私がまだ小学生低学年だった頃、今は亡き爺ちゃんに連れられて山仕事にくっついて行った時に、川へ降りて魚を手づかみした記憶がある。
今はもうなくなったけど当時は深い淵があって、そぉーっとのぞき込むと魚が泳いでいるのが見えた。
その淵にいたのはイワナではなくアマゴだった。今は漁協の放流はない小さな沢だけど、当時はもしかすると放流されていたのかもしれない。
手づかみで魚を捕った記憶はあるけど、具体的にどうやって捕ったのか覚えていない。
今、手づかみで魚を捕まえろと言われても無理な気がする。
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この小さな沢のことはずっと忘れていましたが、フライフィッシングを始めてから思い出し、毎年一回はイワナが生き続けているのか棲息調査を兼ねて釣りに行っています。
天竜川水系ツキノワ沢 フライフィッシング
5月5日の午後、沢へと向かってみます。
慌てず騒がず、まずは渓流メシを食べましょう。
釣りを始める前に、まずこの沢で遅めのお昼を食べることにします。実家の近くだから実家で食べればいいのにね。いや、まぁそこは雰囲気出すためにね(笑)
今回の調理器具は、MUKAストーブ、アルパインクッカー16、アルミパーソナルクッカーです。
まず、アルパインクッカー16でお湯を沸かします。
ナルゲンボトル(125ml)にサラダ油を入れて持って来てます。このボトルなら油類も全く心配なく持ち運べます。使用後の油は冷めてからまたこのボトルに入れて持ち帰ります。
小麦粉を溶いて、マヨネーズを入れます。
マヨネーズを入れると天ぷらがからっと揚がります。
海老とシイタケ、さきほど採ったタラの芽を天ぷらにします。
そして、乾麺のそば。
お湯が沸いたら一旦火から下ろし、アルパインクッカーの大鍋にサラダ油を入れて天ぷらを揚げます。
油が少ないと、鍋底に貼り付き気味になりますね。海老の衣が剥がれて素揚げみたいになっちゃった(笑)
途中で気づいたけど、写真2枚目のように鍋を傾けて少しずつ揚げるといいね。
そばに関してはそりゃまぁ手打ちと比較するのは無理があるけど、乾麺にしてはうまい。
乾麺でも渓流で食べるだけでうまさ倍増です。
なんとかイワナの顔を見たい。
さて、釣りを開始しますかね。
時間はすでに午後2時ですよ。気温16℃、水温9℃。条件は悪くない。
タックルは、Caps キッズシックス(6フィート・#2#3)(楽天市場で見る・アマゾンで見る)+GRAIN GRACE。ラインはDT2F、リーダーは7.5ft7X。
アダムスパラシュート#14を結んでスタート。
写真2枚目の黄色矢印でピチャッと小さいのが出ましたが、フッキングしません。
倒木が覆い被さったり、両岸から枝や藪が張り出したり、1.8mほどしかないこのロッドでもまともに振れない場所が多くて難儀。
写真2枚目の黄色丸印でライズがありました。
ここはいけるかと思ったけど、バックスペースが取れずロールキャストでなんとかフライを落としてみるけど、反応せず。というか、ラインで水面叩いたりしちゃったから逃げられたか。
うーん、これは難しいなぁ。
小さい虫が結構飛んでいてうまくフライを浮かべられれば魚は出そう。
白泡が流れ落ちる脇の小さな壺のようなポイント。
ここ、意外と水深があるんだけどゆっくり浮上してきた魚がフライを吸い込みました。
水しぶきを浴びた苔が生き生きと輝いています。良い季節になりました。
それにしても、岸際の藪が凄くてキャスティングがおぼつかない。
ボウアンドアローでやってみるけど、ロッドが短すぎてフライがうまく飛ばない。ならば、チョウチン釣りのようにフライを落としてみるか。1.8mしかないロッドだとこちらに感づかれて逃げ込まれちゃって無理。
結局、こういう場所ではテンカラ竿を使ってチョウチンテンカラ作戦がベストなのかな。
フライをエルクヘアカディス#14に替えて、落ち込み白泡脇の巻き返しにピンポイントでキャスト。
ここからもイワナが出ました。
他の川で釣るのとは違って、この沢の一尾はなんだかもの凄くうれしい!
