2018年の渓流最終釣行の時に、MTB(メリダ マッツ 6.10-MD)のディスクブレーキが雨の中ほとんど効かなくなってしまい、最後2kmくらいは土砂降りの林道下りを自転車を押して歩くという悲惨な目に遭ってしまいました。
そもそも、その前に何度かきのこ狩りの帰り道でブレーキの効きが悪いと思っていたのに、早くブレーキパッドを交換しないからこーゆーことになるんだよ、まったくぅ。
と、いうわけで最終釣行が終わった後に、ブレーキパッドを交換することにしたのです。
MTBのディスクブレーキパッド交換|メリダ マッツ 6.10-MD
前輪を外して、ジムニー車載用のホルダーにフロントフォークを固定。
よく「タイヤを外した状態でブレーキレバーを握ってはいけません。パッドがせり出してきて戻せなくなります」みたいなことが書かれていたりしますが、それは油圧式のディスクブレーキの場合で、これは機械式(ワイヤー式)のディスクブレーキなので、ブレーキレバーを握っても特に問題ないです。
使うのはヘキサゴンレンチの5mmのみです。
車用に買ったKTCの工具セットだけど、もちろん自転車やDIYにも使えます。KTCの工具セットは本当に買って良かったと思っています。
キャリパーカバーを外してブレーキパッドの交換
これがディスクブレーキのキャリパー部。
ディスクブレーキはバイクや車のフロントにも使われていることが多く、基本構造は同じです。バイクや車の場合は油圧で稼働しますが、自転車の場合は油圧の他にワイヤーのものも多いです。この自転車はワイヤーで引っぱる「機械式」と呼ばれるものです。
写真のAのところにツマミが出ているのがブレーキパッド2枚。Bはキャリパーカバーの固定ボルト。Cはパッドの押し具合を調整するためのボルトです。
ちょっとパッドのツマミを摘まんでみよう。
2枚のパッドの間に板バネ(クリップ)が入っていて、パッドを広げるようになっています。
自転車によっては、これをつまんだ状態で押せば反対側に外れるものもあるようですが、この自転車は外れませんね。パッドが完全に摩耗してしまえばもしかしたら外れるかもしれないけど。
キャリパーカバーを外すことにします。
黄色矢印二箇所のボルトをヘキサゴンレンチで回して緩め、キャリパーを開きます。
取り出したブレーキパッド。見た感じまだ厚みはあるけど、とにかくズルズル滑って効かないから交換します。
写真2枚目はカバーを外してパッドを取り出したキャリパー。
赤矢印のワイヤーを引っぱると、黄色矢印のパーツが回転しながら手前へ押し出されてきます。写真をクリックして拡大して見てもらうとわかるかな。
ともかく、これがパッドを押してディスクローター(車輪に付いている円盤)を挟み込むことによりブレーキが効くわけです。
写真1枚目のCはパッドの押し出し具合を調整するためのボルト。これを右に回すと、裏側にあるDのパーツ(写真2枚目)が押し出されて左に回すと引っ込みます。
写真2枚目の赤矢印のところにすり傷があるけど、まさかローターが擦れていた訳じゃないよね・・・なんだろこのすり傷。まぁいいや、パッド交換してから擦れている箇所を再確認しよう。
新しいパッドはアマゾンで、同じタイプを購入。
Road Passion ディスクブレーキパッド(アマゾンで見る)
ブレーキパッドは制動面の素材により、レジン(樹脂)、メタル(金属)、セミメタルがあります。これはレジンタイプですが、金属成分も多めに添加されています。
写真1枚目、左側が古いパッド、右側が新しいパッド。
写真2枚目、左の緑色のものが古いパッド、右の黒いのが新しいパッド。こうやってみると、古いものはかなり減っていますね。
パッド2枚を向き合わせて、間にクリップを挟みます。
そのままキャリパーにパッドをセット。
クリップが外れないように注意しながらカバーを付けて、ボルトで締め付けます。
写真1枚目、黄色矢印のところにブレーキパッドがちゃんと収まっているか確認。パッドがくっつき過ぎていて、これじゃディスクローターが入らないのでパッドの出具合を調整します。
写真2枚目のボルトをヘキサゴンレンチで緩めるとディスク間の隙間が開きます。
後は、ブレーキパッドの間にブレーキローターを差し込みつつタイヤを取り付けてワイヤーの張り具合を調整すれば完了なんですが、後輪側もパッド交換してからタイヤを取り付けます。
自転車をひっくり返してから作業するのが良い
後輪側のパッドを交換するには、自転車を逆さまにします。
前輪側の作業もこの形でやれば良かった(笑)
