秋が深まり、猛暑が日本列島を襲っていたのはもうすっかり昔の話のような気がします。そんな猛暑の中のワサビ沢釣行では、VARIVAS iD 783-4と#0ライン組み合わせて釣りました。
#3ロッドで#0ラインなんて投げられるの?
よりラインの重みを感じながらキャスティングできるように1番手重めのライン(例えば#3ロッドだったら#4)を使うというのはよく聞くけど、3段階も軽いラインにして大丈夫?
#3ロッドで#0ラインを投げよう|リバーピーク DT-0F
ロッドにもよると思うんですが、渓流の釣り上りなら特に問題なく投げられます。
最初に使ってみたのは、2018年の6月下旬のこと。
この時はカムパネラ レッドラップと組み合わせて振ってましたが、その釣行記に書いたことをそのまま以下に引用します。
#0ラインを使う利点は、なんと言ってもラインが細いので水面へのインパクトが小さく魚をおびえさせないということ。それからフライにドラグも掛かりにくく、自然に流せる。だけど、#3ロッドを使った場合は#3ラインほどの遠投はできないのが欠点。
#0ラインは本当はイワナではなく、より警戒心の強いアマゴに対してこそ有効なんじゃないかな。でも、広いプールにいるようなアマゴを狙うなら遠投が必要になる。
つまり、#0ラインの性能を引き出す使い方をするには、やはり番手の合った#0ロッドを使うべきなんだと思う。
結論的には#3ロッドで#0ラインを使うべきシチュエーションというのは、先行者があるなどで、スレているイワナを狙う時ってことかな。
翌日はロッドをレッドラップよりも硬くてファストアクションのAXISCO AXGF763-6(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)に変更しました。
レッドラップに比べると極近距離は投げにくいけど、ある程度ラインを出すとレッドラップより遠投ができます。
このロッドでも#0ラインを投げられるなら、他のどの#3ロッドでも投げやすさの差はあるにせよ投げられないことはないでしょう。
#3よりも#0ラインの方がピンポイントキャストができる!?
そして、上記引用部分に書いたことの他に実は「あれれ?」と思っていたことが一つあるんです。
それは、レッドラップはミディアムアクションで普通に#3ラインを乗せてキャスティングすると比較的ワイドループになります。
ふんわりフライを落とせますが、その分ピンポイントは狙いにくいです(もちろんキャスティングの仕方である程度対応できますが)。
ところが、この#0ラインを使うと自然にナローループになってピンポイントキャストができるんです。
そんなことある?
と半信半疑でしたが、翌月檜の森でもう一度試して見たらはっきりとわかりました。
やはり#0ラインの方がピンポイントコントロールができます!
#0ラインの優位性とは。
今回使ったのはリバーピークのDT-0F(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)
高価なラインのような樹脂製のスプールは省略されていて、お手頃価格で販売されてます。
以前は箱もありませんでしたが、最近は薄い箱に入れられるようになりました。パッケージはこれで十分です。
リバーピークのフライラインは以前にも紹介しましたが、お手頃価格で品質も高価な物と遜色ないので(若干耐久性は落ちるような気がするけど)、断然お勧めです。
フライラインは消耗品なのでどんな高価な物を買って手入れをしても劣化は防げないので、こちらのラインを買って手入れしながら使って劣化してきたらすぐ交換するのがお勧め。
もちろんフライラインはフローティングのみならず各種揃っていますよ(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)。
★にしきたトレーディング(リバーピーク)のフライラインの特徴はこちらをご覧下さい。
写真1枚目は、リバーピークのテーパーリーダー(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)。こちらもお勧めです。
リーダーのバット部とこのフライラインの先端を比較すると(写真2枚目)、ほとんど太さの差がありません。これだけ細ければ、魚の警戒心を和らげることができるし、水面に浮かべてもドラグが掛かりにくいです。
#0ラインの色は「セージ」のみで、このカラーも魚に警戒されなくて良いです。
ちなみに他の番手のラインはカラーバリエーションが豊富で、色選びも楽しいのですが。
このラインは10ft(約30.5m)なので、15mくらいのところで半分に切ってリールに巻き、残りの半分は保管しておきます。
#3までのダブルテーパー(DT)ラインは半分に切って使えるので、さらにさらにコスパが高いですね。#4以上のラインは15mだと短すぎるので、そのまま使った方が良いです。
これを、超小型のクリックドラグリールGRAIN grace(現在は廃版)に例の『フライリールにバッキングラインをぴったり巻く方法』でバッキングラインと共にきっちり巻きます。
この組み合わせだとなぜピンポイントキャストがしやすいのか?
