3月のまだ寒い時期に見事尺イワナを仕留めてくれたクロカワムシフライ2。
それからしばらく出番もなく、というか忘れてて使ってなかったんだけど、例のチェックニンフィングロッドを買った時に見つけたマテリアルを使えばクロカワムシっぽく巻けそう。
チェコのサイトなんかを見ていると、チェックニンフィングに使う代表的なフライがまさにカディスラーバ、そうクロカワムシタイプなんですよね。
自分なりにそれらしく巻いてみよう。
クロカワムシフライ3|フライタイイング
- フック:HENDS BL510#12
- スレッド:ユニスレッド6/0(オリーブ)
- ウェイト:フラットレッドワイヤー
- ボディー:アントロンダブ(ミディアムオリーブ)
- バック:マジックシュリンプフォイル
- ソラックス:HENDS ヘアズダビングプラス(No.22 ブラウン)
- リブ:0.8号ナイロン糸
- バーニッシュ(ブラック)
フックは例のチェックニンフィングロッドを買った時に一緒に買ってみたこれ。バーブレスでひねりの入った太軸のフックです。ティムコのTMC2487BL(楽天で見る・アマゾンで見る)でも良いと思うけど。
ウェイトのレッドワイヤーは平べったい形状のものがあったのでこちらも購入。とにかく500ユーロ以上にして送料無料にしたかったから(笑)
フックの真ん中あたりに少し瞬間接着材を塗って、フラットレッドワイヤーを巻きます。
オリーブ色のスレッドで前後を巻きます。
フラットレッドワイヤーって、よく考えたら板オモリを細く切ればそれでいいじゃん(笑)
ウェイトの前後が滑らかに虫らしくなるようにテーパーをつけて巻きます。こんな感じ。
お尻の部分にリブ用の0.8号ナイロン糸を巻き留めます。ティペットを使うなら5Xだけどティペットは高いのでもっと安い糸を使ってます。
マジックシュリンプフォイルとナイロン糸が虫らしさの決め手。
いろんな色がミックスされたマジックシュリンプフォイル。日本でも同じようなもの売ってると思うんだけど、なかなか見当たらない。
茶色っぽいのを使ってみます。先端をV字にカットして細くします。
艶のない方を上向きにして、先ほど巻き留めたナイロン糸と同じ位置に巻き留めます。
ボディーはアントロンダブ(アマゾンで見る)で巻きます。
フライタイングを始めた頃は、教書に書いてある通りのマテリアルで巻こうといろいろ買ったりしてましたが、自分で触って、見て、質感が良さそうなものなら特にそれにこだわらなくても大丈夫だと最近は思っています。
ワプシ プレミアムダビングワックス(楽天で見る・アマゾンで見る)をスレッドに軽く塗って、アントロンダブを撚り付けてボディーを巻きます。
カーブドシャンクのボディーを巻く時は、バイスを少し回転させて傾けると巻きやすいです。
ソラックス部分は別の色で巻きます。少しキラメキ繊維が入っているヘアズダビングプラスのブラウンを巻きます。
マジックシュリンプフォイルを前の方に引っぱって、背中に乗せます。
少し引っぱりながら、アイの後ろをスレッドで巻き留めます。
取り付けておいた0.8号ナイロン糸でリブを巻きます。
ナイロン糸をしっかり引っぱって巻き、体節を表現します。スレッドで巻き留めてヘッドを成形したら、ウィップフィニッシュします。
これ、CDCをくるくる巻いてウイング材を作るツールなんですが、ニードルが3本くっついた構造になってるので、ダビング材を掻き出すのにちょうど良い。少し掻き出します。
ほんとはダビングブラシ(楽天で見る・アマゾンで見る)でやると良いと思うけど。
ブラックバーニッシュをヘッドの上側だけ塗って完成!
これはクロカワムシっぽいんじゃない。いいかも。
渓魚に効く色を見つけ出そう。
この二種類、管理釣り場(平谷湖)釣行の時にニジマスはそこそこ釣れました。
チェックニンフィングではこのような重いフライをリード(先端の毛鉤)に、そしてそれよりも軽めのフライをドロッパー(エダスの毛鉤)に付けます。
そして、リードフライを川底に転がすような感じで流します。リードフライが底をとるオモリの役目も果たします。
少し前のおむすび山釣行でも、一尾かかったのですが(地味なクロカワムシカラーの方で)バラしてしまいました(^_^;)
先日の幽霊谷釣行では、テンカラ竿を使ってドロッパーのグレーニンフに掛かりました。フライの種類をもう少し増やして、今後も折りをみて試してみます。
このフライはかなり重くて本当に深い淵専用のようなフライなので、ウエイトを軽くしてマーカーニンフでも使えそうなタイプも巻いておこうと思います。
フライの重さを計ってみよう。
ランディングネット用のクレモナ糸を染めた時にも登場した、デジタルスケールで計ってみます。
デジタルスケール(楽天で見る・アマゾンで見る)。
普通のキッチン用の計りだと1g単位でしか計れないけど、これなら1/100gまで計れます。
今回のクロカワムシ3は0.15〜0.16g。
今までフライの重さを計ったことがないから、ぴんと来ない。他のフライも計ってみよう。
GHヘアーズイヤーニンフ#14は0.07g。グレーニンフ#14は0.09g。
グレーニンフの方が重いとは思わなかったな。
今回のクロカワムシフライ3(カディスラーバ)は、これらの2倍の重さがあることになります。
ドライフライも計ってみよう。
エルクヘアカディス#14を載せてみたら、0.00gのまま。あれ?