山吹が目にまぶしいですね。やっぱりこの花が咲くようになると、魚も毛鉤への反応が良くなります。
キイチゴ(モミジイチゴ)の花もたくさん咲いてました。
これが岸際にたくさん生えていて、ティペットが絡まって大変でしたが、ここにたくさんあることがわかったから、実がなる頃に採りに来ようかな。
えさ箱が落ちているのを発見。中身は何も入っていませんでした。
この沢で釣りをするのは私くらいだと思っていたけど、そうでもないらしい。
昨年来た時はこんなの落ちてなかったから、昨秋くらいに誰かが釣りにきたのかも。
藪をかき分けなんとか釣り上るけれど、いよいよ藪が濃くなってきて前進不可能に。
今日はここまでで終わりにします。林道を経由すればもっと上に出られるので、いつかそちらも探索したい。
逆光に飛び交うカゲロウのシルエットが浮かびます。
今回は2尾釣れただけだけど、イワナの顔が見られただけで満足。
放流のないこの小さな沢で、イワナが世代交代しながら生き続けているんだなぁ。
爺ちゃんとの思い出の沢、お墓参りにでも来る気持ちでこれからも毎年訪れようと思います。
コメント
こんばんは。
お爺さんとの思い出の沢、いつまでも変わらぬ姿であればイイですね。
ヤマブキの花、沢山咲いてますね。
私は今年はまだ見かけていません。
意外とそちらの方が早く咲いてるんですね。
七流釣師さん、こんばんは。
そうですねー、いつまでもイワナが暮らしている沢であって欲しいです。岸際の藪は少し手を入れて欲しい気もしますが(笑)
え? ヤマブキ、まだそちらでは咲いていないんですか?
今回の沢は標高は高くないし、七流釣師さんがいかれる谷は標高が高いということかもしれませんが。ヤマブキが咲くと毛鉤シーズン本番ですね(^_^)
こんばんは。
実にいい感じの源流ですね。
こんな、多くの釣人が見向きしない所に潜んでいるんですよね、大物。
チョウチン餌釣りで、落込み岩の横や、壷溜りを次々に探っていけば、面白い釣が出来そうです。
大好きです、こんな源流。
マンボウさん、こんばんは。
私もこんな雰囲気の源流は好きですが、フライフィッシングだと藪に邪魔されてなかなか思うように竿が振れないところが玉にきず。
確かに、釣り人が狙えないような倒木の下の小さな落ち込みに大岩魚が潜んでいるかもしれません。
次回はチョウチン毛鉤でやってみようかと思います(^_^)
祖父と先日、ボクが子供の頃に祖父が当時住んでいたあたりの川でガッチン漁をしたね〜って話をしました。
思い出の沢って大事ですよね。
いわなたろうさん、こんばんは。
お爺さんとの良い思い出がありますね。
ガッチン漁って、石をハンマーなんかで叩いて気絶して浮かんできた魚を捕る漁法ですよね? 釣りキチ三平にも出てきました。
今はおそらく禁止している漁協が多いと思いますが、一度やってみたかったです。
良い経験をお持ちで、うらやましい(^_^)
幼少期からの思い出の沢が、多少姿を変えつつもずっと残っていて、そこでキレイなイワナ達が命を繋いでいっている。本当に素晴らしい事ですね。
私の幼少期の思い出の沢は、今では絶滅危惧種のニホンザリガニがウジャウジャいて、獲っても獲ってもいなくならなかったんですが、開発で潰されてしまいました(悲し)。
北のヒデさん、こんばんは。
私も数年前にこの沢に再び訪れるまでは、もはやこの沢にはイワナがいないだろうと思っていたんですが、再会できた時には本当にうれしかったです。
こちらにもザリガニはいますが、アメリカザリガニばかりです。ニホンザリガニは実物を見たことがありません。
ニホンザリガニの沢、潰れてしまったのは残念ですね(T_T)
同じく爺ちゃんが魚とりの師匠でした。
GW中は我慢してたら、大雨になりそうで血管がきれそう。
でも、財務大臣が熊スプレーをプレゼントくれたのでうれしい。今のモノはザック内予備に。
モンベルブランドでも扱うようになったので、1000円くらいダウンしたものにしました。
FFfreakさん、こんばんは。
そうですか、FFfreakさんのお爺さんも魚捕りをしていたんですね。
こちらも大雨で大増水中です(>_<) おぉ、熊スプレーのプレゼントとは財務大臣も気が利いてますね。そちらも熊はたくさんいそうですよね。 モンベルの熊よけスプレー、早速見てみました。これでも高いけど、備えあれば憂い無しですかね(^_^)
おはようございます。
思い出の沢良いですね、確かに今と違って釣り具もなかなか手に入らなかったときはこんな小さな沢に入ったものです、私の生まれた山奥にも似たようなところがあります、夏休みには親兄弟で手づかみで獲りました、岩の奥に追いやりつかみ出す方法です、今でしたらテンカラ竿に短めの仕掛けでチョウチンで遊べると思いますね。
ハックル70さん、こんばんは。
ハックルさんも手づかみで魚を捕っていましたか。爺ちゃんに教わって小さい頃は難なく捕っていましたが、今は手づかみで捕る自信がありません(笑)
うちの爺ちゃんはキノコや山菜にも詳しく、いろんなものを器用に手作りしていました。どこかハックルさんに重なるところがあると勝手に思っています。
次回はチョウチンてんからで遊んでみたいと思います(^_^)
こういう藪沢、結構好きです。^^
綺麗なイワナですね。
6ftのロッドと言えば、ずっとほったらかしのブランクスだけがありますが、そろそろ重い腰を上げて作っちゃうかなぁ。
とは言っても、ボクは7ft以下のロッドは苦手なんだけど・・・(笑)
kuniさん、こんばんは。
私も藪沢の雰囲気は好きだし、こんなに藪や倒木があるからイワナも守られているってこともあるかもしれませんが、釣るってことになるともう少し藪がなんとかならないものかと(笑)
ロッドも手作りしてるんですか!? ぜひ、重い腰を上げて下さい。ブログにアップされる日を楽しみにしてます。
かく言う私は、ランディングネットのフレーム作りは材料だけ買って一切手つかずですが(^_^;)
もう長らくロッドは組んでいませんが、10年近く前に娘用にブランクから組んだ時の記事です。https://plaza.rakuten.co.jp/matsukuni/diary/200908040001/
重い腰が何時上がるか分からないから、念のため。(笑)
kuniさん、こんばんは。
こんなロッドを作ってもらえる娘さんは幸せですね。きれいな仕上がりですねー。そして、埋め込んだジャングルコックがなんともカッコイイ!
