私がソロキャンプでメインで使っているストーブは、ガソリンのMUKAストーブとガスのマイクロマックス・ウルトラライト。
この二つは、バックパック釣行で大活躍してくれていて全く文句はありません。
それとは別に、ネイチャーストーブも使っています。
もう何回も書いてますが、ネイチャーストーブとは流木や松ぼっくりなど自然物を燃料に使えるストーブです。
前から使っていたエンバーリットストーブに加えて、少し前からソロストーブライトも使い始めたので、両者を比較テストしてみようということに。
二次燃焼構造を持つソロストーブは湿った薪でも燃えやすく、イタチ谷一泊二日釣行の時にミニ焚き火をしてみたけど、少ない薪で割と長く燃えている印象でした。
これは全くの同条件で比較テストしてみる必要があるねー(^_^)
ネイチャーストーブ比較テスト|ソロストーブの実力は
均一な条件でテストするための準備。
近くの小沢に行ってテストします。ここは魚は釣れないんですよ、残念ながら。
なるべく均一な条件で比較テストするために、しっかりとした段ボール箱で風防を設置。
まずは、ノコギリとモーラナイフを使って、良質で均質なミニ薪作り。
あっという間に大量のミニ薪とフェザースティック(火付け用)の出来上がり。
一本はおよそ、1cm各×長さ9cmほどのミニ薪です。フェザースティックはさらに1本を4等分した極細サイズ。
モーラナイフを使った薪作りについての詳細はこちらをご覧下さい。
ソロストーブライトの湯沸かしテスト。
火口用に麻紐をほぐして使います。
ソロストーブにほぐした麻紐を入れて、フェザースティック4本と細く割った薪を設置して点火。ちょっと段ボールが邪魔だったので一時的に外して着火。
問題なくすぐに着火したので、段ボールの風防をかぶせて火力を安定させます。
計量カップで200ccの水を計り、アルミパーソナルクッカーの小鍋に入れてテスト開始。
気温25℃、水温22℃。
川の水じゃなくて、持参した水なので水温も高め。薪も完全に乾燥していて良質なものを使っての夏場の好条件でのテストということになります。
沸騰するまで火の強さが落ちないように薪を追加しながら、完全に沸騰するまでの時間とそれまでに費やした薪の本数をチェックします。
薪だとクッカーの外側にある程度煤が着くのは仕方ないです。でも、ソロストーブはエンバーリットストーブより煤が少ないです。
フタをすれば早く沸きますが、フタをすると沸騰した瞬間がわからなくなるので、敢えてフタなしでテスト。
2分29秒で沸騰。夏場ということもあるけど、これはかなり優秀なのでは。
費やした薪の本数は、フェザースティック分も含めて8本。
エンバーリットストーブの湯沸かしテスト。
エンバーリットストーブを組み立てて、同様に火口とフェザースティックを使って着火します。ネイチャーストーブに着火するにはノズルが伸びるSOTO ガストーチ(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)がとても重宝します。
こちらの方がストーブ内の空間が広いせいもあるけど、やはり二重壁構造で二次燃焼システムを持つソロストーブに比べて、火力がすぐ落ちやすく薪の追加が頻繁に必要。
5分17秒で沸騰。
ソロストーブライトの実に2倍以上の時間がかかりました。そして費やした薪の数は14本。
ここまで圧倒的な差が付くとは思いませんでした。
ただ、エンバーリットストーブは、フロント面から薪をどんどん追加できるので、もっと火力を上げて、沸騰時間を短縮することはできますよ。その場合、薪の消費量はされに増えていずれにしても燃費はソロストーブより悪いということですけども。
完全燃焼に近い燃え方をするソロストーブ。
ソロストーブライトが自然消火した状態。白い灰状になっていて、棒でつつくとほとんど燃え残りがないことがわかります。
エンバーリットストーブが自然消火した状態。黒く燃え残りがあり、棒でつついても固形物が残っています。
エンバーリットストーブの内側は煤だらけになりますが(写真1枚目)、ソロストーブの内側(写真2枚目)にはほとんど煤がついていません。これが二次燃焼システムの実力でしょうか。
ソロアルコールバーナーで湯沸かしテスト。
比較対象としてソロアルコールバーナーでの数値も計測してみます。
3分11秒で沸騰。
アルコールバーナーはすでに何度も渓流メシで使っていて、想像以上に調理に使えることはわかっていましたが、これも優秀な数値。
これからすると、薪の方が火力が強いってことですね。ソロストーブは薪でも料理に十分使えるということです。
マイクロマックス・ウルトラライトで沸騰テスト。
こちらも比較対象としてガスストーブのマイクロマックスU.L.でもテスト。
もちろんこれが一番高性能なのはわかってますよ(笑)
MUKAストーブならさらに高火力だけど。
しかも、ガス缶はスノーピークGIGA POWERですが、中身は例のつめかえ君を使って、SOTO パワーガス(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)に詰め替えてあるので、ハイパワー。
ガス缶はそろそろ交換時期だったので、このテストの後、新しいのに交換しました。
たったの1分6秒で沸騰しちゃいました(笑)
やはり圧倒的な実力!
