つい先日、コシアブラを求めて南下し林道を歩いている時にふと眼下の沢に目をやると、良型の魚が見えたんですよね。釣り道具をもっていさえすれば、すぐにでも崖を滑り降り竿を振っていたはずですが、まさかそんな沢があるなんて思いもしなかったので、手も足も出ず撤退。
このままでは釣りバカの名が廃る。数日後に、今度はしっかりと道具を車に積み込んであの沢に向かったのです。
やっと本格的な春を感じられるのか|天竜川水系キクラゲ沢
堰堤に挟まれた何の変哲も無い沢にもアマゴがいた
この前、確かに良型が泳いでいるのが見えたんだけど、それより下流部から入渓してみます。いきなり堰堤が立ちはだかり、魚なんかいそうにもないけど。
全く初めての沢で全貌がわからないのでショートロッドで挑みます。
Caps キッズシックス 6ft+GRAIN grace(現在は廃版)。リバーピークのDT-0F(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)+リーダー7.5ft6Xに7Xティペット2ft継ぎ足し。
アダムスパラシュート#14を結びます。
通常の水位がわかりませんが水が少なく魚がいそうな場所が限られます。小落ち込み下や、堰堤下のプールにフライを浮かべてみますが反応がありません。
堰堤を越えて次の区間へ。
第一堰堤の上は浅瀬続き。すぐ上にも堰堤が見えているので、ごく短区間。こんなとこに魚がいるのかな。先日魚を目撃したところはもっと上。
次の落ち込みへと向かうヒラキから。こちらもちびっ子。
こんな堰堤に挟まれた短区間に魚がいるだけでも驚きですが、どうせならもうちょっとサイズをなんとか…
解禁日にかなり人が来て良型が抜き上げられてしまった?
林道の上から良型を目撃したのはもう少し上だけど、あれは私の目がどうかしていただけなのか?
染み出した水が岩を伝い落ちているところ。岩の亀裂にクレソンが生えていました。
少し採っていこうかな。
落ち込み白泡脇の巻き返しからも出ましたがバラしてしまいました。
これも小さいアマゴだと思います。
イワナがいるかと思ったら、どうやらこの沢はアマゴばかりのようだということだけはわかりました。
焼きそばとお好み焼きという無敵の縁日セット
今のところ良いサイズは釣れていませんが、魚影が濃いことはわかったので、この辺りで渓流メシにします。ゆっくり渓流メシを食べないとどうも調子が出ない。
実際のところは渓流メシと釣れる釣れないには何の相関関係もないはずですが(笑)
ハッサクを半分持って来たので、川を剥きます。
フリーズドライの卵スープも持って来ました。
最近新たに購入したSOTO TriTrail ST-350(アマゾンで見る・楽天で見る・ヤフーで見る)。
詳しいレビューは後回しにして今日はとりあえずこれを使ってみます。
それからコンパクトストーブと固形燃料、メスティン三兄弟を使います。
まずはお好み焼きを作ります。
固形燃料と小メスティンでお湯をわかします。
丼に小麦粉、荒切りにしたキャベツ、生卵、それに水を加えふんわり混ぜ合わせます。
こんな感じでいいかな。中メスティンに油を引き、着火したST-350に掛けます。
お好み焼きの生地を流し込み、豚ロース薄切り肉を並べます。弱火にして焼きます。
香ばしい匂いがしてきたら、記事をひっくり返すんですが、メスティンの深さがあるのでなかなか難しそう。折り畳みのターナー(フライ返し)を持って来て良かった。
しかし、ターナーを使ってもうまくひっくり返せそうにない。
ターナーである程度メスティンから引き剥がしたら、フタをして逆さまにすればいいのか。
上手くいった。表面の焼き加減がいい感じ。
で、このままフタを火に掛けて反対面を焼けばいいのか。フタには取っ手がついていないのが難点だけど、軍手を使えばなんとかなるか。
続いて大メスティンに豚肉の残りを入れて火を通し、家でカットしてきたキャベツとニンジン、モヤシを加えて炒めます。
焼きそば麺を加え少量の水を入れてフタをして蒸し焼きに。最後に粉末ソースとニラを加えて少し炒めたら出来上がり。コンビニでミニサイズのマヨネーズを買ってきたので、添えましょう。
沸かしたお湯をフリーズドライの卵スープに注ぎます。
本日の渓流メシ
・ニラ焼きそば
・お好み焼き(クレソン添え)
・かきたまスープ(フリーズドライ)
・ハッサク
・食後の紅茶
今日は焼きそばとお好み焼きという縁日セットみたいなメニューですが、お手軽で美味しいです。
学生だった頃、通学路の途中に焼きそばのお店があって、たまに焼きそば&お好み焼きセットを食べていたのを思い出します。無敵の組み合わせですね。
お好みソースのこってり味の後にクレソンをかじると、爽やかな辛みが良い箸休めになります。
例の魚はまだ同じ場所にいてくれるかな
さて、今日も満腹になったところで、例の良型を釣り上げるぞ。あれが幻でないことを祈りながら。
気温は高く、薄着で遡行するのにちょうど良い気候です。
キクラゲよりもぶ厚くブヨブヨとしたゼラチン質。水分をたっぷり含んだキクラゲに見えなくもないけど。
滝壺からの駆け上がり。何度かピチャピチャ出ますがフッキングせず。
崩れた堰堤下からは反応無し。
そしてやってきました、林道から良型魚影を確認した小滝下。
アダムスパラシュートに対して反応は良いので、そのまま、まずは手前の駆け上がり付近にフライを落とします。小さいのがピチャッと出ましたが、ちゃんと食わず。もう一度キャストするも反応なし。
もう少し奥の白泡切れ目辺りにキャスティングして大岩の手前まで流しますが出ませんねー。あの良型はどこへ言ってしまったんだろう。この数日の間に釣り上げられちゃった?
ともかく、このポイントは空振り。
いくつも現れる堰堤下を狙ってみますが、小さいのがピチャッと出るのみ。
唯一この堰堤下で、ソラックスフライングアント#16に食らいついたアマゴ。
まともなサイズが出てきてくれるようになってきました。
この沢のアマゴは朱点が割とはっきり出ているタイプですが、野性味満点。
そしてやって来た第二の良型目撃ポイント。ここもいなくなっちゃってるかな?
そーっと覗き込みますが、魚影は見えません。先日ゆらゆら定位していた辺り、黄色丸印のやや上流側にとりあえずアダムスパラシュート#14をふわり。
すると、手前の岩陰から魚影がフライに近づきツンとつついて、左側の岸壁際にささっと逃げてしまいました。あの日に見たアマゴだ! フライを見切られちゃった?
左の岸壁際でまだゆらゆらしている。
うーん、試しにミッジピューパ#18を前方に落として頭上まで流してみます。頭上に近づいたところで、一瞬ヒレを動かして反応しますが、ただそれだけ。
エルクヘアカディス#14に結び直し、敢えてアマゴから離れた右側(黄色丸印前方)に投げてみます。今の時期エルクに反応はしてこないかな。
と、左から猛スピードで流れを横切ったアマゴがフライに食いつきました!!
あまりに急だったので、ドキッとしましたが反射的にアワセを入れていました。しっかりフッキングし、元気に泳ぐアマゴ。
先日、林道を歩いている時に見下ろした良型2尾のうち1尾はなんとか釣ることができたので、満足です。こんな堰堤続きの沢にアマゴがたくさんいるとは思いませんでした。
解禁以降、ぱっとしない釣行が続いていたので、今回やっと本格的な春を迎えた気分です。
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