ありがとうございました。
重い腰が上がる日が近いことをお祈りします(笑)
自然そのもの源流ですね
思い出も多く楽しい釣りが出来ましたね
イワナも綺麗で放流物と違い値打ちが有ります
11日は再会を楽しみにしてます。
釣りお爺さん、こんばんは。
まさに自然そのものなんですが、釣り人としては倒木なんかは少し手を入れて欲しいくらいです(笑)
この沢は爺ちゃんとの思い出があるので、1尾釣れるだけでもうれしさが違います。釣りにくいですが、たまにはこんな沢で釣るのもいいですね。
11日は朝から行ってますので、よろしくお願いします(^_^)
素晴らしいですね。写真と文章から、ノスタルジーな感覚になりました。先日の鯉調理法ありがとうございます。美味しいんだけど、皮みるとゲンナリを繰り返しながら食べましたwwまだ克服できてないです。
次は味噌汁にも挑戦しますw
信濃人はとりあえず甘辛煮にしちゃうんですねwしかし、ほんとにワインは世界1美味しいです。長野ワイン。
鯉もワインで蒸してみよかなとか、、、、勇気が湧かないw
支那の大阪人さん、こんばんは。
私もこの沢に行くと、懐かしさを覚えるのとちょっとしんみりした気持ちになります。
鯉の皮を見てげんなりって・・・無理して信州の郷土料理を食べなくても良いんですよ(笑) 鯉こく(味噌汁)は、簡単に作れるのでぜひ。
鯉のワイン蒸し!? どんな仕上がりになるのか気になります。これは勇気を出して作って、ご報告下さい(^_^)
思い出の沢。いいですね(^^) 魚が残っていてくれることも嬉しいですね。私も、家の横の川によく父親と行きましたが、魚の数が少なくなりましたね。昔は川に降りてすぐの所で沢山釣れたのに残念です。
Kさん、こんばんは。
当時のまま、イワナが泳いでいてくれるのが何よりうれしいです。
家の横に釣りができる川があったなんてうらやましい。
どこの川も昔を知っている人に聞くと「魚が減ってしまった」と口を揃えて言いますね。釣り人が増えたせいなのか、それとも他の要因があるのか・・・いつまでも魚の釣れる川であって欲しいですね(^_^)
祖父と行く鮎漁めっちゃしんどくて嫌なんだけど、自分が年寄りなったら懐かしく思うのかも(笑)
Nori1022さん、こんばんは。
Noriさんの鮎漁の記事を何度か読んでいて、寒い中の作業がとても大変そうなのがわかっているだけに、ちょっと同情します。
でも、Noriさんもいつかきっと懐かしく思う日が来ると思いますよ。
お爺さんは川魚専門の漁師さんなんでしたっけ? 他にもいろんな魚を捕っているのかな。川魚漁には興味があります(^_^)
思いでのじいちゃんの沢は見るからに安らぎますね。
思い出を伴っての釣行は恒例行事。
岩魚との出会いもあり良い楽しみになりますね。
沢での蕎麦定食も一段と美味しいでしょうね。
幻の渓流師さん、こんにちは。
そうですね、魚は釣りにくい沢ですが、毎年一回はなんとか一尾釣るために行こうと思います。お墓参りみたいなものです(^_^)
下手に自分で蕎麦打ちをしていると、やはり手打ち蕎麦がいいなと思ってしまいます。次回は早起きして蕎麦を打ってから行こうと思います(^_^)