ソロストーブの実力テストまとめ。
- 二次燃焼システムを特徴とするソロストーブは他のネイチャーストーブとは一線を画す火力と燃費性能を持っていることがはっきりしました。
- 完全燃焼に近い燃え方をするので、煙や煤も少なく少量の薪でも高効率で長時間焚き火が楽しめます。
- 着火性能も良く、他のネイチャーストーブでは燃えにくい湿った薪なども燃えやすく、火力も落ちにくい。
一枚壁のネイチャーストーブとは明らかに燃焼性能が違うソロストーブ。
これからネイチャーストーブを購入しようという方には、これを断然お勧めします。
ソロストーブには4種類の大きさがありますが、ソロキャンプでは一番小さいソロストーブライトがベストです。手のひらサイズなのに、実際に燃やしてみると十分焚き火が楽しめますよ。
小さいサイズだと、ミニ薪だけで長時間燃やすことができるのもうれしい。
ソロキャンプの夜が間違いなく楽しくなるアイテムです。専用のアルコールバーナーとセットで購入すれば、されに使い方のバリエーションが広がりますね。
これを使って、イワナの塩焼きもできます(詳しくはこちら)。
煤だらけになったクッカーは重曹で洗えばきれいに。
ネイチャーストーブでクッカーを使うと、こんなに煤だらけになるのが玉に瑕(ソロストーブよりもエンバーリットストーブは煤が多く出て真っ黒になります)。
でも、ご心配なく。家に帰って重曹を入れたお湯で煮て、冷めてからメラミンスポンジで軽くこすれば、こんなにきれいに元通り(写真2枚目)。煤落としの詳細記事はこちら。
このアルミパーソナルクッカーもだいぶ使ったので傷が付いたりしてますが、取っ手が取れたりしない限りはまだまだ使えるでしょう。
コメント
いやしかし、ホントいつも思うけど、リコプテラさんって化学の先生みたい。(笑)
これだけ完璧に実験の際に対照実験を行うなんて、ごく一般的な人なら中々ないと思いますからね。
と言うか、きっと思い付かないでしょ。
煤を重曹で綺麗に洗うのは無精者のボクには無理だけど、塩焼き用と割り切れば欲しい気もします。
いや、でもきっとボクはシングルバーナーだな。^^
kuniさん、こんばんは。
いやいや、私は化学の先生には向いていません。ところどころに個人的な好き嫌いが入ってきますので(笑)
子ども相手の理科の先生ならやってもいいけど、教員免許持ってないし(^_^;)
ソロストーブは単にミニ薪を作って焚き火するだけでも楽しいですよ。
実用的に言えば、ガスストーブがあればそれだけで十分なのです(爆)
ソロストーブ欲しい!ってなりました。過去ネイチャーストーブをいくつか自作しましたが、それらさえ全然使っていないので、ソロストの購入はその必要性が高まった時点で、と我慢しています(笑)。
AKさん、こんばんは。
ソロストーブいいでしょ!(私はソロストーブの回し者じゃないですよ笑)
ネイチャーストーブ自作も楽しそうじゃないですか。
一枚壁のネイチャーストーブと二重壁のソロスローブでは圧倒的な実力差があります。一旦火が付けば、少しくらい湿った薪でもガンガン燃えます。
焚き火を眺めているだけでも楽しいですが、私がやったように最初にミニ薪をちゃんと作っておけば、意外と実用性もあって調理もいけます(^_^)
これも買おうかなと思いつつ今月末なんとかキャンプ行けるかどうか(笑)
Nori1022さん、こんばんは。
Noriさんの場合は、しばらく物を買うのはストップして、まず今ある道具でキャンプに出かけて下さい(笑)
でも、天気ばかりはこちらの都合に合わせてくれないのでどうしようもないですよね。今週末、こちらはすっきりしない天気でしたが、そちらはどうだったでしょう。そういえば、マラソンでしたっけ!? 後でブログ見なきゃ(^_^;)
