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水中をスマホでモニタリング|水中撮影用WiFi延長ケーブルの自作再び

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この記事は約6分で読めます。

一作年、昨年と渓流シーズンオフ中にイワナの写真を撮りに渓流へ出かけました。
今年も水中撮影に渓流へ出かけてみようかな。

昨年の水中撮影での問題点。

昨年は一作年より少し撮影システムを進化させるべく、WiFi延長ケーブルを使ってカメラが水中に完全に没してもWiFi電波をiPhoneでキャッチしてモニタリングできるように工夫してみました。

自宅でテストした時は、水中にカメラ(WiFi受信部まで全部)が入った状態でもちゃんと電波が届きiPhoneで水中の様子をリアルタイムでモニタリングできたのですが、実際に渓流で試してみるとなぜか機能しない。カメラのWiFi受信部(カメラの最上部)が水面下に入ると電波が途絶えてしまう。静水だとうまくいって、渓流だとうまくいかない理由がさっぱりわかりませんでした。

水中撮影モニタリング用 WiFi電波延長ケーブルの自作

救いの神からコメントが届く。

そんな折りに、もとさんからいただいたコメントがとても興味深いものでした。

リコプテラさんのケーブルがバケツやお風呂ではうまくいったのに渓流では苦戦されたのは、1)ケーブルが単芯であることによりアンテナとしての効果が弱かったこと、2)渓流表層の気泡により電波が散乱されやすいこと、の2つが要因ではないかと推測しています。
私はWireless Lineでも使われている同軸ケーブルで電波音叉の形状にしてまた試してみようと思っています。

電波音叉?
なんですか、それ? 音叉ってピアノ調律なんかに使うU字型のヤツでしょ。
電波音叉とは?? まったくちんぷんかんぷん。
もとさんのサイトで作り方が説明されています。詳しくはこちら
同軸ケーブルの先端を二つに分けT字状にし、そのT字の両端の長さを出す計算式が以下の通りだと。
波長の1/4= (30万km/s)÷2.4GHz×(1/4)=31.25mm

なんだか、ますますチンプンカンプンに(笑)

T字の両端(下記ケーブル作成手順参照)の長さを波長の1/4にしているのはT字部分の長さを波長の1/2にしているってことだよね。
波長と言えば、熊鈴選びの時にちょっと調べて記事を書いています。

その時に登場した周波数と波長の図。

160815周波数の図

アンテナ先端のT字を波長の二分の一にすると、電波を送受信し易いということなのかな。
上記の計算式をもう一度見てみると、

30万km/sとは何か?
これは、こちらにも書かれている通り、光や電波の速度らしい。1秒間に30万キロも進むんだって、凄いね!
「光や電波の速度は秒速約30万Km(地球の約7周半)というのは多くの方がご存じだと思います。」って書かれてるけど、光も電波も同じ速度ってみんな知ってた?
私は初めて知りましたよ(笑)光の速さが秒速地球7周半ってのは聞いたことあるけど。

2.4GHzというのは何か?
これはWiFi電波の周波数ですね。1秒間に2.4G回波打つ(振動する)ってことですね。
2.4G回って何回なの?
G(ギガ)は、M(メガ)の1,000倍、メガは100万なので、ギガは10億ってことになりますね。従って2.4G=24億です。
1秒間に24億回も振動するって、これまた凄いね!

というわけで、さっきの計算式を分解すると、
1秒間に30万km進む電波を、1秒間の振動数で割ると1回の振動当たりの長さ、つまり波長がわかるってことですね。
30万km=3億m=3,000億mmなので、
WiFi電波の波長=3,000億÷24億=125mmとなります。
この半分の62.5mmにすれば良いということに。さらにその半分の31.25mmがT字部分の両端の長さになるということです。

なぜ先端をT字状にするのか、そして波長の半分にする理由もはっきりしてないけど、なんとなく雰囲気はわかったので(笑)、もとさんを信じて作成にとりかかります。

水中撮影WiFi延長用 電波音叉ケーブルの自作


昨年もこれを使ってましたが、一応説明しておくと、この自撮り棒の先端にデジカメを装着して水に沈めて水中撮影するってことね。
カメラとiPhoneはWiFi接続でき、iPhoneで水中の様子をリアルタイムで見ながら撮影できるんだけど、カメラが水の中に入ると電波が途切れてしまうので、それを解消するためにケーブルで繋いでWiFi電波を延長させようってわけです。
そして、上記昨年の記事に書いたとおり1.25sqの銅線ではうまくいかなかったのです。

