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流れに乗せて泳がせる爆釣毛ばり|銀鼠鉤(ぎんねずばり)

テンカラ毛鉤巻き勉強中
この記事は約6分で読めます。

釣りキチ三平に憧れて始めたテンカラ釣り

以前にも少し書いたことがありますが、私がテンカラ釣りをやってみたいと最初に思ったのは漫画『釣りキチ三平』の『毛バリの神サマ』の章を読んだ時です。
毛バリ山人という毛ばり釣り名人のもとを訪れた主人公の三平くんが、名人との釣り対決を通じて毛ばり釣りの楽しさ、神髄に触れるというストーリーです。
ヤマメのテンカラ釣りが生き生きと描かれていて、鳥の羽や糸を巻いただけの釣りバリを使うその不思議な釣り方に惹き付けられました。
でも実際には、当時まだ釣りを始めたばかりで、清流や渓流でのエサ釣りからスタートして、次にはルアー釣り。毛ばり釣りを始めたのはずっと後の話です。最初はフライフィッシングからやり始め、テンカラに関してはここ7、8年なのでまだひよっこみたいんなもんですが(笑)

そして、その漫画の中にテンカラ釣りを解説するコーナーがあって、そこでは毛ばり釣り(テンカラ釣り)には『流し釣り』『扇引き』『ちょんちょん釣り』『ねらい打ち』の4つの釣り方があると描かれていました。

テンカラ釣りには4種類の釣り方がある

  1. 流し釣り
    毛ばりを斜め上流方向に打ち込んで自然に流れに乗せて流す釣り方。
  2. 扇引き
    毛ばりを真横から斜め下流方向に打ち込んで手前の岸まで扇型に引いてくる釣り方。
  3. ちょんちょん釣り
    毛ばりで水面をちょんちょんとつつくように操る釣り方。
  4. ねらい打ち
    魚がいそうなピンポイントに毛ばりを打ち込んで反射的に食わせる釣り方。

これを元に、私はそれぞれの釣り方に適した最高の毛ばりを作りたいと思っています。
実際には、一種類の毛ばりで上記4つの釣り方を実践することも可能ですよ。だけど、それじゃ面白くないし、それぞれの釣り方に特化した毛ばりを作るというのは私の中の遊びです。だから、「最高の毛ばり」と言っても、それは私が使うという前提での話です。

ねらい打ち用の毛ばりは、スギッパ巻きに決定しています。ピンポイントを狙って水面を強く叩くように毛ばりを落とすと、イワナが飛び出してきます。もちろん浅瀬を流すような釣り方でアマゴも釣れる毛バリなんですけど。

扇引き用の毛ばりは、逆さ毛ばりを試しているところです。
ちょんちょん釣り用の毛ばりは、頭の中にイメージはあるんですが、この話はもう少し形になってから。

そして、今回は流し釣り用の毛ばりの話です。
自然に流して釣れる毛ばり、つまり魚に長く見られても見切られない毛ばり。
長く見られても偽物と見抜かれないとなると、フライフィッシングで使うドライフライのような毛バリか、もしくはニンフのような毛バリか。

テンカラ釣りで水面下を狙う理由

テンカラ釣りはアワセが強くなるし、通常は竿の長さよりも長い仕掛けを使い取り込みの時に最後はハリスを手で持って魚をたぐり寄せることになるので、一般的に渓流のフライフィッシングで使うハリスよりもかなり太い0.8号や1号を使います。そのハリスを水面に浮かべて勝負しようと思うと、魚にハリスの存在を気付かれる可能性が高いと思うんですよね。
なので私はテンカラの場合、水面に浮かべるのではなく水面直下を漂うように毛ばりを流したいのです。水面下なら光の屈折率が水に近いフロロのハリスはほとんど見えないはず。
水面下で勝負するなら、やはりニンフタイプということになるかな。

ドライフライで釣れない解禁当初など厳しい条件下で、私がもっとも頼りにしているグレーニンフという地味なニンフがあります。

正月に似つかわしくないフライ|グレーニンフ
私の場合、一年で一番長く休める年末年始休暇。時間はたっぷりあったはずなのに、なぜか何もしないうちに終わってしまった(^_^;) 食べて、テレビ観て、飲んで、寝て、そんなことの繰り返し・・・まぁ、そんなぐうたらなことが許されるのは正月だけだか...

