7月の中旬にGREEN FUNDINGの広告で、とあるアウトドアアイテムが目に付きました。
GREEN FUNDING(グリーンファンディング)は、以前磁器製のカトラリーZIKICOを購入した時のMakuake(マクアケ)と同様のクラウドファンディングの一つです。
クラウドファンディングって、何かプロジェクトを立ち上げてその実現のための資金を募るというものなんだけど、大手メーカーが思いつかないような新しい発想の製品が多数企画されていて、見ていると買いたくなってしまうものがたくさんあります。
しかも、早期予約なら通常価格よりかなり安く買えるので、さらに危険です(笑)
抜群の寝心地の画期的ハンモック|ヘブンテント
ヘブンテント(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)
※2021年10月末現在、楽天やヤフーでは買えますが(並行輸入品?)、アマゾンでは本日(10月29日)午後5時からスタンダードサイズの販売が開始されるそうです。興味ある方は下記リンクからご覧下さい。
アマゾンで類似商品を格安で見かけますが、この製品は設営状況から安全が確保されていないと危険なので、類似格安品は買わない方が良いと思います。
日本の総代理店 NaFroのネットショップでももちろん購入可能ですが、入荷即完売で品切れのことが多いです。
ヘブンテントとオプション品
クラウドファンディングの場合、申し込みをしてからリターン(製品)が届くまでかなり時間がかかります。お金を集めてから製造に入るから当然ですね。
9月の下旬になって荷物が届きました!
中身は、
・ヘブンテント XL カモ柄
・リッジライト
・ウーピースリング
・パワーポンプ
私は、グリーンファンディングでセット商販売になっていた上記のものを注文しました。
ヘブンテントは通常サイズよりかなり余裕のあるXLサイズです。ヘブンテント単体にエアマットも付いています。他の3つはヘブンテントがより快適になるオプション品ですが、無くても問題なく使えます。
ヘブンテント XL カモ柄
サイズ:L203cm×W76cm×H86cm(展開時)
重さ:3.45kg(パッケージ総重量・実測値)
耐荷重:129kg
耐水圧:4000mm
※NaFroさんのホームページで確認すると、スタンダードサイズとXLサイズが全く同じスペックで記載されていて公式サイズは判然としませんが、XLの縦横はマットサイズを記載し、重さについては実測しました。
ヘブンテントスタンダード
サイズ:L189cm×W61cm×H86cm(展開時)
重さ:2.78kg(パッケージ総重量)
耐荷重:129kg
耐水圧:4000mm
エアマットに空気を入れるためのパワーポンプ。入れるのみでなく、空気を吸い出すこともできます。
写真2枚目は、リッジライト。
ヘブンテント内に吊して使うことができる、テープ状のLEDライト。上記パワーポンプまたは市販のモバイルバッテリーにUSB接続で使えます。
とりあえずヘブンテントを試しに張ってみよう
テント収納袋にはテント本体とポールやペグとガイライン、それからフライシートも入っています。
オレンジ色のエアマットは、一般的なエアマット(例えば私が使っているモンベルU.L.コンフォートシステム エアパッドに比べると、厚手の生地でしっかりしています。その分、重さもありますが。
収納袋がエアポンプにもなる、よく考えられたマット
縦二つ折りにして丸めてあったマットを広げます。
栓のところは逆止弁になっています。これは、モンベルのエアピローと同じタイプ。
ここから口で空気を吹き込んでも良いんですが、この大きさになるとかなり大変なので、簡単に入れられるように工夫がされています。
収納袋の下部に樹脂製の口がついていて、エアマットの空気入れ口にカチッとはまるようになっています。
もう片方の手でぎゅーっと絞るようにして空気を入れます。
これを繰り返し、マットに空気を入れます。
これ、やってみると想像よりも簡単にすばやく空気が入っていきます。
空気満タンにするには30回くらい作業を繰り返す必要がありますが、それほど大変ではありません。
大変ではないけど、もっと簡単に空気入れをするための道具が前述したパワーポンプです。
このエアマット以外のものにも空気入れができるようにいくつかのアタッチメントが同梱されています。
これ、説明書に詳しく書かれていないのでよくわからないんでけど、とりあえず口の大きさ合いそうなこれを装着してやってみます。
スイッチオンにすると、どんどん空気が入ります。これは楽だね!
