落石と熊と幽霊どれが怖い…前編
今日は朝から釣りに行けます。
前日の夜、どこに行こうか考える。とりあえずは御嶽山噴火の影響有無を確認する意味も含め、先日の水温低い川と同水系でさらに御嶽山近くの川が第一候補。それかその上流部の支流、さらにはいつぞや下見した別の支流、里川の上流部など、行きたい場所がありすぎて悩むなー(笑)
とにかく、明日の朝起きて、ひらめいた場所に向かおう。
そして翌朝、目覚まし時計をとめてまだ眠い目をこすりながら、頭の中にぼんやり浮かんだ川・・・それはなぜか木曽川水系ではなく、天竜川水系南アルプスの川でした。今日は一日釣りができるわけだし、普段ちょっと行きにくい場所まで足を伸ばそうと思ったのかもしれない。
有名河川ですが、この川では今まで釣ったことがない。
なぜかというと、ここは大渓流で下の方は水量が多かったり、逆に広い河原の中を流れる浅瀬がだらだらと続いたり、ともかくかなり上の方まで行かないと、まともな釣りができそうもないからです。
グーグルマップの航空写真を眺め、どの辺が良いだろうかと目星をつける。
家を出たのは7時30分、まぁドライフライなら調子良くなるのは10時頃からだろうと、ゆっくりめにジムニーを走らせます。車で行けるとこまでいって、後はある程度歩こう。
途中、美和ダムを越えた辺りで、ダンプカーの後ろに付く。ダンプカーが抜いていいのか悪いのか微妙なスピードで走っていて少しイライラ。しばらく追走していたけど、ダンプが少しスピードを緩めたような気がしたので、フル加速でパス。さすがK6Aターボ、頼りになるぜ。次期ジムニーにはワゴンRなんかにも使われている新型のR06Aターボが搭載されるそうだけど、そんなのジムニーに乗せてどうすんの? あ、今回は車ネタじゃなかった(^_^;)
とにかく、どんどんジムニーで走るのだー。あれ、こんなところにゲートが・・・こんな下で止められちゃうの?
相変わらず何の情報もなくやって来たから、こういうことはあり得る(^_^;)
こりゃまずいなー。すでに釣り人らしき車が2台。1台は横浜ナンバー。気合い入ってるんだろーなー。ここから、どこまで歩いたのか。あるいは自転車を持って来てる可能性も高いな。
ここで高倉健に似ているオジサンとバカボンのパパに似ているオジサン二人のおかげで、ルートをワープすることができたのですが、その件は中略。
↑眼下に流れる清冽な流れ。水圧強そうだな、ルアーの方が良かったか? まぁ、もっと上まで歩けば、水量落ちてくるかな。
写真2枚目はある人が話してくれた慰霊碑。この辺りで昔工事中の事故で亡くなった人が何人もいるんだとか。
とりあえず、拝んでから川へ向かうか。
ちょっと歩き出して、愕然としました。
なんとここに、MTBが停められているではないか。えぇー、こんなとこまで自転車で来ちゃった?
まぁ、いい。私の目標地点はまだまだ上だからね。先へ行かせてもらうよ。
↑崖から落石が結構あるし、こんなでかい石というか岩が道のど真ん中に。これが落ちてきたらひとたまりもない。歩きなら上から落ちてくるのに気付いて避けることもできるけど、車だと落石に気付けないからかえって危ないな。車通行止めも納得だよ。
そして、30分程歩くと、またしても愕然と(笑)
なんと、ここにはミニバイクが停まっているではないか!
