9月中旬、お昼までの予定で渓流へ出かけました。
毎年一回は訪れる川ですが、うかうかしていると今年は一回も行けなくなりそうなので、半日だけでもと思い出発しました。
本当なら一日かけてゆっくり釣りたい川なんだけども、贅沢は言っていられません。
先行者有り、は想定内だったけど|天竜川水系 麦酒川
※麦酒川とは私が勝手に付けた名前で、実在する河川名ではありません。
早朝、車止めに着くとすでに車が1台停まっています。ここは県外からも多くの人が訪れるような川なので想定内です。
てくてくと林道を歩きます。
トリカブトの花を横目に、杣道を歩き川に辿り着きました。
先行者がどの辺りから入ったのかが大きな問題です。ヒキガエルさん、先行者さんはどちらへ行きました?
一番乗りで川へ来たなら、私だったら上へ行きます。先行者も私と同じ考え方をすると仮定して、下から入ろうと決めます。
少し下って、眼下の川を覗いてみると圧倒的な渇水状態。
上で取水されてるからなぁ。このところ雨が全然降ってないから、放水量を絞っているんでしょう。
これはキツイかも・・・
やっぱり上へ行くか、と歩きかけたけど、半日しか時間がないから先行者を気にしながら疑心暗鬼の釣りをするより、たとえ釣れなくても下の方で伸び伸び釣った方がいいな、と思い直しました。
いつものようにサワートレッカーRSを履いて来ていますが、雨が降らないせいで川底の石にもヌメリがあります。サワーサンダルフェルトを持って来るべきでした。
それと、ネオプレンストリームスパッツ(モンベルストアで見る)を忘れちゃったけど、まぁそれは大きな問題じゃないか。
ともかく釣りを開始しよう。
タックルは、ユーフレックス インファンテ773-6 NSF+GRAIN grace(現在は廃版)。
リバーピークのDT-0F(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)+リーダー7.5ft6Xに7Xティペット2ft継ぎ足し。
初めて読んだ人は#3ロッドにどうして#0ラインを乗せているの??って思うかもしれませんが、このロッドは#0ラインが普通にキャスティングできておもしろいんですよ。
いつも通り、アダムスパラシュート#14を結んで釣り開始です。
すると、やる気に水を差すように雨がパラパラ落ちてきました。
雨雲レーダーを見ても雨が降る気配はなかったのに、どういうこと。
今のうちにレインダンサーの上着だけ着ておきます。
とりあえず浅場から深場までいろんなポイントにフライを浮かべてみますが、全く生命反応ないですぅ。
この堰堤下に期待していたんだけど、ここでも全く反応なし。
超渇水で浅場には魚がいないし、夏のようには落ち込みの肩の部分にも魚が定位していないので、水深のあるポイントを中心にフライを浮かべますが、深場からドライフライに出てくるようなこともなく・・・これはニンフの釣りを展開しないと無理ですか?
『落ち込みの肩』とは、一段下に流れ落ちようとするすぐ上の辺り(黄色囲みの部分)ですよ。
夏場は、高確率でここに定位してエサが流れてくるのを待っている魚がいます。
しかし、秋になるともっと上流側の深いところに潜んでいるようです。
川底のヌメリに注意しながら摺り足で前進。
雨は霧雨程度だけど、空を見上げるとこれからもっと降ってきそうで憂鬱。
諦めない気持ちは果たして報われるのか
落ち込みからの狭い深場、壺のようなポイントからやっと魚が出ました!