アダムスパラシュート#14は? こっちも0.00g。0.01g未満ってこと?
そんなことある?
ちょっと一円玉を計ってみよう。0.99g。確か一円玉は1gだったはず、多少誤差はあるけどまぁ計り自体は問題なさそう。
アダムスパラシュートを2つにしても0.00のままで3つ載せたらやっと0.07の表示が。
1本あたり0.02gくらいの計算になるけど、4つ載せたら0.08gだからやはり1本あたり0.02gってことか。
どうやらこの計り、0.05g以下の反応がおかしい模様。まぁ中国製だし、この価格の計りならこんなものかも(^_^;)
エルクも3つ載せてやっと数値化。0.10g、1本あたり0.03gくらい。
4本載せたら0.14。1本あたり0.035g、アダムスよりは少し重いのはわかった。
10本くらい載せて計測すると、より精度がアップすると思うけど、相対的に他のフライとの比較ができれば良しとしよう。
ロイヤルコーチマンパラシュート#10が0.07g。このくらいのサイズになるとハリ自体が重いし、ゴールドワイヤーも巻いている仕様なのでかなりの重さ。
クロスオーストリッチ#14は0.08g。
#14のアダムスパラシュートが0.02g。書き換えれば100分の2g。
このくらい軽いフライを無重力状態のようにふんわりと水に浮かべれば、鱒たちもたまらずに飛び出してくるのも納得できる。
本物のカゲロウの成虫は0.01g未満だと思うけど。
★2017.10.25追記:
実際に自然渓流で初めてチェコニンフをやってみました。
詳しくはこちら。
コメント
チェコニンフも面白そうなんて思ってたんだけど、ついドライが面白くて当時はフライを巻くだけ巻いてスルーしてしまっていました。
ボクも試してみようかな・・・秋になったら。
kuniさん、こんばんは。
私はやはり渓流のドライフライに軸足をおいていますが、変わった釣り方も試してみようといろいろやってます。
チェコニンフには、今まで手が出せなかった深みにいる魚を攻略できるかもしれないという可能性を感じています。
8月を乗り切って秋にはぜひ試してみて下さい(^_^)
こんにちは。
とてもリアルに巻いてますね。
今にでも大岩魚が食いつきそうですね。
無茶1さん、こんばんは。
人間の目からみると、かなりクロカワムシに似ていると思うのですが、イワナから見るとどうなのか。必ずしも本物に似ているフライが釣れるかというと、そうでもないところがフライフィッシングの難しさでもあり、楽しさでもあり・・・
禁漁までにこのフライで大物を仕留めたいと思っています(^_^)
おはようございます。
面白そうな毛ばり?ですね、また楽しみがありますね、そして便利なハカリがあるのには驚きました、私は全く逆路線で行こうかと思っています、店に出す関係でいろいろ巻きましたが、店にも代わりの人があるみたいですので今期でお断りして、本来の爺さん毛ばりだけに絞ってさらに改良して行こうと思っています、テンカラ毛ばりはやはり伝承風で行かないとフライと同じになってしまったのでは寂しい気もしますしね。
ハックル70さん、こんばんは。
この毛鉤は深い淵の底で餌を捕食している岩魚を狙ってみたいと思っています。
このハカリは微量を計るのに便利です。0.05g以下はなぜか感知しませんが(笑)
毛鉤をお店に出さなくなって、残念がる人も多いでしょう。ハックルさんの毛鉤を実際に使わせてもらって、私のお気に入りは「爺さん毛ばり」と「スギッパ巻き」です。本当に良く釣れます。ありがとうございます。
テンカラ竿にドライフライで釣っている人もいるようですが、私もテンカラ毛鉤はできるだけ余計な物をそぎ落としたシンプルなものを巻きたいです(^_^)
0.01グラムとかの軽いフライをなんとか遠くに飛ばしたいと思ってフライライン考えた昔の人凄いなーと。
Nori1022さん、こんばんは。
フライフィッシングとテンカラ以外の釣りは、遠心力で仕掛けを投げますよね。
遠心力を使わずに仕掛けを投げる方法なんてほんとによく思いついたよなー、って思います。
特にフライフィッシングの場合は、少しずつラインを繰り出しながらポイントに毛鉤を運ぶという、ほんとに複雑なシステム(笑)