こんなことなら、ゲートの少し上から入渓しても十分釣りが成立したな。今さら遅いけど。
ミニバイクと言っても、ゴリラとかじゃなく、なんだか怪しげな、海外製なのかなこれ。電動? ナンバー付けてないから山専用に使ってるのか。これをゲート通すの相当大変だったんじゃなかろうか。
クーラーボックスやデイパックなんかも無造作に放置されてるけど。ここから川に降りたのかなぁ。そこからしばらく登ると眼下に、ルアーを投げる釣り人が。そうかルアーか。
私の目的地はどうだろ、あと30分くらいなのか。この人に悪いからさらに上まで? あと1時間歩いて川へ入ろう。
結構歩きました。ちょっと疲れました(笑)
↑ここから釣り開始。下車地点に比べると水量も落ちて、フライで狙いやすい感じ。
時間はすでに11時。気温25℃。水温13℃。13℃もあるんだ、この前の木曽の川はホントに冷たかったんだな。
↑タックルは、AXISCO AXGF763-6(>>楽天市場で見る)と、ダイワ ロッホモアSLA3/4(楽天市場で見る・アマゾンで見る)の組み合わせ。
これだけ開けた川なら、8ft3inchの方が良かったか(^_^)
アダムスパラシュート#14を結びます。こんなポイントで、うかつに近づくと足下から魚が走ってしまうので、なるべくロングキャストで狙います。そして、岸際の小場所も丁寧に。
ん? 岸際に人間の足跡が。しかも新鮮な。平日でも2人も登ってきているくらいだから、土日は結構たくさんの人が来るのかもしれない。フライのポイントは豊富にあり、ゆっくりと釣り上るけれど、うーん反応なし。足跡はたくさん。
これはもしかしたら、左岸に渡って釣り上った方がいいかも。ルアーやフライの場合、右利きの人は右岸を釣り上った方が釣りやすい。特にフライは右岸の方が圧倒的にキャスティングしやすい。だから右岸を中心に攻める人が多いはず。
左岸に渡ってみると案の定足跡はありません。よし(笑)
左肩越しにオフショルダーキャストでポイントにフライを投げていきます。あんまりロングキャストできないから、忍び足で身を隠すようにポイントに近づいて・・・
ここでもイワナ。フッキングしましたが、左の強い流れを下られ、7Xのティペットだからともたもたしているうちにフックアウト。なかなか良いサイズだったけどなー(T_T)
続けて、イワナ20cm。その後も魚の気配は濃厚。うっかり一歩目を踏み出し、浅瀬から走るやや大きめのヤツもいたり。やっぱり左岸、イワナいるぞ(^_^)
イワナ22.5cm。リリース時にTG-3の性能を生かして水中撮影。
この川は結構上までアマゴがいると聞いたことあるけど、この辺りまでくるとさすがにイワナオンリーか。
小さいタルミにふわふわと定位している小さい魚発見。
エルクヘアカディス#14を投げると、ゆっくりと捕食。イワナ19cm。
ここは、本流の脇にできたプール。ちょろちょろと水は流れ込んでいるけど、ほとんど止水。
こんなとこに魚はいないでしょ。と、一歩踏み出したら、小さい魚が何尾か走る。あらら。
そそくさと岩陰に隠れてのぞくとまだ真ん中辺りに小さいヤツがフワフワしている。魚が見えてる以上、キャスティングするよね。
アダムスパラシュートをキャスト。小さいのが浮上して、Uターン。もう一度。浮上して、よし! またしてもくわえる寸前でUターン。これだけ、じっくり見られる状態だとやっぱり偽物だと気付いちゃうのか。
魚も小さいことだし、ミッジピューパ#20に取り替えます。ピーコックのクイルボディー。これは近くで見てもかなりリアルなフライ。キャスティングすると、この小ささの割りに視認性はいいな。
そして、ふわふわ浮かべていると、来た! 浮上してきて、もう少し・・・パクッ!
これだけ見えてりゃ、アワセはバッチリ。ハハ、見えてる魚釣るのも面白いな。ん、小さい割りに妙に引くじゃないか。寄せてきたと思ったら、また上の方にグイーンとのされて、おっとっと。もう一度寄せて来て、ランディング。あれ、そこそこ大きいぞ。小さいヤツに見えたが?? イワナ25cm。結構太っていました。
どうも流れのあるところでは、アダムスパラシュートが一番反応良さそうで、その後も、
イワナ23cm。
3時を過ぎる頃には活性がさらに上がり、ここはいそうだ、と思うポイントからは次々とイワナが出てくれます。
イワナ23cm。
もうだいぶ満足していましたが、その後も、目の前に釣れそうなポイントが広がっていると、あの落ち込みまで、もう一つ先まで、とイワナも出てくれるので、結局5時まで釣っていました(^_^;)
これからさらにイワナの活性は上がりそうだけど、いくらなんでもここでやめにしないと。あぁ、テント持参で来てれば7時まで釣ってられたのに・・・そして、明日の早朝からまた釣りができるし。夏にもう一度来ようかな。
とにかく今日の区間にはイワナがたくさんいました。状況によってはスレてることはあると思うけど。
久しぶりに、フライフィッシングを堪能できました(^o^)
健さん、バカボンパパ、ありがとう! おかげで良い釣りができたよ。
と、普通ならここで終わりだけど、まだ長い一日は終わらないのです。
・・・後編につづく。
コメント
おはようございます。
実に良い川ですね。
回りの景色、岩の色、水の色、何より岩魚の姿形と全部良いです。
特に入渓して2枚目の写真は最高ですね。
天竜川の右岸支流は良くいきますが、左岸側(南アルプス側)は一度も入った事がありません。
この三峰川水系で、尺アマゴがでそうな支流はないんですかね〜?
この記事を見ていたら、ローメンを食べがてら南アルプスの麓での釣りがしたくなりました。
目的地まで行くのに大変でしたね
林道を1時間以上徒歩で進むとは—-元気ですね
その苦労は良く分ります。
開けたポイントでフライには最適な釣り座でしたね
道中の苦労が実り釣果に繋がり楽しかったでしょう。
ゲートの有る林道は釣り師にとっての難所で単車でも持参しんいと
入渓する前にダウンしてしまいます、若い頃は単車も使いましたが
今はムリで可愛い釣りしてます、
続きが楽しみです。
こんにちは。
ミニバイク、今釣りに使用してる人多いですね。
散々ゲートから歩きお目当ての場所に。
微かにエンジン音がしましてチェーンソーで木でも切っているのかな?
