先日のおむすび山釣行で始めて履いてみたモンベル サワートレッカー RS。
今まで川を遡行する場合はフェルトオンリーで、ゴム底ってあんまり信用してなかったんですが、使ってみてそのグリップ力にびっくりしました。
この記事を書いた時にはモンベル製品はアマゾンや楽天で販売されていましたが、今現在モンベル製品はアマゾンや楽天では購入できないようです。通販ではモンベルオンラインショップを利用する他なさそうです。メーカーの方針なんでしょうね。
記事公開時のアマゾン、楽天へのリンクはモンベルオンラインショップへのリンクに置き換えました。
石や岩に驚異のグリップ力を持つ沢靴|モンベル サワートレッカー RS
モンベル サワートレッカー RS(現在は販売終了)
※現在は製品リニューアルされてサワークライマー(オンラインショップで見る)になりました。2019年6月現在、楽天、アマゾン、ヤフーなどでは販売されていません。
- 素材
アッパー:ポリエステル・メッシュ、人工皮革、ゴム
ソール:アクアグリッパー
ミッドソール:E.V.A. - 重量:395g(25.5cm・片足)
- カラー:オリエントブルー(ORBL)
- サイズ:22.0 / 22.5 / 23.0 / 23.5 / 24.0 / 24.5 / 25.0 / 25.5 / 26.0 / 26.5 / 27.0 /27.5 / 28.0 / 28.5 / 29.0
私は普段26.5cmの靴を履いていますが、ウェットソックスを履いての使用なので、モンベルショップで実際に履いてみて27.5cmを選択しました。27でも履けましたが、ぴったり過ぎて長時間履いていると痛くなりそうでした。
実際にこの間、一日履いてみて27.5cmで正解でした。フィット感もちょうど良く、長時間履いても痛くなりませんでした。
27.5cmのシューズの重さは片足で470g、両足だと940g。
リトルプレゼンツのウェーディングシューズが930gなので、ほぼ同じですね。
デビルズキャニオンは1,400gなので、やはり源流には向かないですね。
確か昨年(いや、一昨年かな?)だったと思いますが、いわなたろうさんがブログで紹介されていて、大岩の上り下りがあるような源流部で使ってみたいと思っていました。
カラーはこの一色展開なので「この青い色がなんだかイマイチな感じだなぁ」と思っていましたが。このカラーですが、ウェーダーのブラウンやオリーブ系のとの組み合わせははっきり言って違和感があります(笑)
下記に紹介したような黒との組み合わせだと、爽やかな沢登りスタイルで良い感じの組み合わせになります。元々、釣り用じゃ無くて沢登り用のシューズですからね。
この沢靴は履くのがちょっとめんどくさいです。
写真1枚目の耳(赤矢印)を両手で引っぱって、ウェットソックスを履いた足を入れます。
足首が履いてしまえば抜群のフィット感で最高なんですが。
写真2枚目は先日のおむすび山釣行の現地でやってみた写真。
これ、脱ぐ時も大変かなと思いましたが、濡れた状態でもするっと脱げます。脱ぐ時は全然めんどくさくないです。
写真1枚目は、インソールです(黄緑色)。ちょっと撮りにくかったんですが、波状になっていて、中で足が泳がない工夫がされています。
写真2枚目は、アウトソール(靴底)です。
これがこのシューズの最大の特徴であり魅力であるアクアグリッパー。
この特殊形状のパターンが、岩に吸い付くように(食い付くように)グリップします。
アクアグリッパーの得意な場面、苦手な場面。
こんな花崗岩質の大丸石や、斜めになった岩盤などにでは強烈にグリップします。
フェルトだと上る前に川で靴底をしっかり砂を洗い落とし、湿らせた状態でやっとなんとかって感じですが、このアクアグリッパーのグリップ力は次元が違います。
とにかく抜群の信頼感。
濡れた石でもグリップしますが、どんな状況でもグリップが効くわけじゃなくて、苦手なのはヌメリ。
写真1枚目のように川底に茶色っぽく苔が生えている場所は滑ります。