ソロストーブっぽい物は持ってますが、アルコールストーブ入れて試運転だけ、まだ調理に使ってません。一度くらいは使わないと宝の持ち腐れになってしまいそうです。どうしてもガスに逃げてしまう
Kさん、こんばんは。
ソロストープっぽい物、持っている人多いと思います(笑)
ネイチャーストーブはアルコールストーブの風防&ゴトクとしても使えますよね。
アルコールストーブは結構調理いけますよ。特に炒めものとか火力が弱めな分、焦げ付かなくて調子良いです。ネイチャーストーブは焚き火を楽しむのが一番です。
調理は断然ガスの方が使いやすいのは事実です(^_^;)
おはようございます。
アウトドァー派の皆さんはリコプテラさんの体験記事はとても参考になるでしょうね、実際にやってみての感想そのズクのある所には本当に感心してしまいます、ぼつぼつキノコですよ、私は今年は駄目かもしれません残念です。
ハックル70さん、こんばんは。
私は釣りにしてもアウトドアにしても、発展途上段階というか未だに初心者というか、試してみないとわからないことだらけなんですよね。
せっかく試してわかったことはブログに書けば誰かの役に立つかも、と思って書いてますが、それがほんとに誰かの役に立てばとても嬉しいです。
「ズク」だけが私の取り柄ですので(笑)
やはり師匠と考えることは同じですね。コメントもらった6日に私もキノコ探索に出かけました(^_^) 意外と今年はキノコは豊作の予感です。
こんにちは。
面白い結果です。
底部に燃え残りが出来ないような真底吸気システムと、炎の高温部が鍋底に直撃する薪との距離関係。
そして、鍋底と火口のサイズバランスが何より重要でしょうね。
いずれにしても、ソロクッキングする時のクッカーサイズをヨクヨク思慮して作られているんでしょうね。
ガス/ガソリン系と、薪系のストーブの使い分けを如何するかで、選択が決まるでしょうが、薪系でアウトドアと言うと、ワイルド感満載でカッコエエですね。
マンボウさん、こんばんは。
このメーカーの創始者は「いろんなストーブを使ってみたけど、自分が本当に欲しい物がなかったので、自分で本当に欲しい物を作った」と言っていたので、おっしゃる通り穴の位置やストーブのサイズなど緻密に計算されてこの形になったんだと思います。
実用度で言えばガスやガソリンということになると思いますが。焚き火を楽しむならネイチャーストーブになりますね。それと、災害時にもこのソロストーブは威力を発揮すると思います(^_^)
良く検証されますねーーー。
検事か弁護士にむいてない?
立証するのが心の欲求という性分かも。
でも、このサイト読者は待ってるんですね。
何が良いかがです。暮らしの手帳みたいかな。
釣り竿はこの点、絶対的な評価がないから不思議です。
個人的な好みは、柔らかな方に行くのが好き。ベヨンベヨンは困るけどです。
あと少しの釣行期間は飯豊水系に行きます。
先週は同行者が同じ岩魚を2度ばらしました。午前にはフックアウト、午後にはティッペット切れで、普段静かな先輩が絶叫していました。
私はナッシングという・・・
FFfreakさん、こんばんは。
検事も弁護士も向いていないと思いますし、そもそも司法試験に通りません(笑)
「暮しの手帖」はNHKの朝ドラ「とと姉ちゃん」でよく製品比較テストやってましたね。ああいうのは正に私向きだと思います。
釣竿は、一定基準を満たしていればあとは好みの問題が大きいですよね。特にフライロッドは好みが大きく分かれますね。
私もミディアムスローくらいのロッドは好きですね。私が持っているものの中では、カムパネラのレッドラップがそうです。キャストフィールと魚がかかった後のロッドの曲がり方がとても気持ち良いです。藪沢だとファーストアクションのロッドの方が扱いやすいですけど。
同じイワナを2度ばらしたら、悔しくてその晩は寝られません。そして、翌日同じイワナを狙いに行きます(笑)