と、思いきや竿を背中に背負ったバイクが軽快に先を超して行く。
いったいどうやってゲートをくぐったのか不思議でしたよ。
むむむむ!
毎年、行こうかなーっと思うのですが
下の方でも釣りにはなるけど行きたい場所はもっと最果て…
片道30キロとかアホじゃないかとw
おまけに下はいつ行っても車停まってるし…
で行けない川なのでありますw
しかし、乗せてって貰えるとかいいですよねー
リコプテラさんの日頃の行いがいいからw
後半楽しみにしておきまーす!
おお!ここは良い場所ですね〜
上流でこれだけ開けた渓はこっちでは滅多になく、あっても釣り人地獄なので羨ましい!笑
川原もしっかりしてそうですし、テント泊したら素晴らしそうですねぇ。
マンボウさん、こんばんは。
> 実に良い川ですね。
> 回りの景色、岩の色、水の色、何より岩魚の姿形と全部良いです。
> 特に入渓して2枚目の写真は最高ですね。
そうなんです。ただ、この写真のようなポイントは、近づくと足下から魚が走ってしまい、なかなか難しかったのですが(^_^;)
> 天竜川の右岸支流は良くいきますが、左岸側(南アルプス側)は一度も入った事がありません。
> この三峰川水系で、尺アマゴがでそうな支流はないんですかね〜?
私がよく行く、黒川や山室川にはいると思いますよ。ただ、私には釣れないだけで(笑)
> この記事を見ていたら、ローメンを食べがてら南アルプスの麓での釣りがしたくなりました。
ローメン、ご存じでしたか。県外の方であれを美味いといってくれる方は少ない(笑)
南アルプスの川は中央アルプスとはまた雰囲気が違って楽しめますよ!
釣りお爺さん、こんばんは。
> 目的地まで行くのに大変でしたね
> 林道を1時間以上徒歩で進むとは—-元気ですね
> その苦労は良く分ります。
フェルト底にウェーダーが、なかなかきつかったですね(^_^)
> 開けたポイントでフライには最適な釣り座でしたね
> 道中の苦労が実り釣果に繋がり楽しかったでしょう。
釣り自体は本当に楽しめました。尺イワナが出ればさらに良かったですが、贅沢は言いません(笑)
> ゲートの有る林道は釣り師にとっての難所で単車でも持参しんいと
> 入渓する前にダウンしてしまいます、若い頃は単車も使いましたが
> 今はムリで可愛い釣りしてます、
いやいや、まだまだ釣りお爺さんはパワフルですよ。
鮎の長竿持って、川に立たれているわけですから(^o^)
テクニカルゲームさん、こんばんは。
> ミニバイク、今釣りに使用してる人多いですね。
> 散々ゲートから歩きお目当ての場所に。
> 微かにエンジン音がしましてチェーンソーで木でも切っているのかな?
> と、思いきや竿を背中に背負ったバイクが軽快に先を超して行く。
> いったいどうやってゲートをくぐったのか不思議でしたよ。
なんだか流行ってみるみたいですね。
バイクとまではいかなくても、折りたたみ自転車を買おうかと思っている今日この頃です。
帰りが楽なだけでもありがたいので(^_^)
しゅやさん、こんばんは。
> むむむむ!
> 毎年、行こうかなーっと思うのですが
> 下の方でも釣りにはなるけど行きたい場所はもっと最果て…
> 片道30キロとかアホじゃないかとw
まぁ、アホですね(笑)
とにかく奥が深すぎます。今度はテント持って2泊3日くらいで行くくらいの気合いが必要かと思ってます(^_^;)
> おまけに下はいつ行っても車停まってるし…
> で行けない川なのでありますw
> 後半楽しみにしておきまーす!
あ、ゴメンナサイ。後半は魚出てこないですよ(>_<)
ただ、暗闇を歩いていた話です(笑)
でも、この川での釣り、楽しいことは間違いないです。
タキビさん、こんばんは。
> おお!ここは良い場所ですね〜
> 上流でこれだけ開けた渓はこっちでは滅多になく、あっても釣り人地獄なので羨ましい!笑
ここは傾斜の緩い状態でまだまだ奥まで川が続くので、頭上はずっと開けてますね。
おかげで、ライントラブルもフライのロストも全くなく快適に楽しい釣りができました。
> 川原もしっかりしてそうですし、テント泊したら素晴らしそうですねぇ。
そうなんです。行程からいっても、テントがあればさらに楽しめる場所だと思います。
夏にもう一度行こうかと考えてますが、目的にまでの歩きがハンパない(^_^;)