同軸ケーブルをT字型のアンテナに加工。

 
ホームセンターに低損失同軸ケーブルというのが売ってたので買ってきました。
同軸ケーブルも日々進化してきているようで、このケーブルはS-5C-FBという規格のもの。
一番中心に軟銅線の芯があり、その外側に絶縁体の白いポリエチレン、その外側にアルミ箔、その外側に編み込みの錫メッキ軟銅線、一番外側に黒い被覆の5層構造。
こんなに長く必要ないんだけど、10m巻きしかなかった(^_^;)

自撮り棒の長さは90cm、ケーブルは1.5mの長さにカットします。右手で自撮り棒を前に突き出すようにして、左手に持ったiPhoneで映像確認するのでこの長さが必要です。

 
まず先端の黒い被覆を剥がします。最初ニッパーでやろうとしたけどうまくいかず、結局カッターで切るのが一番良いです。
カッティングマットを敷いて、転がすようにすればきれいに切れます。中の編み込み線を切らないように力を加減しながら被覆のみを切ります。
写真2枚目が被覆を剥がしたところ。

 
編み込みの根元に縫い針を差し込んで編み込みを解きます。
編み込みを解くと、その下にアルミ箔が出てきますね。
アルミ箔もカッターで切ります。

 
編み込み線を片側にまとめてねじります。
白いポリエチレン被膜を1mm残してカッターで切って剥がします。編み込み線と中心の軟銅線はおそらく接触しない方が良いと思うので1mmくらい残してみました。


中心の軟導線を編み込み線と逆に直角に折り曲げ、T字型にします。
ここで、もとさんは両端に平編み線を半田付けして長さ調整してますが、私はモノグサをして被覆を長めに剥がして、この二つの線のみで波長の1/4の長さにしちゃうことにしたのです。
同軸ケーブルの中心から、両側を31.25mmの位置でカット。
もちろん、百分の一まで正確に測るのは無理なので大体のところでカット。


T字になった部分の長さが、62.5mmを目指します。
ほぼイイ感じなんじゃない。
以上の加工をケーブルの反対側にも施します。

T字アンテナをシリコンコーキングで固めます。

 
ストローを8cmくらいに切って、縦に切れ目を入れます。
T字部分をストローに差し込みます。

 
シリコンコーキング剤をストローに流し込んで、そのまま24時間固定します。
このコーキング剤が手に付いたりして扱いにくくて苦戦。
写真2枚目は24時間後に、ストローを外したところ。
うーん、うまくコーキング剤が入っていない部分があって、ムラだらけ・・・

 
上からさらにコーキング剤をぺたぺた塗って成形。ちょっと太くなりすぎた感じがするから、固まったらカッターでそぎ落とそうかな。
どこにも触れないように、テーブルの端にガムテープで貼り付けてさらに24時間放置。

出来上がった電波音叉ケーブル。渓流へ行って試してみよう。


24時間後。
カッターを使ってコーキングで固めたところを細くしようと思ったけど、強度的にこのままの方が良さそうだから、これで完成にします。シリコンは電波を通してくれるってことだろうし。

もとさんが、その後電波強度を計測してみたら、7mの距離でこのケーブルを使うと、ケーブルなしの状態に比べて、電波強度が約12万6千倍になったとか!?

ほんとですか!?

