前回は、なんとかフレーム材の接着までできました。
はみ出した接着剤がベタベタとくっついて作業しにくく、フレームに少しズレが出てしまいましたが削り作業でなんとかリカバリーできるでしょう。
削り作業の前にフレーム外周の溝切りと穴開け作業をすることにします。
ランディングネット フレーム外周に溝を切る
フレーム外周のセンターにきれいに溝を切るには治具が必要です。
治具は皆さん工夫して作られてますが基本構造はフレームを挟むガイドとセンターにノコギリ状の刃を設置するというものです。
hook & cookさんの作られた治具が作りやすそうだったので、そのまま真似させてもらいました。ありがとうございます。
溝切り治具を作るのだ
まずはホームセンターで材料を買ってきます。
溝切り治具材料
・12×12cmのヒノキ角材(別の樹種でもOK)
・5×5mmのヒノキ角材(別の樹種でもOK)
・ジグソーブレード(木工仕上げ用)
・M3×30mm なべネジ(ワッシャー付き)
・M3蝶ナット
角材は他の樹種でもOKですが、ホームセンターで入手しやすいのはヒノキ材ですね。
5mmの角材は1本だけあれば足りますが、5本セットで売られていました。
SK11ジグソーブレード木工超仕上げ用(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)
ジグソーブレードは「木工仕上げ用」で刃元のところに穴の開いているものを選びました。
あとは前から使っているミニノコギリ(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)と接着剤(ウルトラ多用途SU)。
この接着剤は強力なんだけど乾いても柔軟性があってはみ出した部分の滑りが悪くなる可能性があるので、本当は普通の木工用ボンドを使った方が良いと思います。
こんな感じに斜めに置いた状態で12mm角材2本で挟み込んで固定します。
角材は10cm長でカットすれば良さそう。
刃元側は穴にネジを入れて固定。これ、M3じゃなくてM4サイズの方がピッタリ固定できて良いかも。
刃先側は刃が1mm強出るような位置で刃の背の下にネジを入れて固定します。
12mmの角材にネジ穴位置を書いて木工作業台付属のバイスに挟みます。
マキタのドリルに3mmの刃をセットして穴開けを先にやります。
あ、そうそう以前紹介した木工作業台、山小屋のベランダに置いておいたら湿度が高くてカビが生えてきたので、防腐塗料をぬりました。そんな訳で全体が焦げ茶色の作業台になりました(笑)
後で気付きましたが、実は穴位置の線引きを間違えちゃったのでやり直し。
上記のジグソー刃を使った場合、位置調整して計算してみたら、この図面で良さそうです。
穴①の位置は12mm幅角材のセンターです。ドリル穴、ネジ径とも4mmを使った方がしっかり固定できると思います。
穴②も4mmネジを使うならドリル穴も4mmにして、角材のセンターからずらす距離は1.5mmから1mmに変更すれば良いです。
それと、12×12mmよりも12×30mmの角材を使った方が加工はしやすいかもしれません。
図面の通り穴を開けたら、100mmでカット。同じ物を二つ作ります。
ワッシャーを噛ませてネジを差し込んで位置確認。
5mm角材も100mmに2本カットしておきます。
2つの角材で挟んで蝶ネジで締め付けます。
ジグソーの刃先が1〜1.5mm出ていればOK。
100mm長に2本カットした5mmの角材。これをガイドとして接着します。
接着剤を塗って貼り合わせたら一晩クランプで圧着しておきます。
上記した通り、接着は普通の木工ボンドの方が良いです。
グリップY字部分の余りとフレーム材の余りをカットする
その前にグリップのY字の余分をおおまかにカットしておきます。
グリップ部の穴開けは結構難しいと思うんですが、穴が長ければ長いほどずれる可能性が高くなるので、穴を開けるグリップ部はできるだけ薄くしておいた方が良いと思って。
直線定規と円定規(今回は分度器で適当にやりましたが)を使ってこんな風に線引き。裏側も同様に書きます。
こういう時にも木工作業台のバイスが活躍してくれます。
こんな風に挟んでしっかり固定。
電動糸鋸があればもっと簡単にきれいに切れると思うんだけど、今回もこのプロメイト 糸鋸DX(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)を使います。
型枠作りの時はガタガタのひどい仕上がりになっちゃったけど、今回は固い材だからもう少しきれいにできるかも?
