このところ朝晩は妙に寒いんだけど、日中は汗ばむくらいの日が続いています。
なかなか釣りに行けないので、じりじりと照りつける日差しに手をかざして「今頃は川面を流れる虫めがけてアマゴが飛び出しているんだろうなぁ」なんて思いながら過ごしていました。
4月下旬になってようやく朝から晩まで釣りができるかな、と思ったんだけどこの日も朝一で用事ができてしまい、結局早朝からの釣りは断念。
10時頃出発。まぁ、のんびり行きましょう。
採れたてタラの芽で天ぷらそうめん|極上の渓流メシ
渓流メシの用意だけして、木曽方面へと向かいます。
目的の川より手前にちょうどこの時期にタラの芽が採れる沢があるので、そこでとりあえずは渓流メシにしよう。
ヤバイ忘れ物のおかげで急遽焚き火をする羽目に
マイクロマックスULをOD缶にセットして…ん? ガス缶忘れた!
これはまずい。
河原で焚き火をするしかなくなりました。この沢には流木が少ないんだよなぁ。
ともかく、石を並べてかまど風に。クッカーが小さいから石間をかなり狭くしなくちゃ。うまく空気が通るかな。大きい焚き火は簡単だけど、小さい焚き火は難しいんだよね。そういう意味でソロストーブはやはり素晴らしい。
何はともあれ薪集め。ちょっと調理するだけだから、細めの薪を。
あんまり時間もないから固形燃料の力を借りて着火。
アルパインクッカー16でお湯を沸かします。
あまり薪の質が良くないので、なかなか火力が上がりません。火吹き棒を使って火力アップ。
こういう時にソロストーブがあれば威力を発揮するんだけどなぁ。
なんとか沸いたら、一旦かまどから下ろします。
3層鋼フライパンをかまどに置いて、ナルゲンボトルに入れてきたサラダ油を入れて熱します。
採れたてのタラの芽を衣にくぐらせて揚げます。じゅわーっ、いい感じいい感じぃ。
アルミパーソナルクッカーの大鍋蓋にキャプテンスタッグのロストルがぴったりフィット。
下にクッキングパーパーを敷いて、天ぷらを上げていきます。
再びアルパインクッカーを火にかけ、再沸騰したらそうめんを入れて茹でます。ちょっと火力弱めなので、細い薪をガンガン焼べます。
そうめんが茹で上がったら、ざるに上げ川の水で冷やしたらできあがり!
本日の渓流メシ
・そうめんとミニトマト
・タラの芽の天ぷらとさつま揚げ各種
・食後の紅茶
野外で食べる採れたてタラの芽の天ぷら、最高に決まってます!
昼頃には汗ばむ陽気になってきたので、そうめんが美味いです。
さぁ、急いで片付けよう。
焚き火跡を綺麗に片付けて原状回復させまして、
使い終わった油は冷まして、またナルゲンのボトルに回収。
広口のボトルなので、フライパンからでも意外と問題なく注げます。あまりビビらず一気にスーッと注ぐと上手くいきます。
アウトドアの天ぷらはめんどくさいイメージがありますが、使い終わった油さえ回収できれば全然問題ありません。いつか源流でイワナの天ぷらを食べてみたいな。
この川で釣るのも悪くはないけど、当初の目的地“檜の森”へ向かいます。
フライフィッシングの楽しさを味わえる川|木曽川水系檜の森
※檜の森というのは私が勝手に付けた名前で、実在の地名ではありません。
車止めに到着。こんな時間に来たのに先行車の車は見当たりません。そうなるとどの辺りから入るか却って迷っちゃうけど、とりあえず今シーズン初のMTB林道走り。
例の低反発サドルカバーの使い心地テストも兼ねて。
久々のMTBなので、すぐに息が上がります。
途中、眼下の流れに魚の姿を探しますが渕尻に小さな魚影が一つ確認できるのみ。
もしここにでかい魚が見えればここから入るんだけどな。
林道沿いは山菜の季節
もうちょっと先までもうちょっと先まで、とだいぶ上ってきました。
時間がそんなにないからそんなに上まで行かなきゃ良いのにね。
ここまで来ると、コシアブラの芽はまだ出始め。
ハリギリも少しだけありました。
他にはカンゾウやゼンマイもありますね。
カンゾウは野山の至る所に生えていますが。
まだギリギリ天ぷらにできそうなフキノトウも。
それから、毎年この時期には林道脇の水たまりにカエルの卵があります。
よし、この辺りから川に入ろう。今日はネイチャーハイクのバックパック。
ウェーダーとウェーディングシューズも入れてきているので、荷物が多いのです。
水温を測ってみると10℃。
タックルは、ユーフレックス インファンテ773-6 NSF+オービス バテンキル クリックII。