写真2枚目のように川の中の頭を出した石。黄色矢印部分は苔が生えていないのでグリップしそうですが、実はヌメリがあって滑ります。川の中の石は、ヌメリのある石とヌメリのない石が目視で判断しにくいので要注意です。
一歩踏み出して石に靴底をこ擦りつけてみて、その場所のグリップ力を確認してから歩いた方が良いですね。
写真1枚目、こんな感じの枯葉が堆積した岩場も渓流には結構ありますが、ここもフェルトだとズルズル。サワートレッカーなら、それほど心配なく歩けます。トレッキングシューズ(メレル カメレオン4)よりも歩きやすいです。
写真2枚目、岩場をへつるような状況でも信頼感ありますね。
高巻き時、枯葉の堆積した泥面。絶対にダメなのはフェルト底。
この状況は、今まではフェルト底のウェーディングシューズからトレッキングシューズに履き替えてました。デビルズキャニオンの場合は、フェルト底からゴム底(クリングオンラバー)に付け替えて使っています。
この状況では、トレッキングシューズ、サワートレッカーRS、クリングオンラバーいずれも大丈夫ですが、サワートレッカーだと岩場登りのような状態が出現しても一番安心。
私の源流スタイル。
今回、モンベル諏訪店でサワートレッカーと一緒にいろいろ購入したので、モンベルの回し者みたいなモンベル比率(笑)
靴は、ネットショップじゃなくて実店舗でサイズ合わせしたいですね。
まず、モンベル アクアボディタイツ(オンラインショップで見る)を履いて、その上にユニクロの短パン、足にはモンベル WIC.トレッキングストリームソックス(オンラインショップで見る)を履いてから上記サワートレッカー RSを履きます。そして、すねをモンベル ネオプレンストリームスパッツ(オンラインショップで見る)で保護します。
タイツは速乾性のものであれば、もっと安価なものでも問題ないと思います。
特筆に値するソックス|WIC.トレッキングストリームソックス
この中で、特筆すべきはこのソックスです(オンラインショップで見る)。
先割れになってるけど、シューズが先丸だから関係ないんじゃないの?って思うでしょ。
でも、これがウェットソックスに比べて凄く踏ん張りが利いて良いんですよ。
高いクッション性のある厚手のモデルながら、速乾性に優れているので、ウェットソックスの代わりに使えます。ウェットソックスだと靴の中で泳ぐようなこともありますが、このソックスはぴたりとフィットして抜群の安心感。とても気に入りました。
岩場をよじ登ったりするような状況であれば、スパッツの代わりにモンベル ストリームレッグガード(オンラインショップで見る)で膝も保護した方が良いと思いますが、その分膝が曲げにくくなるので状況に応じてどちらを選ぶか判断して下さい。
ソックスとスパッツの代わりに、ソックス一体型のウェットゲーターでも良いですね。
私はリトルプレゼンツのウェットゲーターを使ってますが、ずり落ちてくるので対策を講じて使っています。詳しくはこちら。
ゲーターはソックスと別になっているタイプの方がおすすめです。脱ぎ履きしやすいし、組み合わせも臨機応変にできるので。
サワートレッカーRSの長所と短所。
サワートレッカーRSの長所。活躍する場所。
- 抜群のフィット感と、ヌメリの無い石、岩の強烈なグリップ。
- へつりや高巻き時にも信頼できる。
- 林道歩きも一応OK(トレッキングシューズに履き替えるのがベスト)。
サワートレッカーRSの短所。苦手な場所。
- 履くのが少し面倒くさい(脱ぐのは楽)。
- ヌメリのある石、岩では滑る。
サワートレッカーRSのまとめ。
源流部で大岩を登ったり、へつり、高巻きがあるような場所には最適なシューズです。
ヌメリには弱いので注意が必要。
サワートレッカーRSの兄弟製品。
ここからはモンベルさんの宣伝です(笑)。別に宣伝料もらってないけど。
宣伝料もらえばもっと褒めちぎりますよ、モンベルさん(笑)
冗談はさておき、他にも魅力的な製品がいくつかあります。
1メーカーで沢靴だけでこんなに種類があるのは、やはりどんな状況にでも対応できる万能製品がないからなんですよね、逆に言うと。
用途によって自分に適したものを選ぶ必要があります。
サワートレッカー(オンラインショップで見る)
