裁縫なんてほぼやったことがない私でしたが、母親のレクチャを受けてミシンを使ってリリースネットを縫ってみたのでした。
自分にできるのかな? と不安なままのスタートでしたが、進めていくと小さな失敗はあったものの母親がミシンの使い方を教えてくれたおかげで、意外と良い感じのリリースネットが出来上がったのです。
今回はやっと自作したフレーム(木枠)に取り付けることができます。
リリースネットの取り付け方
ダイソーのイラストマーカーでバッキングラインに色を付ける
以前にクレモナネットを取り付けた時と同様に、フライのバッキングラインを使って取り付けます。
20lbの白いバッキングライン(楽天で見る・アマゾンで見る・Yahooで見る)を用意して、先端5cmくらいに瞬間接着材を垂らし、ポリエチレン手袋をはめて平らに押し潰します。完全に乾くまで放置。
ダイソーでリリースネットと色が合いそうなイラストマーカー(アルコールマーカー)を買ってきました。
「グレー」だけでもいろんな種類があったので、ナチュラルクールグレー、ナチュラルウォームグレー、ブルーグレー、グリーングレーの4本。4本買っても200円という素晴らしさ!
白い紙に線を引いて確かめます。左から、ブルーグレー、グリーングレー、ナチュラルウォームグレー、ナチュラルクールグレーです。
ブルーグレーがメッシュ生地と一番近そうです。
取り付けはどのようにしたらいいかな。
フレームの穴を通してから写真1枚目のように折り返し部分のすぐ下の網目を拾って内側に通し、写真2枚目のようにひと結びしてから再度フレームの穴に通せばしっかり固定していけるかな。
と思って、実際にやってみたら固く結ばれちゃって、締め上げていくことができません。もっとするするとラインが滑ると思ったんだけど。これはNG。
結局のところ、フレーム穴の外から内側に通したらリリースネットの目を外から内側に拾って折り返し、こんな風にひと捻りしてから再度フレーム穴の内側から外側に通すという方法でいきます。さらにもう一回同じように糸をくぐらせても良いです。
これだと最初は通したところが緩んできますが、ある程度進んでから締め上げると上手く固定できます。
こんな風に糸撚らずにただ通していくだけでもフレームに固定できますが、そのままだと糸が緩みやすいので糸を撚って(ひねって)摩擦抵抗を作れば締め上げていく時に緩みにくくなります。
バッキングラインの接着剤で固まった先端を斜めにカット。バッキングラインの長さはフレーム内側の外周×2くらい(私のネットの場合136cm)で大丈夫かなと思ったんですが、実際に取り付けてみると最後ギリギリ足りなくなっちゃってやり直しました。穴の数も影響すると思いますが、余裕をみて160cmにカットして再開。なるべく長めにカットしてから始めた方が良いです。
イラストマーカーで色を塗ります。
バッキングラインはアルコールマーカーできれいに染まって耐久性があるのはすでに実証済み。
洗濯バサミで仮固定して位置決めをする。
2枚を縫い合わせた縫い目がグリップのセンターになるようにフレームの内側にリリースネットを洗濯バサミで仮止めします。
リリースネットの外周が少し小さいんじゃないかと心配しましたが、大丈夫そうです。
写真2枚目の黄色矢印のところ(グリップ右側最下端の穴)からスタートしますが、まずネットにバッキングラインを結びつけて、内側から外側にラインを引き出します。
この工程も写真を撮りながら進めましたが、リリースネットとラインが同じ色なので後から写真を見たら非常に分かりにくい。
そこで、段ボール模型で少しわかりやすく説明します。
メッシュ生地をちょこっと切って例の二つ折りをします。ジグザグ縫いは省略。
段ボールを貼り付けてフレーム近似サイズの模型を作り、千枚通しで糸通し穴を開けます。
白いバッキングラインの先端を瞬間接着剤で固めて斜めにカット。
これで準備完了です。
これが段ボールで作ったフレームもどき。
そして、リリースネットの一部。
まずはユニノットでネットを結んでからスタート
まずネットの二つ折り部のすぐ下(実際にはジグザグ縫いするのでその縫い目のすぐ下)の目に接着剤で固めたバッキングラインの先端を通します。
上に引き抜いてすーっと引っ張り、反対側の端を二つ折り部にしっかり結びつけます。
ユニノットで結びます。
ラインを折り返して、二重になったラインをまとめて輪を作ります。
結び目をすーっとメッシュ生地まで移動させて締め込んでいきます。
余分を1mmだけ残してカット。結び目に瞬間接着剤を垂らします。
そして、ラインを先端をフレームの右下端の穴へ内側から外側に通します。
ある程度進んだら、しっかり締め込み直しながら留めていく
ここが取り付けの始点になります。