あっという間に空気満タン。
後でよく確認してみると、このマットに空気を入れる場合はアタッチメント不要でした(笑)
ピタッと口に合わないけど、ポンプの風圧で普通に空気が入れられます。
空気満タン、広々としたサイズなので、寝心地はとても良さそう。
立木がない場合は地上シェルターをしても設営可能
ヘブンテントは、ハンモックのように立木の間に張るのが通常の使い方ですが、立木のない場所でも地上に簡易テントというかシェルターのような設営もできます。
それを最初に試します。
設営にはトレッキングポールまたは木の枝が必要になります。
落ちている木の枝を使って設営してみます。
テント生地を広げて、ポールに使えそうな落ちている枝を探します。立木のある山の中には枝は結構落ちているので探すのには苦労しません。ポールに使えそうな太さのものを全長1.2mくらいにノコギリでカット。
テントを立てる前にフライシートを本体に掛けてカラビナ部分に接続。
枝をポールにして、ガイライン(張り綱)を結んでV字型にして2点をペグで地上に固定。
タープを張る要領で本体を立ち上げます。反対側も同様に固定します。
こんな感じに簡易テントが設営できました。
テントがよく見えるように、フライシートをめくって後ろに垂らして有ります。もちろん雨の心配がなくて、暖かい季節ならこのメッシュ状態でも良いんですが、通常はフライシートを掛けます。
膨らませておいたエアマットを中に入れます。四隅は差し込めるようになっていて(写真2枚目黄色矢印)、ちゃんと固定できます。
マットを入れたところ。高さはテントほどはありませんが、床面は広いので快適そう。
最後に2本のポールを伸ばして、両サイドに縫い付けられた固定箇所に差し込んでつっかえ棒のようにします。
頭側と足側、両方にポールを入れると左右の空間も確保されて広々。
だいぶテントらしくなってきましたね。
この状態で床面がほんの少し地面から浮いていますが、問題ないです。風が強い日以外は、テント四隅のペグ固定もしなくて大丈夫です。
試しに寝転がってみると、マットが広くて厚みがあるので快適ですね〜。
フライシートは本体と接続して固定することができます。
豪雨や極寒期でもない限り、通常はこんな感じで片側はオープンにして張ると、開放感もあるし使い勝手も良いですね。
この状態なら雨の中でも、テント前でなんとか調理ができそう。
これは、フライシートは手前にある立木に結んで高い位置で固定してありますが、ガイラインを地面にペグダウンしても良いです。
ヘブンテントを試しに張ってみる|ちょっと張り方間違ってます(笑)
次は、立木を使ってハンモック型に張ります。ヘブンテントの本領発揮です。
この2本の立木を使って張ってみます。
立木の間隔は3.5〜4mくらいが良いです。
今まで使っていたハンモックを張る場合もそうですが、今まで私はこのラダー状のスリングの使い方がよく分かっていませんでした。
この時も、使い方を間違っています。ラダーになっている方をテント本体側に向けなきゃいけないのに、逆向きになっています。
ちゃんとした設営の仕方は後述しているので、この時点では雰囲気だけ見て下さい(笑)
こんな風に最初は弛んだ状態で両側を立木に固定。
シェルター型に張った時と同様に、先にフライシートを掛けておいてから立ち上げます。
ここから、スリングを張っていくわけですが、私はラダーの使い方を理解していなかったので、かなり面倒でした。この辺りも正しい方法はまた後ほど。
蚊帳をファスナーを開けて乗り込んでみます。乗り降りの仕方は普通のハンモック同様です。
まず真ん中に座ってお尻を中心に足と頭をくるっと回して乗り込みます(ハンモックの乗り降りのし方はこちら)。
しっかりしたエアマットのおかげで、ハンモックに比べて安定感抜群なので、乗り降りに気を遣う必要はありません。
寝転がってみると、快適そのもの。だけど、ちょっと地面に接触してない? まぁいいか。
今までのハンモックはどうしても腰の辺りがくの字になって、長く寝ていると窮屈な感じがするんですよね。どんなところでも寝られる私でも、朝まで寝ていると腰や首の辺りが少し痛くなったりってこともありました。
頭上に広げたフライシートのおかげで、雨の日も今までのハンモックよりはるかに快適に過ごせそう。
内部の頭側には大きなメッシュポケットがあって、左右にも2つポケットがあります。
それが足側にもあるので、全部で6つのポケットで収納力抜群です。
天井にあるこのテープにはバックパックなどをぶら下げたりもできます。
セルフタイマーで寝ている状態を撮ってみよう。
中央に座った時点で地面スレスレ。
寝転がった状態だと、背中側が沈んで地面スレスレ。も少し高く張った方が良さそう。
少し高くしてみたけど、どうかな。背中が妙に沈むけど、頭側が少し低かった?