※自転車の後ろに緑色のものが写っていて紛らわしいけど、これは実家に転がっている庭木のトリマーなので気にしないで下さい(^_^;)
後輪のブレーキキャリパー。
写真2枚目、黄色矢印のところにブレーキパッドのつまみが見えますね。
前輪側と同様に2本のボルトを外して、キャリパーを開けます。
こうやって写真にしてみるとよくわかるけど、作業をする前に自転車を洗うべきでしたね。泥だらけじゃん(苦笑)
後輪も前輪と作業は一緒です。
取り出したブレーキパッド一組とクリップ。
新しいパッドにクリップを取り付けてキャリパーにセット。手で押さえながらキャリパーのカバーを取り付けます。
新品のパッドを取り付けるとこんな感じで隙間が少ないし(黄色矢印)、クリップから遠い方はくっついた状態になっちゃってます。
こんな感じにパッドの隙間が均等になればOKだけど、これでもまだ隙間が狭いのでカバー側のパッドを引っ込めます。
ブレーキワイヤーの固定を解除して緩め、調整ボルトをヘキサゴンレンチで緩めるとカバー側のパッドが引っ込みます。
ブレーキローターの油分は取り除いておこう
前輪を取り付けます。ブレーキローターはパーツクリーナーできれいにしておきます。
ローターをブレーキパッド間に差し込みつつタイヤを装着。
最後にワイヤーの張り具合を調整
ブレーキワイヤーを軽く張る程度にして、黄色矢印のボルトを締めて固定。
キャリパーの近くにあるダイヤルをAの方向に回せばワイヤーが張って、ブレーキレバーの引き代が少なくなります。つまりちょっと握っただけでブレーキが効きます。
B方向に回すと逆にワイヤーが緩んでブレーキレバーの引き代が多くなります。
まぁ、ここはBの方向いっぱいに回しておいて良いと思う。
ブレーキレバーのところにもワイヤー調整ダイヤルがあります。Bを回して調整してAで締め付けて固定します。
Aの方向に回せばワイヤーが張ってブレーキレバーの引き代が少なくなります。つまりちょっと握っただけでブレーキが効きます。Bの方向に回すとワイヤーが緩んでブレーキレバーの引き代が多くなります。
ブレーキレバーの引き代はお好みで調整すれば良いですが、ブレーキレバーがハンドルにくっついちゃうようならブレーキパッドにしっかり力がかからない状態なので、ワイヤーをもっと張る必要があります。
私はバイクに乗っていた頃からそうですが、二本指ブレーキ派なので引き代は少なめに調整してます。
タイヤをクルクル回して、引きずりや異音がしないかチェック。
ガツンっと効くブレーキ。これで林道下りも安心!
試し乗りしてみます。
前後とも効きは良好。ガツンっと効きます。
自転車もバイクも自動車も、ブレーキを掛けるときはフロント荷重になるので、より重要なのはフロントブレーキです。
よし、これで林道下りも安心!
早速、昨秋のきのこ狩り終盤で林道を走ってみました。
この日は前日に雨が降り、当日も時折小雨が舞う生憎の天気。
林道には水たまりがあったりもしましたが、下りでのブレーキの効きは最高!
これで安心して走れる。
ブレーキパッド交換して、ブレーキは効くようになったけど、古いパッドもまだ使えるくらい厚みはあったんだと思うんだよね。ワイヤーが伸びて引き代がなくなっていたわけでもないし、あれであんなにズルズルの状態になっちゃったということは、もしかしたらパッドに油分が付着してたのかもね。林道の水たまりに落ちた重機のオイルかなんかが付着しちゃったのかも。
ともかく、ブレーキパッド交換は大して費用はかからないし、簡単なのでブレーキの効きが怪しくなってきたら即交換した方が良いですね。
これで今年も安心して林道を上って行けます。
実際にMTBを使うのは、もっと上流の魚の活性が高くなってからだけど(笑)
コメント
安全装置だから、ここは一番ケチったらいけないところかもしれませんね。^^
また楽しみが増えたようで。
kuniさん、こんばんは。
自動車でもバイクでも自転車でも、ブレーキは超重要パーツですよね。
ブレーキパッドは金額的には安いパーツですが、交換する労力をケチってはいけませんよね。
雨の日の急坂でブレーキが効かなかったあの体験は本当に恐怖でした。自転車いじりも自転車に乗るのも結構楽しいです(^_^)
おはようございます。
面白いですね、自転車用ブレーキディスクパッドの可愛いらしいこと。
油圧では無くてワイヤー式ディスクブレーキを使った事が無いので良く分かりませんが。
油圧の場合はディスク隙間が自然に一定になりますが、ワイヤ式では限界があるのかも知れませんね。