タイミングよく舞い落ちてきた黄色い葉っぱと一緒にランディング。
ボウズじゃなくて良かった、とほっと一息。
雨もすっかり止んだようなので雨具を脱ぎます。
鰭の綺麗な良型イワナたち
次もかなり前の方の深さのあるところ。落ち込みの水しぶきを浴びて沈んだフライに、接近してくる魚が見えました。
そしてフライをくわえた瞬間合わせると、良い型のようでこのロッドが良く曲がることもあって石の下に潜り込まれちゃった。
このままだと根ズレで7Xティペットが切られそうなので、一段上に上がってロッドにテンションを掛けたまま慎重に前の方まで行って魚を引っ張り出しました。
沈んだフライを食ってくるくらいなら半沈ボディーの方が良いのか、とフライをピーコックパラシュートRB#13に変更。
珍しく浅場から出ましたが、チビイワナがピチャピチャしただけで、バラしてしまいました。
ここでは黄色丸印より右側に定位するイワナが見えたので、それを狙ってキャストしましたがちょっとズレて黄色丸印に落ちちゃった。すると、イワナが突進してきてフライをガブリ!
フライをエルクヘアカディス#14に替えて、ここもかなり水深があるのに出ました。
ここでもまた真ん中の大岩の下に潜り込まれちゃった (>_<)
また前に出て行って、なんとか引っ張り出します。
このロッドは良く曲がるので良型に伸され気味になることもあるけど、落ち着いて立ち位置を移動してティペットを根ズレで切られないように引っ張り出せば、バラシは少ないです。
他のロッドに比べてむしろ安心してやりとりできる感じです。
この大淵は上の方からぷかぷかフライを浮かべてきて、黄色丸印辺りまで来たところで左側の森の中から獣だか鳥だか聞き慣れない鳴き声がしたので、ちらっとそちらを見て振り返えると視界の隅にイワナが大口を開けて反転する姿が見えました。
アワセは入れましたが、ラインが弛んでいて遅れてしまって空振り!
くーっ、やっちまったぜー。かなり良型だったのにぃ。
フライを流している時はよそ見厳禁!!!
ちょっと気になる天竜川水系の放流イワナ
大岩の手前からも出ました。あれ?このイワナは、完全放流物だね。
こんなところに漁協さんは真面目に放流していたっけ? あぁ、下のゲートさえ開けられれば川沿いに林道があるから放流は簡単か。だけど、このイワナ・・・
天竜川水系で放流されているイワナにこういうタイプが多いんだけど、エラぶたが短いのかエラが露出しているんですよね。
木曽川水系の例の派手なアマゴと並んでこちらも問題あるような・・・
この件はまとめて、漁協を管轄している長野県の農政部水産課に問い合わせてみよう。
ここからも同じタイプの放流イワナ。やっぱりエラが気になる・・・
急速に深まる秋の渓流釣りを楽しめたことに感謝
こんな黒っぽい虫が飛んでるので、フライをGRアントパラシュート#14に変更。
大岩の際にポトンと落とすと、ゆっくり浮上する魚が見えます。
よし、そのままそのまま食ってくれよ!
パクリっ、フライをくわえるのが見えました!
最後にいいイワナが釣れた!
ここで切りよく納竿することにします。
超渇水で全然ダメだろうと思ったのに、まさかこの区間でこんなに良型が連発するとは、良い意味で期待を裏切ってくれたよ、ほんとに。
深さのあるところからがっつりドライフライを食ってきた印象なので、イワナたちも食欲の秋ってことなのかな。ともかく、良い釣りができて感謝感謝。
今日は時間の都合で、いつもの渓流メシはないけど、楽しかったー。
あ、そうそう、今日現在(10/1)長野県の渓流釣りは終了してますが、私は9月のうちにあと2回釣りに行っているので、釣行記もあと2回分お付き合い下さい (^_^)
・・・つづく。
コメント
ダメかな~と思う区間で釣れると、嬉しさ倍増ですね。 毛鉤釣りによそ見は厳禁ですね。私も、よくやります
Kさん、こんばんは。
そうなんですよね、あまり期待できないと思った場所で釣れると格別に嬉しいですよね!