反対側に寝転がってみたけど、さほど変わらず。
ハンモックって地面から多少浮いていれば問題はないんだけどね。
「地面からの高さは最大60cmにして下さい」と説明書に書かれていたので、低めにしておきましたが、今度は60cmにしてスリングもなるべくピーンと一直線になるように張ってみました。
今度はいいんじゃないかな。
いくらフラットになるハンモックと言っても、重い背中部分は多少凹むよね。
寝ている本人の感覚では、フラットな状態そのもので本当に快適です。
張る時のポイントは、立木のなるべく高いところにスリングが一直線になるように、そして頭側を少しだけ高く張るのがポイントです。
リッジライトを装着してみます。
こんな風に、頭から足側に差し渡すように装着。
スイッチ付きのUSBケーブルをパワーポンプに接続して準備完了。
ここまで準備できたので、一旦実家に帰還。
今日はキャンプの準備をする時間がなかったので、寝るテストだけするつもりなんです(笑)
ヘブンテントに一晩泊まってみる
実家で晩ご飯を食べて、再度山へ向かいます。
Perun2を頭に装着してますが、この時間に歩くとちょっと怖いね。
反射素材が織り込まれたガイライン(張り綱)、ヘッドライトに照らされてキラキラ光ります。
いいですね、これ。これなら、夜中に足に引っかけるようなこともない。
シュラフとノートPCバッグを中に入れたまま一旦帰りました。
ノートPCバッグは、カラビナで天井に吊ります。
使い勝手がイマイチなリッジライト|というか、パワーポンプの方の話か
ヘッドライトは消してリッジライトを点灯させます。
と、思ったけどスイッチを押しても点灯しない??
一旦USBケーブルをバッテリーから引き抜いて、再度差し込んでからスイッチを押すと点灯。
なんだか面倒くさい状態だぞ。これ初期不良じゃないの?
パワーポンプに問題があるのかも、と思って他のモバイルバッテリーで試してみても同じでした。
ただ、そのモバイルバッテリーには通電ONボタンがあるので、それを押してからスイッチ操作をすると点灯しました。
この件、NaFroさんに問い合わせたら、代替え品を送ってくれましたが、結局同じ状態。
まぁ、これでも使えないことはないので、
「私はもうこれ以上交換不要ですが、もしかしたら製品の設計自体がおかしいかもしれないので、製品をチェックして結果だけ教えてもらえますか」とNaFroさんに伝えました。
それから5日後くらいに、GREEN FUNDINGを通じて購入者に向けて以下のようなお知らせがメールで届きました。
Haven Ridge Lightを購入された方へお知らせ
いつもご支援ありがとうございます。
Haven Ridge Lightを購入された方へお知らせです。Ridge Lightの電源を市販のモバイルバッテリーまたはHaven Power Pumpから取った場合、以下のような現象が発生することが分かりました。
1.Ridge Lightのスイッチを一度オンにして点灯した後、オフにする
2.数分間オフにした状態のあと、再びオンにしてもライトが点灯しない
3.この場合、一度コネクタを電源から外し、再び接続してからオンにすると問題なくライトは点灯します本国メーカーと調査したところ、これはRidge Lightの不良ではなく、電源側の仕様の問題であることが分かりました。
一般的なモバイルバッテリーもしくはPower Pumpはスマートフォンの充電をすることを前提に作られているため、数分間通電しない場合は充電が完了したものとみなして内部の充電装置がオフになる仕様になっていることが多いということです。
これはスマートフォンの過充電を防止するための仕様です。そのためお手数ですが、上記3のように一度USB接続を外し再接続をしてご利用いただきますようお願いいたします。
ということです。
つまり、電源供給ON/OFFスイッチのないモバイルバッテリーを使う場合は、一旦消灯した後再度点灯する場合は、USBケーブルを一旦引き抜いて再度差し込んでからリッジライトのスイッチを押さないといけないということです。
リッジライトもパワーポンプもベブンテント社で作っているので、パワーポンプには電源供給ON/OFFスイッチを付けて欲しかったですね。