ラインはDT-3F、5X9ftリーダーに6Xフロロティペット2ft継ぎ足し。
今日もアダムスパラシュート#14で様子見です。
水量はちょうど良さそうだし虫も結構飛び交っています。
小さいハナアブのような虫がまとわりついてきます。
高活性のチビ魚たち
一度フライの間際でUターンしちゃったけど、二度目のキャストできれいなチビアマゴ。
ちょっとスレてる感じもあるけど、反応は良いです。
浅瀬の流心からもチビアマゴ。魚は浅瀬に出ていますが、大きいのはいないというか釣り上げられてしまったというか。
試しにエルクヘアカディス#14に替えてみます。
落ち込みの肩からも出るようになるといよいよ盛期です。
魚の反応はすこぶる良いんですが、出てくるのは小型ばかり。
ポイントごとに魚が飛び出してきますが、それも良し悪しでチビ魚に足止めされて全然前へ進めません。もうチビ魚の写真を撮るのはやめました(笑)
水は綺麗だし、開けていて伸び伸びキャスティングはできるし、とにかくこの川はフライフィッシングに最高!
だけどその分、入る人も多いんですよね。
遡るにつれて、少しずつ良型も
透明度が高いのでよく観察すれば魚が見えるはずだけど、ここでは魚は見つけられませんでした。石に挟まれた廊下尻、見た目より深さはあります。
右側からゆらっと出てきてゆっくりエルクヘアカディスを咥えるのが見えました。
まだ流れにそれほど洗われていない、錆びが残ったような色合いのアマゴ。
それからまたチビ魚の猛攻を受けて、フライサイズを大きくしてみましたが、結局出てくるのは小さいのばかり。
この辺りからヤマト色が強いイワナも多くなってきます。サイズは小さいですが、綺麗な鰭をしていますね。
最後にちょこっとだけテンカラ釣りをやってみよう。
早くも日が傾いて、谷が翳ってきました。少しだけテンカラをやってみます。
竿はNEOテンカラ ミノムシ33(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)。
ラインはFUJINOソフトテンカラ(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)。3.3mのラインにハリス0.8号を1m接続して、全長4.3mの仕掛けです。
まずここでチビアマゴ。
テンカラに変えても出てくるのは小さいね。
落ち込みに挟まれたタルミからはヤマトイワナ。
写真拡大して見てもらわないとわからないサイズですが(笑)
テンカラだとフライより近づいて竿を振ることが多いので、できるだけ身を潜めて毛ばりを打ち込みます。毛ばりを落として1、2、3。ラインがスッと引かれたのでアワセます。
力強い引きのヤマトイワナでした。アベレージでこのくらいのが釣れれば嬉しいんだけどなぁ。
ここから上はイワナ主体でサイズも良くなりそうな気配ですが、急速に寒くなってきたし、下りていく時間を考えるとこの辺りで川から上がった方が良さそうです。
ウェーダーを脱いでバックパックに仕舞い、カメレオン8に履き替えます。
LEDに照らされた林道を下りながら、充実した半日を振り返る
空気が冷たいです。明日も天気良いかな。チビ魚の猛攻のおかげで、それほど前進していないので、あっという間にMTBに到着。
TaoTronicsのライトを装着して、念のためPerunMiniも頭に装着して準備万端。
車止めにたどり着く頃にはきっと暗くなるでしょう。
このサドルカバーはとても調子良いです。
柔らかすぎず、適度な弾力性があってとても快調!
上りは汗をかきましたが、下りは爽快!と言いたいところなんですが、日が沈むと寒いです。
とにかく早く帰ろう。
薄暗くなってきたので、自転車用ライトをON。
林道は急速に闇に包まれます。
TaoTronicsのライトだけでも十分明るいですが、
PerunMiniを併用するとさらに頼もしい明るさ。
無事に車に辿り着きました。
今回は魚の活性は高く、かなりたくさん釣れましたがチビ魚が多かったです。
そもそもこの川は、人がたくさん入るせいか餌が少ないせいかサイズは限定的なんですけどね。
だけど、それを差っ引いても余りある綺麗な流れと渓相の良さ!
小さくても魚影は濃いので、フライフィッシングの楽しさは堪能できます。
おかげで、充実した半日を過ごせました。ありがとうございます!