それに期待していない時とか、諦め掛けた時に釣れること多くないですか? 私の場合そういうことが多いです(笑)
よそ見をした時に限って魚が出ますよね。殺気が消えたのが魚にも伝わっているですかね (^_^)
こんばんは
細い流れが、太くなったり、更に細くなったり、そんな釣も楽しいですね。
綺麗な岩魚、見ているだけでも楽しいです。
マンボウさん、こんばんは。
入渓地点は、本当に水が少なくて魚がいないんじゃないかと思いましたが、上るにつれてそれなりに深場なんかもあったりして、イワナが落ち着いて暮らせる場所があって良かったです。
源流まで行くと一旦水がなくなっても、そこからさらに上に行くと水が復活しているようなこともありますよね。そんなところにもイワナが生きていたりして、ほんとに凄い生命力だと感心します。川で生まれ育ったイワナは綺麗ですよね (^_^)
おはようございます。
気になりますね、不自然なイワナ、放流には丈夫で繁殖力のあるように改良された魚だと思うのですが、木曾のけばけばしいアマゴや妙に赤いイワナの大物は釣ったことが無いですが、はたして育って居るのか、繁殖できるのか、単なる釣果の為でしたら源流は止めてもらいたいですね、天然の魚が釣れなくなれば自然と釣り人も入らなくなり復活するものですがね。
ハックル70さん、こんばんは。
木曽川水系の派手なアマゴや、天竜川水系のエラ見えイワナが釣れる度に気になって仕方がありません。おっしゃる通りで川で大きくなって繁殖する力があるのかどうかも含めて、漁協がどう考えているのかそれがとても気になるところです。
天然繁殖している源流への放流はしてほしくないですよね。
県外からの釣り人にも誇れるような綺麗な(天然に近い)渓魚が釣れる川であって欲しいと願います (^_^)
釣行期間が終わりますね
源流にも放流されるのですか
釣り師にとっては嬉しいやら悲しいやら
それぞれ意見が有りますが?
釣りお爺さん、こんばんは。
今年はコロナウイルスや長梅雨のせいで、特に短い渓流シーズンだった気がします。ついに終わってしまいちょっと寂しくなりますね。
今回の場所は源流と言えば源流ですが、林道が川沿いに走っているので(ゲートがあって一般の車は入れませんが)、漁協の車はかなり上流部まで入って簡単に放流することが可能です。
正に、嬉しいやら悲しいやら。悲しい気分の方が大きいですかね (^_^;)
おっしゃる通りでいろんな意見の方がいるとは思いますが、私は今回の区間のような場所に天然とかけ離れた魚を放流するのは止めて欲しいと思います。
楽しいブログの更新、ありがとうございます。
うーん、わくわくする釣行記!こんなに沢山釣れるとは、日々の行いですね!またどこかで釣りをしたいです。
エラは気になりますね。奇形…?
テスラさん、こんばんは。
いつも読んでいただき、こちらこそありがとうございます!
半日だったし、夏から人がたくさん入っている区間のはずなのに、日々の行いは怪しいですが(笑)今回は運が良かったです。
渓流は禁漁になったところが多いですが、いろんな釣りがあるのでその気になれば年中楽しめますね (^_^)
このエラをしたイワナは奇形と言っても良いと思いますが、天竜川漁協が放流しているイワナにはこういうのが多いのでちょっと心配です。
アハハ、やっぱり持ってた・・・ネタ。
魚は期待を裏切ってくれたようですが、リコプテラさんはボクの期待を裏切らない。(笑)
良いイワナたちですね。
ホントに裏切られて、良かったですねぇ♪
あと2回も。
それはそれで今回の記事の魚たち同様、良い意味で期待を裏切ってくださったようで。^^
楽しみにしてます。
毎日の山の上は、すっかり朝晩は寒くなってますよ。(と、近況報告)
kuniさん、こんばんは。
えぇえぇ、kuniさんの期待を裏切らない私です(笑)
まぁ、私のブログは渓流釣りがメインなので(そうじゃないという意見もありますが)、渓流ネタは持ってないと。
想像を超えるいいイワナたちが、ロッドをしならせてくれて(良く曲がるロッドだということもありますが)、楽しい釣りでした。
あと2回は、釣果はあんまり期待しないで下さい(笑)
そうなんですね、そちらの山も朝晩は寒くなりましたか。一日の寒暖の差も激しいと思うので、体調にお気を付け下さい (^_^)