夜中に起きてライト点灯しようと思ったら、USBケーブルを抜き差ししなきゃいけないなんて、めんどくさ過ぎるよ。
それはとりあえず置いておいて、レビューの続き。
リッジライトの灯りは、いわゆる電球色で温かみがあるのが良いですね。
この日は、9月19日だったので寝袋がなくても平気なくらいでした。
そして、普通のハンモックとは比較にならないほど快適な就寝姿勢。そして、XLサイズだと荷物やシューズまで全部収納してもゆったりとした広さがあるので、雨の日でも快適。
こんな風にマットの上に座ってノートPCをいじっていられるくらい安定感があります。
さすがに長時間だと疲れると思いますが(笑)
ここはなんとか携帯電波があるので、しばらくブログチェックなどしてから21時頃には眠りに就きました。
夜中に獣の声がしたりして、何度が目が覚めましたが、寝心地は至って快適でぐっすり眠ることができました。
朝5時頃、ヘブンテントから下りてみました。設営時と特に変化はなく異常ありません。
9月中旬だったので、アルパイン ダウンハガー650 #5で少しファスナーを開けていないと暑いくらいでした。
この細い天井テープの強度がかなり高いんだな、きっと。
赤線で書いた部分に強度のあるテープが使われていて、フラットな姿勢で寝られるこのハンモックをしっかり保持している模様。画期的な製品だと思います。
荷物を全部中に入れられる余裕の収納力
こんな風にバックパックを吊り下げて置けるのも特筆に値します。
普通のハンモックだとバックパックをハンモック内に収納するのは厳しいんですよね。仮に持ち込んだとしても中が窮屈になっちゃって、眠れたもんじゃないです。
この大きいメッシュポケットは濡れたシューズをビニール袋に入れて収納できるくらいの大容量。
そして左右にはスマホがちょうど入る縦長のポケットと、それの2倍くらいのサイズのポケットが一つずつ装備されていて、寝ている時にスマホやライト類などすぐ手に取れるのでとても重宝します。
この3つのポケットが足側にもあるので、合計6つの収納ポケットがあります。
いずれもメッシュなので、中身が見えるのも良いですね。
寒さや雨の心配がなければ、フライシートはもちろん簡単に外せます。
蚊帳も両側をオープンにして、こんな感じに付属ストラップで上の方にまとめておくこともできます。
ここについている生地のおかげで、雨が吹き込むようなこともないです。
このヘブンテントは雨の日に凄く快適なんじゃないかと思います。
マットを畳むには、キャップの先端を逆止弁に差し込んだまま、
ぎゅーっと空気を押し出せばOK。
あとは二つ折りにして、端からくるくる巻きながら空気を押し出します。
後は蚊帳部分を内側に入れるようにしてくるくると畳みます。
この辺りは普通のハンモックと変わりません。
フライシート、ポール、ペグなんかも収納袋に入れます。
やや重いけど、バックパックソロキャンプも無理ではない。
そしてエアマットと結合すれば収納完了。
片手でなんとか持てますが、3.45kgってのはそこそこの重さですよ。バックパックでソロキャンプ時にはややヘビーな感じ。バックパックソロキャンプ前提ならスタンダードサイズの方が良いですね。そちらなら、2.78kg。それでも重いか(笑)
実家に帰ってきて、再度マットを膨らませてみました。
手前はモンベル U.L.コンフォートシステム エアパッド+ピロー。
ヘブンテントXLサイズは、かなりゆったりしたサイズなのがわかりますね。
それから、生地自体もしっかりしていて厚みもあるので、寝心地の違いは歴然です。
寝心地の良さと引き換えに、収納サイズは大きいし重いです。
例のネイチャーハイクのバックパックにうまく装着できるかな。
下部にあるループに収納袋のベルトを掛けるだけでもぶら下げることはできるけど、プラプラして安定しないので、ショルダーベルト下部についているラダーロックに別のテープを使って固定すれば良さそう。
これはまだしっかり固定した状態じゃないけど、なんとか背負っていくことはできそう。
ただ、これだと下部が重くなるので、頭側に乗せた方がいいかのかな。
やってみると、バックパックに装備されているコードでしっかり固定できました。
これなら良いじゃん!