上記私が購入したサワートレッカー RSのフェルト版です。
最近リニューアルされて、足首の伸縮素材がより伸びるものに変更されたので、着脱が楽になりました。靴ひもが丸紐から平紐に変更されました。丸紐よりも緩みにくいと思います。アッパーデザインが変更されて強度アップしました。
デザインも落ち着いた色合いになって、個人的にはこちらの方がカッコイイと思います。
先日ショップで見たら、旧製品(サワートレッカー RSと同デザインのもの)は、アウトレット扱いでモンベルショップで8,000円くらいで売られているので、そちらで良ければお得に購入できます(2017年6月現在)。ネットではまだ旧製品も正規価格で売られていますが、モンベルショップ(実店舗)に行けばお買い得ですよ。
恐らく、サワートレッカーRSもこちらの作りにリニューアルされるのではないかと思われます。
サワークライマー リールアジャスト(オンラインショップで見る)
サワートレッカーRS同様、ソールにアクアグリッパーを採用しています。
最大の特徴は、コーカーズデビルズキャニオンと同じBOAシステムを採用している点です。
ただ、BOAシステムの素晴らしさの一つである着脱のしやすさは、上部の伸縮素材に阻まれてあまり生かされていないと思います。より信頼性を重視する源流では靴紐仕様の方が適していると思います。
アッパーはローカットになっているので、足首がより自由に動く点もサワートレッカーRSとの違いです。
サワークルーザー(オンラインショップで見る)
サワートレッカーのフェルトは一般的なポリプロピレンですが、こちらはウールフェルトを使っています。苔のある岩場で圧倒的なグリップ力を誇ります。
ウールフェルトの実力は試してみたい気がします。
サワーシューズ(オンラインショップで見る)
わらじのようにかかと側からも靴ひもを引っ張ることができるので、抜群のフィット感を実現。つま先内部が足袋のように指割れになっているため足ずれしにくく、快適な履き心地です。耐久性にはやや不安を感じますが、お手頃価格なのでフェルトシューズをシーズン毎に履きつぶすような使い方には良いかも。
サワタビ(オンラインショップで見る)
簡単に言うと、地下足袋とアクアグリッパーを組み合わせたシューズです。
私は底が薄い地下足袋は下からの突き上げで足が痛くなるのであまり好きではありませんが、地下足袋に慣れている人は足が自由に動くので源流用にこちらも良いかもしれません。
下記サワーサンダルを装着すれば、フェルトシューズとしても使えるので便利ですね。
サワーサンダルと合わせても10,000円ちょっとなので、この二つの組み合わせも捨てがたい。
ただ、林道や舗装路を長く歩くと足が痛くなりそうなので、トレッキングシューズも必要かな?
それを加味しても、使ってみたい製品ではありますね。
サワーサンダル(オンラインショップで見る)
古くから沢登りに使われている”わらじ“を、モンベル独自のアイデアで進化させた製品。
上記サワタビに装着すると、ヌメリのある場所でもグリップを発揮するのでサワタビとの組み合わせはかなり強力。
これ、サワートレッカーRSに履けないだろうか?履けたとしても厚底になるので、バランス良くないかな。
渓流はいろんなあらゆる環境が組み合わされた場所なので、一足で全てをまかなうのには無理があります。用途に応じて適切なシューズを選択して釣行に臨むのが大切ですね。
次回は、川による私の使い分けについて書きたいと思います。
・・・つづく。
続きはこちら。
★2021年5月追記:
サワートレッカーRSはそろそろ寿命を迎えそうなので、あらたにサワークライマー リールアジャストを購入しました。詳しくは下記記事をご覧下さい。
コメント
こんばんは 今回の内容でよく分かりました(^^) ウエットゲーターとでも使えるんですね。
Kさん、こんにちは。
読んでいただき、ありがとうございます。
そうです、ウェットゲーターとの組み合わせで使えます。
行かれる川によって、ヌメリの多い場所ならフェルトの方が良いし、源流部でへつりとか高巻きしなきゃいけないような場所なら今回のアクアグリッパーが良いですね。