山道を下る時のブレーキへの負荷は大きくてパッド減りも速いでしょうから、普段からパッド隙間調節部に使う6角レンチを持ち歩いて、時々の隙間調整してやると良いかもしれませんね。
マンボウさん、こんばんは。
自転車のブレーキパッドは指でつまめるほどの小ささですが、制動力は強いですね。自動車のブレーキパッドもあの重さに対してはかなり小さく感じますけども。
ワイヤーだと油圧ほど滑らかにはいかないでしょうね。
おっしゃる通りで、MTBで林道を走る時は六角他簡単な工具セットを積んでおこうと思いました。ありがとうございます(^_^)
おはようございます。
ママチャリとは仕組みが違うんですね、その理由は何故だかわかりませんが、良くズクがありますね、そして徹底的に解明してしまうすごいです。
ハックル70さん、こんばんは。
ママチャリだとタイヤがくっついているリムという部分を両側から挟むVブレーキというタイプが多いんじゃないですかね。私が以前に乗っていた折りたたみ自転車もそうでした。Vブレーキはメンテナンスが簡単だし、街乗り主体のママチャリや折りたたみ自転車なら制動力も十分なのでコスト面から採用されてますね。
ズクだけはあるのが私の唯一の長所であり、それが短所になることも(笑)
こんばんは。
ブレーキが効かなくなった理由は分かりませんが、こんなに早く駄目になることもあるんですね。
私も気を付けなければ。メンテナンスに買った店に持ち込みます(汗)
七流釣師さん、こんばんは。
私が行く林道は帰りはブレーキを握りしめたまま降りてくるような急坂も多いので、パッドの減りは早いことは早いと思うんですが、交換した古いブレーキパッドもまだ使用限界には達しておらず、恐らくパッドになんらかの油が付着しちゃったんじゃないかと思います。
林道下りで少しでもブレーキの効きが悪くなったと感じたら、早めのメンテナンスをお勧めします(^_^)
交換の様子を見ていたら、自分でも出来そうな気になってきました。気 だけかもしれませんが その前に、実家からマウンテンバイクを持ってこなければ。今シーズンこそはマウンテンバイクで釣りに行きたいです。
Kさん、こんばんは。
いつものことですが、簡単なことを私の場合は細かく書きすぎて難しく見えちゃうということもあります(笑)
自転車のブレーキパッド交換はほんとに簡単なので、ご自分でやってみて下さい。注意するのは、自分の自転車に付いているのと同じタイプのパッドを買うという点です。
ぜひ、MTBに乗って釣りに出かけて下さい(^_^)
おはようございます。
油圧式とは構造が全然違うのにびっくりでした!
私、残量が残っていて効かなくなったパッドはやすりで削ってテストして問題なければサドルバッグにそっと忍ばせておきます(^^♪
これで安心して釣行できますね!私もそろそろメンテして準備しなければ(^^;)
ゆっちさん、こんばんは。
ワイヤー式は構造自体は油圧よりも単純ですよね。
残量があって効かなくなるっていうのはやはりなんらかの油が付着しちゃったんですかね? 私もまだ古いパッドは捨てないであるので、ちょっとヤスリで削ってみようかな。
まだまだ水が冷たいので下の方で付くことが多くなりそうです。MTBで遡っていくのは4月中旬以降ですかねー(^_^)
こんばんは。
私も自転車欲しいです。いつも歩きです。電動性能はどうかアシストMTBがいいな。性能はどうか分からないけど・・・
今日、久々の好転と暖かさで、ようやく釣りに行けました。
おむすび山(かな? たぶん)の下流です。
ぼうずです (>_<)
水量はかなり少なく、水温も低かったかも。
フライのキャスティング練習のつもりで行ったので、覚悟はしていました。
少しだけコツがつかめたかも。
漁協のおいさんに会ったので話を聞いたら、
アマゴをかなり放流しているし、釣り人の入り込みは少ないので、
釣れるはずだが・・・と、言われてしまいました (;_;)
wakudokirunさん、こんばんは。
電動アシストMTBなんてあるの? と検索してみたら、結構あるんですねー。
私も電動アシストしてもらいたい(笑)
おむすび山の下流だとしたら、早期は結構厳しい川ですよね。ほんとにそんなに放流してるのかと、首を傾げたくなります(^_^;)
今の時期は、天竜川水系では中央アルプス側よりも南アルプス側の方が釣れるイメージがあります。私が先日ヤマドリを見つけた川やその隣の川なんか良いかもしれません。いずれにしても本格的にフライフィッシングが楽しめるのは、桜が咲く頃以降ですかね(^_^)