これを背負ったままフライフィッシングをするのは厳しいような気もするけど、その辺りは実際にやってみないと。
ヘブンテントの張り方|完全版(こんどはまともな張り方です笑)
ウグイス小屋の裏山でテスト張りしてみます。
ヒノキだかサワラだか(詳しくは未確認)がたくさん生えているので、ハンモックは張り放題です。
黄色矢印の2本の立木を使って張ってみます。
間隔を計ってみたら3.5mです。3.5〜4.5mくらいがちょうど良いと思います。
まず、2本のスリングを取り出して立木に巻き付けます。
一方の端はループが1つあるだけですが、もう一方はラダー状になっています。
ラダーになっていない方を木の幹に2周させてそのループに、ラダーになっている方を通してラダー側がテント側に向くようにします。こんな感じです。
もう一方も同様に立木に装着。この際に、できるだけ高い位置にスリングを巻き付けるようにします。手が届くギリギリの辺りを目標に。
そして、テント本体の両端のカラビナをとりあえずラダーの一番端のループに掛けます。
弛んだ状態でフライシートを装着します。
※今回は一般的な設営方法でやっていますが、メーカー動画で紹介されている通り畳む時にフライシートごと畳んでしまって、次回はそのまま広げれば設営がさらに簡単になります。
そして、カラビナをラダーのなるべく上の方へ移動させて、スリングがピーンと張るようにします。
赤線を引いたようにピーンと真っ直ぐにするのは無理ですが、なるべく真っ直ぐになるように。
そして、頭側は若干高めにはります。この写真では左側が頭になるように想定しています。
立木のなるべく上の方(手が届くギリギリくらいでちょうど良いです)にスリングを巻き付けるのがポイントです。
地上からの高さは60cmくらいが良いです。低すぎると、寝転んだときに地面に接してしまいます。
設営したヘブンテントの中にエアマットを置いて広げ、パワーポンプで空気を入れます。
こうすることで、マットを汚さずに済みます。
逆止弁口にパワーポンプをあてがってスイッチON。
ほんの30秒くらいでエアマットがしっかり膨らみます。
設営完了です。フライシートを装着したまま仕舞っておくと、設営もとても簡単です。
※開発者デレクさんの、ヘブンテント設営方法解説動画もご覧下さい↓
寝転がってみると、最高!
森の木々を眺めながら昼寝でもしたい気分。普通のハンモックは比べものにならないほど、快適。
落ちていた枝をポールにして(黄色矢印)フライシートも広げてみました。
後ろ側は立木にガイラインを結びました。
フライシートの下にかなりスペースができるので、雨の日でも雨具を脱いだり靴を脱いだり、なんとか調理もできそうな気がします。
今回はこんな感じにフラットに張りましたが、風のある時などはもちろん少し下に下げた形で張るのが良いですね。通常、片側は完全クローズにすると思うし。
このテストの時にはたまたま母親が遊びに来ていたので、試しに寝転がってもらいました。
ヘブンテントは、普通のハンモックに比べて乗り降り時の安定感も抜群なので、高齢の母親でも難なく乗り降りができました。
本人曰く、
「恐いかと思ったけど、これなら安心して寝られるねぇ〜」
とのこと。
腰の部分がくの字に曲がらないというのは本当に快適です。
このスリングは凄い! 10mも離れた立木間に張ることが可能に。
一旦フライシートをクローズにしてカラビナを外し、今度はもっと距離のある立木に張ってみます。
そういう場合に登場するのがオプションのウーピースリングです。
何の変哲も無い5mmくらいの網紐なんだけど、こんなんでホントに体重を支えられるの?