コメント
最近、皆さん、私、ハデハデアマゴがよく釣れてますが、このアマゴは綺麗ですね いつも思って見させて頂いてますが、渓流飯って どれくらいで調理できますか? なかなか時間が取れない私でも チャチャっと出来るでしょうか
Kさん、おはようございます。
木曽川水系上流方面では今年もド派手アマゴがかなり釣れているようですね。
先日も東京からわざわざ木曽に釣りに来たという方から別記事に「ド派手はアマゴしか釣れなくてがっかりした」というコメントをいただきました。
南部の支流は漁協があまり放流しないので、今でも綺麗なアマゴが釣れますね。
今回はガス缶を忘れて焚き火から始めちゃったので出来上がりまで40分ほどはかかったと思います。
普通にガス缶を使って、うどんとかラーメンなんかなら10分もあれば出来上がります。
おはようございます
綺麗な溪に、綺麗な渓魚、最高ですね。
アマゴもイワナも、実に綺麗な色で、プロポーションも良く、精悍な顔つきで、何よりも魚体艶の綺麗な事。
溪には倒木や覆い藪も見えないのは山の手入れが行き届いているんでしょうし、林道も丁寧に維持手入れが出来ているように見えます。
管轄の森林管理署がシッカリしているんでしょうね、素晴らしい役人達です。
マンボウさん、おはようございます。
この川は渓相抜群で綺麗な魚が釣れるのでお気に入りです。
あとは、たまに大きいのが釣れてくれれば文句なしです(笑)
木曽は林業が盛んなので、山や林道の手入れも行き届いている場所が多いです。
昨年の豪雨でも伊那に比べて崩れたところは少ないし、川も荒れることは少ないように思います。
近年、博打みたいな釣りばっかり行ってるから、こんなの読んだら沢にも行きたくなりますね。
でもホントに久しぶりに、博打が当たるから止められない。(笑)
LDLリーダーとPerunMiniが役立つ釣行でした。
火を忘れても、ちゃんとランチを完成させちゃうあたり、さすがリコプテラさん。
ボクなら、即刻諦めるな。(笑)
kuniさん、おはようございます。
博打みたいな釣りですか(笑)
見ましたよ、素晴らしい本流アマゴ、おめでとうございます! 私もドライフライでこんなの釣りたいです。
ガス缶がなくてもなんとかお昼ができましたが、周辺の流木が雨で湿っていて質が悪かったのでちょっと苦労しました。
いつも忘れ物が多いので、対応力だけは身についたようです(笑)
良い渓ですね(^^)
透明度高く、魚も美しい。入り易い林道もあるのに、ヤマトイワナが居るのがまた羨ましいです。
それもですし、現場で山菜の天麩羅は最高ですね♪
アイさん、おはようございます。
渓相抜群で藪や倒木なども少ないので、お気に入りの川です。人が入りやすいので大型はあまり望めないんですけども。
途中、大堰堤があるような川ではないんですが、漁協の放流が上流部までは及ばないというのはヤマトイワナが残っている理由かもしれません。
なかなか山菜の盛期と釣りのタイミングは合わないんですが、今回はちょうど良いタラの芽が採れたので最高のお昼になりました。焚き火はちょっと余計でしたが(笑)
渓流のタラノメ天麩羅は最高でしょうね、ビールも呑めたら完璧(笑)
Nori1022さん、おはようございます。
渓流でタラノメ天ぷらそうめん、最高でした。揚げ物にはビールが合うんですが、タラの芽やコシアブラの時期はまだちょっと肌寒い日も多く、真夏に採れる山菜がもっとあったらなぁと思います。
土佐キスとメゴチの天ぷらも最高でしょう。しかもキャンプしながらの夜のブッコミ釣り、わくわくしちゃいます。釣った魚を食べる、そこに釣りの原点がありますね。
今年はぜんぜん山に入れてないので、目の毒です。。。(笑)
しかし焚き火でこれだけの食事整えるのは、まさにエキスパートならでは。すごいです~
keymanflymanさん、こんにちは。
全然山に行けていないんですね。お仕事忙しいのかな?
こちらは朝晩は例年に比べて肌寒いですが、日中は汗ばむ陽気で川面を虫が飛び交う季節になりました。
谷に入ると日々のストレスが溶けていきますね。ぜひ、山へお出かけください。
焚き火調理は、ガス缶を忘れるといううっかり者の私ならではのスキルかもしれません(笑)