特定の虫を模しているわけではなく、ボサッとした姿形でファジーな(曖昧な)ニンフです。これが不思議と釣れるんですよね。
これを元にテンカラ毛ばりを巻いてみよう。

流し釣り用の毛ばりが完成!|銀鼠鉤(ぎんねずばり)

・フック:TMC3761 #12
・ハックル:ヘンネック(グリズリー)
・ソラックス: マスクラットファー
・ボディー:ユニスレッド6/0(黒)
・リブ:ユニフレックス(キャメル)
・テイル:コックネック(グリズリー)
・ウェイト:レッドワイヤーNo.1
・ヘッドコーティング:ブラックバーニッシュ

 
フックはグレーニンフでも使っているTMC3761の#12を使います。
バイスにセットします。

 
レッドワイヤー(No.1)をアイ側からみて反時計回りに10回巻きます。グレーニンフでは6回ほど巻いていますが、それよりも少し重く、スギッパ巻きと同じウエイトにします。
レッドワイヤーの前後を黒いスレッドで巻いて固定。

 
ウエイトの前後をスレッドでテーパーを付けてできるだけ滑らかになるようにグルグル巻きます。ここが地味に難しいんですよね。
コックネック(グリズリー)の毛足の長い部分を7〜8本切り出し、テイルとしてシャンクより少し短めになるように固定。

 
ユニフレックスを固定。ユニフレックスはそこそこの太さがあるので(引っ張れば伸びるので細くなりますが)尻部がちょっと太くなっちゃいましたが、まぁいいでしょう。
虫の体節をイメージして、隙間を空けながら4回転ほど巻いて固定。

 
マスクラットファーを切り出します。この体長30cmにもなるという大ねずみ(日本にも入ってきていて関東の大河川の水辺などに棲息しているというから驚き)の体毛がこの毛ばりの肝。
灰色の柔らかい毛とツンツンと張りのある焦げ茶色の長い毛を混ぜ合わせます。

 
スレッドにワックスを塗り、マスクラットファーを縒り付けます。縒り付けにくいですが、ここは強引にやります。そして、強引に巻き付けます(笑)
なかなかうまく巻けませんが、気にしなくて良いです。ボサボサして不格好な感じの方がよく釣れます。

 
ヘンネックから羽を一枚切り出します。サイズはハックルゲージで#12〜#10くらい。テンカラの場合かなり長めでもいい感じです。
先端部を少し残して、羽を逆向きにしごいて逆立てます。


先端部を巻き止めて、ハックルは3回転巻いてスレッドで固定。
ヘッドをブラックバーニッシュで固めて乾いたら出来上がり。


グレーニンフを少し重くして、胴に虫の体節を思わせるリブを加えた毛ばりということになります。
ぼさっとしていて不細工に見えますが、グレーニンフには実績があるのでこの毛鉤にも期待しています。

渓魚に歓迎された灰色の毛ばり

この毛ばり、銀鼠鉤(ぎんねずばり)と名付けました。
実は先日、山奥へ2泊3日で釣りに行って来たんですが、その時のテストではとても良い結果が得られました。
その時の様子はまた近々アップします。

もしかしたら、この毛ばり、テイル(尻尾)は要らないかもしれません。釣果に差が無ければ、テイルは無い方が良いと思うんですよね。
多くのテンカラ毛鉤にはテイルがありません。それは、テイルがあると魚が毛鉤をくわえる時に弾いてしまう可能性が高くなるからだと思います。
テイルの有無を含め、実釣で検証してさらに改良を重ねたいと思います。
あと二種類、扇引き用、ちょんちょん釣り用の毛ばりも今年中に完成させたいです。

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コメント

  1. こんにちは。
    面白そうな毛ばりですね、長く流す釣りに使うなら面白そうですね、昨日、土肥富で見つけた太軸の毛ばりに巻いたスギッパ巻きのテストに行って来ました、里川で魚が居ないような場所でしたので釣果の良し悪しは判断できませんでしたが、細軸にレッドワイヤを巻く手間とか考えるとこれでも良いかなと思いましたね、3日後にUPします。

    • kitaさん、こんにちは。
      太軸ハリの記事、拝見しました。
      この毛ばりもスギッパ巻きもレッドワイヤーを巻き付けるのは結構な手間なので、太軸のハリを使うのは良いかもしれないですね。
      テンカラ毛ばりは、簡単に巻けて耐久性があるものが良いですね。

  2. 銀鼠鉤・・・格好良いですね。^^
    そのネーミング好きかも♪
    テールって、巻き手としてはなんとなくデザイン的に付けたくなりません?
    柔らかいリスの毛なんて如何?

    • kuniさん、こんにちは。
      巻き上がりはまだまだな感じですが、ネーミングだけは自信があります(笑)
      虫の尻尾、付けたくなりますね〜。
      リスの毛ですか。使ったことないですが、今度試してみます。ありがとうございます。