片側は小さいループになっていて、もう一方は折り返して大きなループになっています。
折り返した紐は、本線の中に通すような形(黄色矢印)でスルスルと動いて長さ調整できるようになっています。
これ、引っ張れば動いて、端がするっと抜けちゃいそうだけど大丈夫なの?
これ一度抜けたら、もう一度差し込むのは無理そうだし??
これ、どうやって使う物なんだろう??
開発者の説明動画を見てみると、この部分は力が掛かると抜けないようになるらしい。
これで、人間の体重を支えられるの? なんだかもの凄く不安。
ともかくやってみよう。
小さい方のループをスリングに通してこんな形に連結(ループ to ループ)。
大きい方のループをテントのカラビナに接続。
黄色矢印のところの端を引っ張ってテントをピーンと張るんですが、それは両側をスリングに取り付けてから。
両側をとりあえずこんな感じに、立木に巻き付けたスリングに接続。
このだらーんとした状態からテントを空中にピーンと張ります。
大きいループとテントカラビナの接続部を持ち上げて、ウーピースリングの端を引っ張ります。
ウーピースリングの差し込み部分は、テンションが掛かっていないとスルスル動くけれど、テンションが掛かるとぎゅっと締まって摩擦で動かなくなるという素晴らしい構造になっています。
このスリングをピーンと張るには、テント本体カラビナ部分を黄色矢印方向に引っ張って、ウーピースリングからテンションを抜いた状態で、赤矢印の余り部分をできるだけピーンとなるように引っ張って左手を離せばテントの重みが掛かって差し込み部分は全く動かなくなります。
重さが掛かれば掛かるほどぎゅっと締め込まれて全く動かなくなるので、テントに人が乗ればよりしっかり締まることになります。
凄い、このシステム!
ウーピースリングを使って、6.5mくらいの間隔の立木にヘブンテントを張ってみました。
エアマットを入れていないので、床がちょっと弛んでますが。
エアマットを入れてみます。
普通のハンモックでは張れないような距離の立木でも全く問題なく張ることができました。
ウーピースリングを使った方がスリングの長さ調整が容易なので、むしろ簡単に張れます。
※開発者デレクさんの、ウーピースリング解説動画はこちら↓
寝転がってみます。しっかりしていて、全く不安はないですね。
こんな森の中でこのテントを使って寝たら最高です。今後のキャンプが楽しくなるな、これは。
ウーピースリングを使って長い距離の立木に張る場合の注意点としては、ウーピースリングは十分な強度があるけれど、その構造上重さが掛かった時に少し伸びて(繊維自体が伸びるわけではなく、繊維が締め込まれる時にロープ全長としては少し伸びるという意味)ややテントが沈みます。
それを計算に入れて、できるだけ立木の高い位置にスリングを固定するのが良いと思います。
ウーピースリングを使った設営方法では、立木の間は10mくらいまでは張ることができます。
今回は計ってみたら6.5mの間隔でした。
メーカーサイトでは沢の両岸に差し渡しでヘブンテントを張っているのが紹介されていますが、実際にそういうことも可能です。
ただ、普段瀬戸際ハウスで寝ている私でも、沢の真上で寝るっていうのはやらないと思います。
テントに乗る前にジャブジャブ沢に入っていって足が濡れちゃうの嫌だもん(笑)
それはともかく、このテントは上記した通り、立木が無くても張れる方法もあるし、あらゆる状況下でシェルターとしての性能は高いです。
次回からの設営が簡単になる収納方法
テントは設営したまま、エアマットの逆止弁のキャップ先端を押し込んで自然に空気が抜けるのを待ちます。5分くらい置いておくと、かなり空気が抜けます。
縦二つに折って、端から巻きながら空気を完全に抜きます。
最後に逆止弁のキャップをします。
収納袋に入れて完了。
エアマットは汚したり油分が付いたりすると、表面塗装が劣化してエア抜けの原因になるので、なるべく汚さないのが長持ちさせるコツです。エアを入れる時も抜くときもテント内でやれば汚れる心配はありません。
テントの底を裏返して、テント内に入った細かいゴミを出します。
2本のポールを外します。
蚊帳のファスナーを閉め、フライシートはクローズ状態にして本体に連結。
こんな状態になりますね。
ここからフライシートは外さずに、本体と一緒に収納するのがポイントです。
片方のカラビナを外してもう一方のカラビナと合わせます。テントをフライシートごと空中で二つ折りにするような形になりますね。
テントを地面に付けないように保ちながら、下の方から収納袋に押し込んでいきます。
きれいに畳もうとする必要はありません。
まだ繋がっているスリングをカラビナから外します。
カラビナ二つを揃えて、収納袋の一番上に置きます。
次に設置する時は、逆の手順でカラビナの一方をスリングに掛けて収納袋から本体をスルスル出しながら広げて行くだけです。実に簡単!