先端がヘンテコなT字になってる理由はさっぱりわからないままだけど、早速渓流に行ってテストしてみようではないですか。

・・・つづく。(続きはこちら

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コメント

  1. ちんぷんかんぷんです^^; 昔、アマチュア無線で見たような見てない様な波形です。 木曽でもTGで魚を撮っている人がいます。どうやっているかは不明ですが。写真が飾ってあり綺麗に撮れてましたよ。

    • Kさん、こんばんは。
      大丈夫です、私も未だにちんぷんかんぷんですので(笑)
      アマチュア無線をやられてるんですか。アマチュア無線も楽しそうですね。
      TGシリーズは防水性能がしっかりしてるので水中撮影向きなんですが、アングル確認をするの工夫が必要ですね(^_^)

  2. 成る程!
    さっぱりワカラン(笑)

    • 七流釣師さん、こんばんは。
      ご安心下さい、実は私もさっぱりわかってませんので(笑)
      アンテナのT字部分の長さを割り出すための計算式の意味は解読できましたが、その長さが波長の二分の一になっている理由や、T字型にする理由は全然わかりません。
      ともかく、水中からの映像を手元まで伝えてくれれば良いのですが(^_^)

  3. こんばんは。
    面白い試みです。
    潜水艦の通信手段確保と同じ事ですが、潜水艦の様に水面への通信ブイ放出は無理でしょうし、どんな補助手段を使うにしろ、潜水艦同様に少しでも水面付近まで浮上と言うのが安易な策でしょうね。
    ソウリュウを造っている川崎重工に相談なんてのはどうでしょうか?

    • マンボウさん、こんばんは。
      これを面白いと思ってくれる人は少ないかも(笑)
      このケーブルは潜水艦の通信ブイと同じ役目を果たしていることになりそうです。
      渓流でうまいこと稼働してくれれば良いのですが。
      川崎重工や潜水艦を作ってるんですか。「重工」と名がつく会社は恐れ多くて近づけないです(^_^;)

  4. 水中から電波飛ばそうという発想がない私は、有線では?なのかなあと想像するのみです。
     波長とアンテナの関係は八木アンテナの発明時のエピソードで聞いたことがあります。
     水中は電波が効かないので、レーダーでは発見できないから、核水中攻撃能力の潜水艦を北の国はやろうとしてるんですね。

    • FFfreak さん、こんばんは。
      水中をWiFi電波は伝わらないので今回のケーブルが必要になるんですよね。
      八木アンテナ?ってなんだろうと思って検索してみたら、TV受信用に屋根に載せている梯子状のあのアンテナのことなんですね。初めて知りました。そのくらい、私は電波のことは無知なんですよ(^_^;)
      日本のすぐお隣の国はこのところ焦臭くなってきてますね。

  5. 水中からの電波発信は電波波長に関係すると聞いてます
    文献で読んだ事には発信する言葉が言葉に成らず
    周波数を読み取りそれを暗号化して解読すると
    記憶してます、機具に使用するのは繋がりが無くて
    操作出来ないでしょう、近代では良い方法が開発されている
    のでは、私も興味が有ります、

    • 釣お爺さん、こんばんは。
      水中は電波が伝わらないので、音波を使って交信するということらしいですね。
      地上だと誰とでも携帯電話一つで会話できるのに比べるととても不自由に感じますね。
      音波は情報量が少ないので、暗号化にもいろんな技術があるんでしょうね。
      今回は、情報量の多い映像を水中から地上へ送るための中継ケーブルを自作してみました(^_^)

  6. 結果楽しみですねー。
    wifiの周波数では普通にやったら水中では弾かれたり拡散されたりして届かないんでしょうねー。

    • Nori1022さん、こんばんは。
      昨年は単線の銅線をアンテナにしてみたんですが、自宅の静水でテストしたらうまくいったのに渓流では波しぶきのせいなのか、電波が拡散してしまうようで電波が途切れちゃったんですよね。
      今回は、教えてもらった同軸ケーブル仕様にしたのでうまくいくかどうか。次回、結果をアップします(^_^)

  7. うむむむ・・・
    こういう話はサッパリというのが本音です。^^;
    でもまぁ、結果を引っ張るということは、成功だったのかな・・・と。(笑)

    • kuniさん、こんばんは。
      私もわかった風に書いてますが、本質的にはさっぱりわかってないのです(笑)
      結果はこのあとアップしますです。
      お察しの通り、システム自体は成功と言えるかもしれませんが、肝心の魚の写真がイマイチという感じでして・・・
      魚を撮影するなら、釣り以上に川選びが大切かも(^_^;)

  8. 今日、今から、GoPro7用の水中WiFiコ−ドを作ります。友人やnetで、感覚で、作ってみます!また、機会があれば報告します。