この図は、バックキャスト時の状態です。
実際にはロッド(グリップ)の角度はもっと後ろに倒れるけど、まぁ簡略図だと思って下さい。
ロッドの長さも違って見えるけど、長さは同じだと思って下さい。
上の方の水色のラインは、ロッドがまっすぐ伸びた状態でのティップの位置。
(1)同じラインで、硬軟二種のロッドを振った場合。
同じラインを乗せて、硬くてファストアクションのロッドAと、柔らかくてスローアクションのロッドBを普通に振った場合。
当然ファストアクションのロッドはナローループになって(a)、スローアクションのロッドはワイドループ(b)になります。
(2)同じロッドで、軽重二種のラインを振った場合。
1とは逆に、同じロッドを使い、ラインの方を変えてみた図だと仮定したら・・・
(ロッドはミディアムアクションのカムパネラレッドラップだとして)
指定番手の#3を乗せて振った場合、Bのようにロッドはよく曲がりループはbのように比較的ワイドになります。
#0を乗せて振った場合、ラインが軽いのでロッドがそれほど曲がらず、ループもaのように狭くなります。結果、ピンポイントコントロールがしやすくなるんだと思います。
#3ほど距離は出せませんが、渓流のレンジだと十分です。
つまり、ミディアム〜スローアクションの#3ロッドで#0ラインを使うとピンポイントキャストしやすくなるということです、たぶん。
ファストアクションだとキャスティング自体が難しくなるのであまりお勧めできません。
#0ラインはカムパネラ レッドラップとの相性は抜群ですが、先日はVARIVAS iD 783-4でも問題なく使えてかなり楽しめました。スレている環境下で良型アマゴを釣れたのは、#0ラインのおかげかもしれません。
#3ロッドで#0ラインを投げるには、レベルラインテンカラの感覚で。
細くて軽いラインのキャスティングって、よく考えてみるとテンカラでレベルラインを振る感覚でやれば全然問題ないんですよ。
レベルラインのテンカラをやったことのある人ならわかると思いますが、あんな細くて軽いフロロ3号のラインを投げられるんだから、フライラインの#0なんて余裕です。
ただ、ラインの重さを感じて投げるキャスティング法ではダメです。ラインの動きに合わせてタイミング良くロッドを振る必要があります。それと風がある時はさすがに#0ラインだとちょっとキツイですよ。
ともかく、レベルラインのテンカラをやってみるとコツがわかると思います。
そんなわけで、#3ロッドでも#0ラインは投げられるんですが、ラインの重さを感じて気持ち良くロングキャストするなら、もちろん#0ロッドを使うのが一番です。
このリールはほんとに手のひらサイズで軽いので、#3タックルを使うと時にも予備として持って行って、シビアな状況なら奥の手として使うのもありなんじゃないかな。
コメント
出た!
科学者的リコプテラ博士のライン使用検分。(笑)
リバーピークって、とても釣り人側に立ったメーカーさんで高感度高いですよね。^^
コスパの高いラインじゃないと、中々色々なことを試せないから、タックルに合うラインの比較なんて到底できないですし。
#0ライン、オフシーズンのオイカワ狙い用にも良さそうだと思っていましたが、またリコプテラ博士の論文を読んで、あっさりと惑わされてしまいそうです。^^
リバーピークのライン、以前はなかった#5のType6がいつの間にか増えているのは、とても嬉しい。
中々#5用のシンクレートの高いラインってないんですよね。
「高感度」→「好感度」ですよねぇ・・・ごめんなさい
kuniさん、こんばんは。
私も誤変換は結構ありますので(^_^;)
そうですねー、リバーピークの製品はお手頃価格のものが多いのでこれからフライフィッシングを始めようとする人にお勧めです。かなり豊富な種類が揃っているのでいろいろ試せますね。
高価なフライラインはとてもお試しでは買えないですよね。
近場でオイカワのフライフィッシングが楽しめる川があれば、私もやりたいところなんですが(^_^)
おはようございます。
フライの事は全く無知で、しかも横文字が多くてよくわかりませんが、若い人たちがこれに飛びつくのもわかるような気がします、時代的にこのような釣り(フイッシング)が盛んになるでしょうね、それにしても研究熱心なのには驚きです。
ハックル70さん、こんばんは。
確かにフライフィッシング用語は横文字ばかりなんですよね(^_^;)
今の若者が釣りを始めるとしたら、ルアーやフライフィッシングという人が多いでしょうね。
私は中学生の頃、餌釣りから始めていますが、餌釣りは釣りの基本だし餌釣りにしかない楽しさもあるので、本当は餌釣りから始めて欲しいなんて思ったりします。
研究熱心なのは確かですが、なかなかその成果が得られません(笑)
前半読んでいてテンカラっぽいと思ったら、後半出て来たので似たように感じるのかも(笑)
Nori1022さん、こんばんは。
その通りで、#3ロッドで#0ラインを投げるのはレベルラインテンカラのような感覚なんですよね。
Noriさんもやってみたらきっとそんな風に感じると思います。
私は今シーズンは渓流ベイトフィネスを始めたこともありますが、テンカラはあまりやらなかったので、来シーズンはまた力を入れようかななんて思っているところです(^_^)
警戒心の強い魚にラインを細くする なんて考えたこともなかったです。#0番ラインだと、ちょっと大きめのフライだときびしそうですね。
Kさん、こんばんは。
スレた魚に対応するのにはリーダーティペットを長くするとかいろいろ方法はあるとは思いますが、フライラインを細くするのもかなり効果があると思います。
もの凄くスレている川だと、フォルスキャストのラインの影でアマゴが走ってしまうこともありますよねー。
フライにドラグが掛かりにくいのも利点ですね。
おっしゃる通りで、空気抵抗の大きいフライや風の強い状況下では厳しいです(>_<)