ポールやペグ類は隙間に押し込みます。
スリングを立木から外すのを忘れずに(実際私は忘れそうになりました笑)。
※簡単な収納方法については、開発者のデレクさんも動画で解説しています↓
設営も簡単だけど、収納もとっても簡単!
ヘブンテントの設営と収納に関しては、特筆に値すると思います。
上記した通り、一度本体とフライシートを結合させておけば、間隔が3.5m〜4mくらいの立木2本を探して設営はあっという間に完了します。ウーピースリングを使えば10mも木が離れていても設営できるので、さらに設営条件は広がります。
それと、最悪立木がない場所でも地上に張ることもできます。
収納も至って簡単。しかも、通常の立木設営の場合はテントおよびマットを汚すことなく空中で収納が簡潔してしまうのが素晴らしいです。
フライシートのみならず本体も高い耐水性能を持っているので、雨の日の設営も難なく出来てしまうと思います。そして、設営後も快適に過ごすことができます。
私は雨の日に何度もハンモックで泊まって経験があるのでよくわかりますが、他のハンモックではここまでの快適さは得られないと思います。
そして、通常のテントのように床下や入り口付近がジメジメしたり、水滴を持ち込んだりというようなこともないのは、空中だからこそ
ヘブンテント レビューまとめ
ヘブンテントの良いところ
- 名前通り天国のような寝心地。
今までのハンモックのように腰のところがくの字になることがないので、平らに寝られて寝返りを打つこともできる。しかもそれを空中で。
床がフラットなので荷物があっても広々していて、快適に過ごせる。 - あらゆる状況に対応できる設営条件の広さ
3.5〜4.5mくらいの立木2本があれば地上の状態に関わらず(不整地や斜面でも)設営できるのはもちろん、さらにオプションのウーピースリングを使えば10m間隔まで対応可能。
立木のない場所でも地上設営もできる。 - 設営と収納の圧倒的簡単さ
一度本体をフライシートを接続しておけば、設営も収納もあっという間に完了。
雨の日でも難なく設営することができる。 - 雨の日の快適さは他では得られない
耐水圧の高い本体とフライシート、そしてフラットに維持できる床形状のおかげで雨の日の快適さは他のハンモックとは全く違う。
空中に浮いていることで、テントの地上設置部分のジメジメ感もなく過ごせる。
ヘブンテントの欠点
- 比較的高価
高機能高性能であるがゆえに仕方ない面があるけれど、価格が高い。 - バックパックソロキャンプにはちょっとつらいその重量
XLサイズの重量は、3.45kg。軽量化を最優先する方にはお勧めできません。
通常の体型であればスタンダードタイプで十分なので、そちらなら2.78kg。許容範囲内?
ヘブンテントは、森で快適なキャンプをしたい人にお勧め!!