刃は何種類か付属されている中から硬い木材用の『細目』に付け替えます。
フレームが閉じた環になっているから一旦刃を外してから、こんな感じに装着。
そして、フレームとグリップのY字先端部分から先ほど書いた線に沿ってゆっくりと切っていきます。
時々反対側の線も確認しながら、ずれないように気をつけて。
切り始めた時にグリップ材がちょっと欠けたので、ヤバいか? と思ったけど、力をあまり入れないでゆっくりゆっくりと切り進めると意外ときれいに切っていけます。半分まで切れました。
後半分、逆側から刃を入れて切っていきますが、右利きだと左から切っていくのは難しくてちょっとガタガタになっちゃった。
ちゃんと反対向きにしてバイスに挟み直し、糸鋸も一旦外して逆向きにして刃を付け直せば良かった。やはりめんどくさがっちゃダメですね。まぁ、削り工程があるから現時点では問題ないと思うけど。
溝切り治具を使って、フレーム外周に溝を切る。
溝切り本番の前に15mm角材でテストしてみます。
角材に溝切り治具のガイドを合わせて、最初は軽くスーッスーッと押し当てて少しずつ削っていく感じで進めます。
少しずつ深く削って最後は治具をピッタリ押し当てて何度か仕上げ削り。
いい感じですね!
切り始めと切り終わりはフェードイン&フェードアウトするような感じになるけど、これは仕方ないよね? 最後の穴ぴったり溝を終わらせようと思うと、1mm幅のノミみたいな工具がないと無理だと思う。
テストが上手くいったところで、いよいよ本番です。
フレームを左手で押さえて右手て治具をはめ込んでスーッスーッと。
ガイドがあるからこれでも何とか大丈夫ですが、フレームをバイスに固定した方が作業しやすそう。
それと、フレーム材を接着した時にはみ出した接着剤が引っかかるのでちょっと削らないと。
ランディングネットの塗装し直しの時に出てきたハンドサンダー2種類。
ダイソーのハンドサンダー(写真1枚目の左側)は、紙やすりを挟み込んで使うタイプなんだけど、これは本当に便利なのでお勧めですよ。これを使って余分な接着剤を削ります。
必然的に接着剤だけじゃなくフレーム自体も少し削ることになりますが、問題ないです。あまり削りすぎると溝切り治具のガイドが緩くなってしまうので要注意。
バイスにはなんとかギリギリ通せました。
こんな形でしっかり固定。
やっぱりバイスに固定すると作業しやすい。
一度に深く削らずに、少しずつ削っていくのがポイント。いいよ、いいよ、いい感じ。
ある程度削れたら、少しずつフレームの角度を変えながらバイスで固定して削り進みます。
ぐるっと一周してまたグリップ付近に来たら、向きを変えて(最初と同じ向き)削らないと治具の後ろ側がフレームに当たって削れない。
逆方向から切っていくとさっきまでの溝とずれちゃうなんてことないよね? とビクビクしながらやりましたが、ちゃんと刃がセンターで固定されているのでその心配は要りませんでした。
溝切りはほぼ予定通り上手くできました。
しっかりした治具の作り方を教えてくれたhook & cookさんのおかげです。
ありがとうございました!
溝切り工程のポイント
- 溝切り治具を正確に作る。刃の出具合は1.2mmがベスト。
- 一気に深掘りしようとせず、最初は軽い力で、少しずつ切っていく。
・・・穴開け工程へとつづく↓
コメント
そうそう、ボクはこの治具を作るのを手を抜いたもんだから、溝切りの時点でフレームに余分な傷を付けました。(笑)
ここまで順調ですよね。^^
kuniさん、こんばんは。
溝切りもいろんなやり方があるんだと思いますが、今回はhook & cookさんの治具をそのまま真似させてもらったので、無事にできました。
接着工程でちょっと失敗して完璧とは言いがたいですが、おかげさまでなんとかここまでは順調と言えると思います (^_^)
こんばんは
今回使われた溝切方法は、非常に秀逸ですね。
ジグソー刃を溝切刃に使ったところが賢いです。
刃固定とガイドを兼ねた治具もイイです。
溝切必要が出た場合は試してみます。
マンボウさん、こんばんは。
私が考えたわけじゃないですが、この溝切り治具は良いですよね。
「木工仕上げ用」と謳われているジグソーブレードは、切り口が綺麗に仕上がりますね。
溝切りは難関の一つだと思っていましたが、想像よりも上手くできたので良かったです。
溝切り治具の作り方を公開してくれていたhook & cookさんのおかげです (^_^)
めちゃめちゃ集中力と根気がいりますねー。完成したら凄い達成感ありますね。
Nori1022さん、こんばんは。
手を付ける前から、およそ工程全体を把握はしていましたが、いざやり始めると思ったよりも手間と時間がかかります。
根気はある方だと思いますが、それにも増してせっかちなので、塗装工程で待ちきれずに失敗なんてことにならないように頑張ります。
達成感という意味では、不動バイクのレストアと同じくらいでしょうか(笑)
仕上がりの良し悪しはやはりそこに至るまでの
手間が必要ですね、お見事な治具で完成が楽しみですね
私も物を作る時は先ずは道具から入ります。どの程度の物が出来るかは
良く分かります、
釣りお爺さん、こんばんは。
何かを作ろうとすると、まず道具を用意したり治具を作ったりということが必要になる場合が多いですね。
今回は他の方の治具のアイディアを使わせてもらって、溝切りは上手くいきました。
この先まだ何工程もありますが、がんばって仕上げたいと思っています (^_^)