フレーム外側に引き出したラインは、そのまま隣の穴に差し込みます。
内側に出てきたラインで、ネットの二つ折り部すぐ下の目を拾います。
最初にネットを結んだところからの距離がフレームの穴距離と同じになるように注意しながら拾う目の位置を決めます。
フレームから出てきたラインの下をくぐらせます。
もう一回くぐらせます。
つまり2回撚った状態になりますね。
これ、全然撚らないで通していくと締め込んでもその状態をキープできずに緩んじゃうと思うんですよね。この撚りを加えることで摩擦ができて途中工程で緩みにくくなると思います。
これで穴二つ分固定。
さきほど同様、隣の穴にラインを通します。
これを繰り返していきます。
5つ6つと穴に通せたら、ラインを締め込みます。実際にはフレームの溝の中にラインがはまっているので、ピンセットで拾って締め付けていきます。
内側を見るとこんな感じです。
右の方は穴間よりメッシュ生地がが少し弛んでる感じですね。
実際には洗濯バサミで一周固定した状態で作業していくので、もっと張った状態になると思いますが。
ともかく、この留め方で問題ないです。
実際のネット取り付け写真に戻ります。
先に進むごとにもう一度始点からバッキングラインを締め付け直していきます。
フレーム内側のバッキングラインで留めた部分、黄色矢印のようにラインが見えていますが、外側からしっかり締め込むと赤矢印周辺のようにメッシュ生地を巻き込んでラインが見えなくなって、とても綺麗な仕上がりになります。
終点はハーフヒッチで固定
このように糸を通し、最後はハーフヒッチ。
ニードルを差し込んで輪を締め込んでいきます。これを2回。
最後、黄色矢印方向にぎゅーっと締め込みます。
余分をカットして、瞬間接着剤を少し垂らしたら完成です。
やっと使うことができる、魂の籠もった自作ネット
きれいに取り付けられました。
バッキングラインとリリースネットの色は見事にマッチしてますね。
内側の取り付け部分。本当に綺麗に仕上がりました。
フレーム作りの時から気になっていた、失敗穴。リリースネットを取り付けると、全く気にならないですね。というか、見えない。
深さも十分だし、クレモナネットより魚がスムーズに掬えそうな気がします。
フレーム自作からリリースネット縫製、そして取り付けまで。
とても長い道のりでしたが、全工程自分でやってみると、とても愛着が湧きますね。
これで渓魚を掬うのが楽しみになってきました。
今度こそ、第一回ランディングネット自作は完結です。
ありがとうございました!
コメント
メチャメチャ良い出来ではないですか このネットで魚をキャッチするのが楽しみですね。 ネットの取り付け、見ていると おじさんには無理そうかなって思い始めました 私のランディングネット、リコさんにリメイクをお願いしようかな。
Kさん、こんばんは。
ありがとうございます!
粗探しをすると、少し失敗したところがいくつかあるんですけどね(笑)
先日なんとかこのネットで小さいながらもアマゴを掬うことができました。
いやいや、私ができたくらいですからKさんにもできますよ。自分で使うものなので多少の失敗は許容範囲にして気楽にやってますが、人様の物をいじれるレベルじゃないんですよね(汗)
相当、良いものが出来上がりましたね。(^_^)
お見事、お見事!!
パチパチパチパチ・・・
リリースネットだと、流下物のチェックにも使えるという利点もありますね。
入魂が楽しみでしょ♪
kuniさん、こんばんは。
フレーム作りとリリースネット縫製を合わせると、80点くらいの出来だと思いますが、自分としてはそこそこ満足できる仕上がりになりました。ありがとうございます!
そうなんですよ、リリースネットで流下している虫類を観察しようとも思っていたところでした。
先日の釣行で試しにガサガサやってみたら、オオクママダラカゲロウと思しき川虫が捕獲できました。
フレームを傷つけないように注意しなきゃですが、流れている虫をチェックするとフライ選択に役立ちそうな気がします ^_^
こんばんは
見事な出来ですね。
段ボール模型での確認と言うか、説明も秀逸です。
こんなんで取り込まれたら、お魚さんも思わずおとなしくなるでしょう。
マンボウさん、こんばんは。
ありがとうございます! 反省点もいくつかありますが、まずまず満足できる仕上がりになりました。
糸が目立たないようにメッシュ生地と同じ色のアルコールマーカーで染めてしまったので、撮った写真をチェックした時に自分で見てもとてもわかりにくかったんですよね。そこで段ボール模型と白糸を使って説明してみました。
このネットにはまだチビアマゴしか収めていないので、次回はもう少しサイズアップを狙います ^_^