ハンモックなのに真っ直ぐ寝られるというのが画期的だと思って購入しましたが、使ってみると想像以上に快適で、正に天国のような寝心地です。
私は、当時XLサイズしか入手できなかったのでそちらにしましたが、日本人の通常体型であればスタンダードサイズで十分だと思います。
持ち運びの重さを考慮しなくても良い状況であれば、XLサイズは中も広々なのでより快適ですが、バックパックソロキャンプではスタンダードサイズの方がお勧めですね。
上にも書きましたが、こういう画期的な製品がでると必ずアマゾンで類似品がたくさん出てきます。
先日すでにアマゾンで見た目の同じ廉価版を見かけました(現在は消えてる?)、レビューを見てみても手を出さない方が良いので、ご注意を。
コメント
これ実は気になったけど、価格を見て止めちゃったんですよね。(笑)
リコプテラさんなら、きっと無駄にはならないと思うけど、ボクのような車中泊メインの軟弱者は手に入れても使用機会が少ないだろうと購入自己規制しました。
このレビュー読んで、一瞬また・・・いやいや危ない、危ない。
kuniさん、こんにちは。
気になるでしょー、これ(笑) でも、確かに高い!
私は買ってしまったからには使い倒すつもりですが、渓流泊にはやや重いんですよね。
渓流オフシーズンに、釣り抜きでソロキャンプを楽しもうかとも思っています。
私のレビューに釣られると大変な目に遭うのでお気を付け下さい(笑)
こんばんは
面白いですね、赤ちゃん用ハンモックと同じ感じ。
大人用の場合は体重があるので、ポールの耐久性・耐衝撃性が肝なんですかね。
マンボウさん、こんにちは。
赤ちゃんハンモックはこういう構造になっているんですか。
寝心地が良くて寝返りも打てるので、とても快適に朝まで眠れます。
まだ一度しか使っていないので、寒くなる前に一度ソロキャンプをしてみようと思っているところです。
2本のポールと本体の基本構造部に使われているテープ(スリング)に強度があるんだと思います (^_^)
平らに眠れると言うのは大事ですね。次の日に疲れが残らないですしねしかし、二種類で使用出来るのは魅力ですね。
Kさん、こんにちは。
私は割とどこでもどんな体制でも寝られる質ですが、それでもハンモックで朝までだと腰の部分がくの字体勢で少し痛くなって疲れが取れない感じはありますね。
それがこのヘブンテントはほぼ真っ平らで寝られて、寝返りも打てるのでとてもぐっすり快適に眠れます。
木の無いところでも張れるのは、いざという時に困らないので安心ですね (^_^)
キャンプには最適な季節が到来しましたね。
新しいテント良かったですね。
ハンモック型テントはヒロシのソロキャンプで知りました。
nanaさん、こんにちは。
本当にキャンプが好きな人にとってはこれからがベストシーズンですよね。
虫はいなくなるし、キャンプ場にも人はいなくなるし(笑)
ヒロシさんもヘブンテント使ってましたか。
これを持って静かな山にキャンプに行ってみようと思っています。ただ、そろそろもう少し高性能なシュラフを買わなくちゃかも (^_^)
へー!
面白いですねー
ハンモック系の興味はあるのですが、昔の戦記小説で寝相が悪い水兵が苦労した話(寝返りで落下、回転して自力脱出できなくなる)なんかを読んで、チョイ印象が。。
ヘブンテント構造なら大丈夫そうですけど。。。
Keymanさん、こんにちは。
このヘブンテントは画期的で快適かつ面白いです。
普通のハンモックも一度寝転んでみると、思ったより快適ですよ。
寝相が悪くても(程度問題ですが)、寝ている時に落下や回転ってことはまずないと思いますよ。ただ、慣れないと注意しなければいけないのは乗り込む時。
私は、最初、正にくるんと後ろに回転して転げ落ちそうになりました(笑)
ヘブンテントは乗り降り時も凄く安定していて、そういう心配もありません。
コレは、スゲェ~
地面の温度は関係ないし、フラットになるなんて。
そしてお値段もネーミングもコリャまた♪
何よりハンモック張れる山もあるとは
全てにおいて羨ましい♪
半漁人さん、こんにちは。
スゲーでしょ、これ。
確かに地面の冷たさからは解放されますが、環境によっては空中の方が寒いってこともあるので、これからの時期にソロキャンプをやってみていろいろ検証してみたいと思っています。
空中で開放感があるので、暖かい季節の快適度は最高です。
が、これお高いので、衝動的に買わないとタイミングを逃します(笑)
ウチの辺りは山だらけなので、自分の持ち山でなくてもハンモック張っても怒られない場所はたくさんあります (^_^)