクの中に入れて消しています。
ハックル70さん、こんにちは。
そうですよね、こちらがじっとしていれば熊の方から急接近することはないでしょうから、急いで歩いている時に林道や渓流の曲がり角なんかが怖いですね。
この鈴、お値段だけが気軽に人にお勧めできない点です(笑)
きのこ狩りで音を消したい状況、良くわかります。
確かにビクに入れると共鳴しなくなるので音が消せますね。良い方法ですね(^_^)
熊はいないのでこういうもの持っていませんけど猪や猿は居てるので油断は出来ません。
猿とかガチでこられたら勝てないですからね。
Nori1022さん、こんばんは。
そうです、四国は剣山にでも行かない限りツキノワグマの心配はいらないですよね。安心して渓流に行けるのはうらやましい。
以前に、写真を撮ろうと猿の群れに近づき過ぎたことがあって、威嚇されてもう少しで襲われそうでした。猿に襲われたら絶対敵いませんね。
イノシシも突進されたら死亡(>_<)
タックルの一部と考えれば安いモノだとも感じますね。中信〜北信の渓流釣りなので熊の足跡もけっこう見かけますし、一度エンカウントしてます。
今シーズンはガーディアン買おうかと思います。
現在つけている熊鈴達はヘルメットにでも全て固定して、丑の刻参りスタイルでいきますかね…(笑)
うささん、こんばんは。
確かにそうかもしれません。安価な熊鈴はたくさんありますが、この熊鈴の音の響きは全然違います。しかもトロイカ鈴のようにジャラジャラとうるさくないのも気に入っています。
南信もここ数年熊の目撃情報が激増していますが、中北信も多そうですね。
私は子熊に三度ほど遭遇していて、親熊も近くにいたかもしれませんがいずれも向こうが逃げて行ってくれました。ガーディアンは渓流釣りのお守りとしておすすめです。
丑の刻参りですか! 熊のみならずおそらく人も逃げていくでしょう(笑)
楽しい渓流釣りを。