使う環境によってソール選びが重要だと思います(^_^)
おはようございます。
面白いです。
岸沿いを歩くに凄く良さそうです。
水中の石/岩というと大半が僅かなりとヌメリが有ると思うのですが、瀬渡した時の感じはどうでしたか。
マンボウさん、こんにちは。
岸歩き、大岩乗り越えなんかには本当に威力を発揮します。
濡れた石でもグリップ力はあるんですが、茶色く苔が生えている石では滑ります。
浅瀬の渡渉では、流れのあるところの僅かなヌメリ程度は問題ありません。
同じ浅瀬でも流れが淀んでいて茶色い苔が付着しているような箇所は滑ります。
渡渉ではフェルトより少し気を遣う必要はありますが、苔の厚い部分でなければ概ね問題ないと思います(^_^)
こんにちは。
これ読んでるとモンベルショップに行かずにはいられませんでした。
あそこは宝の山、ヤバイです(笑)
ストリームソックスって保温性の面でどうですか?水中では夏でも冷えるので気になりました。
サワーシューズが安かったので思わず買いそうになりましたが、リトルプレゼンツ買ったばかりだしなー…と自重。
サワートレッカーも気になる存在です。
ちょいと渇水気味で垢が付き始めた渓を渡渉してみたらどうなんだろうか?お試しで一度履いてみたい(笑)
渡渉は必然的な場合が多いですが、ヘツリはルート次第では回避できますので、どちらを優先するかは悩ましいところながら、渡渉性能かなー?なんて思いました。
七流釣師さん、こんにちは。
私もモンベルショップに行くと、当初買う予定でなかったものを買っちゃったりします。自重は重要ですね(笑)
ストリームソックスについて、今回水温9℃からのスタートで普通に川の中に入って歩き回りましたが、ウェットソックスと比べて特に冷えるということはありまえせんでした。
サワートレッカーは少しくらいのヌメリなら大丈夫ですが、やはりフェルトに比べると滑ります。私は今回のような大岩だらけの源流限定で使おうと思っています。
岩場は最強です(^_^)
こんにちは
サワークライマー リールアジャストはアッパーがローカットなので
サワートレッカーRSに比べて着脱はかなり楽ですよただ足首がホールドされないので
体力の無い私は疲れるとふら付きますw。
BOAシステムの信頼性ですが一度細かい砂が入って緩まなく成った事が有ります。
サワタビって安くて魅力的ですね、忍者シューズみたいだしw。
サワタビは使ったこと無いけど多分おむすび山限定なら大きな岩をよじ登る事等から
アプローチシューズ有りなら
サワタビ > サワートレッカーRS ≧ サワークライマー リールアジャスト
アプローチシューズ無しなら
サワークライマー リールアジャスト ≧ サワートレッカーRS > サワタビ
私はアプローチシューズ無しなのでサワークライマー リールアジャスト
が一番楽かなと、万能の靴って無いんですよね。
Fumi Aさん、こんにちは。
BOAシステムはコーカーズのウェーディングシューズでその便利さを実感していますが、源流ではやはり靴ひもタイプの方が信頼感高いかなと思います。
サワタビは今一番注目しています。ほんとに忍者シューズみたいですね(笑)
底が薄いのでおっしゃる通りアプローチシューズは必要かもしれません。
渓流はいろんな環境が組み合わされているので、シューズ選びは難しいですよね。
川によって使い分けが必要ですね(^_^)
足元は本当に大切ですね、これがあれば僕の向う脛も割れることなかっただろうに(笑)
マニュアルミッション車を右足だけで帰宅するのなかなか難しかった。
Nori1022さん、こんにちは。
そう言えば、向う脛を割ったことがあるとか言ってましたね。想像するだけでもオソロシイ。その状態でよく帰って来られましたね。今は痛んだりしませんか。
渓流や海の磯なんかもそうだと思いますが、足元は最大限気を遣った方がいいなと最近思います。あと源流大岩地帯ではヘルメットもあった方がいいかなぁ。
MT車を右足だけで!? それは相当テクニックが必要ですね(笑)
ともかく、無事に帰ってこられて良かったです(^_^)