今回も『虫が嫌いな人は見ないでください』シリーズです(笑)
先日、今冬のざざ虫漁が始まったことを書きました。
その時点では、まだ水が温く虫の質もイマイチでした。それから二週間ほど間をあけてまた天竜川へと行ってみました。
水温が下がって状態が良くなった|2019-20 ざざ虫漁(その2)
この時期になると天竜川の水はほんとうにきれい。
川底の状態も良いですね。
じゃ、今日も頑張ってガリガリやってみましょう。
おぉー、結構虫が入るじゃないですか。
それに、ゴミ(木の葉とか枝とか)が少ないのがとてもいい感じ。
ざざ虫の他にも、川にはいろんな生き物がたくさん。
でも、中にはあまりありがたくない生き物も。
これは、ヒルの一種。
体の両端に吸盤があって(黄色矢印)動物にくっついて血を吸う嫌われ者。
ヒルは種類が多くてよくわからないんだけど、これはチスイビルってやつかな?
こんな風に掌に乗せてて大丈夫かね。
他に有名なのは陸生のヤマビルってやつ。
日本で唯一の陸生のヒルで「山奥の湿潤な場所を歩いてヒルに血を吸われた」という話をたまに聞くけど、私は一度もヤマビルに血を吸われたことがありません、というか見たこともありません。
これだけ渓流沿いを歩いているのに、一度も遭遇したことがないってことはもしかして長野県にヤマビルっていないの? まぁ、今後も遭遇したくはないんだけど。
岸際の水中にはヤゴもたくさんいるし、稀にシジミも網に入ることがあります。
シジミは諏訪湖から流れてきたのかな。
そして、おなじみの厄介者ヒラタドロムシ。
そして、今まであまり見かけなかったミズスマシのような水生昆虫。
これ、なんて虫? とにかく、水中をチョコチョコ泳ぎ回るやつです。
天竜川に棲む虫については、こちらの記事もご覧ください。
アメリカザリガニの子どももたまに網に入ります。
子どもは赤くなくて地味だから日本固有のニホンザリガニだと勘違いする人もいるけど(実際私も以前はそう思ってました笑)、ニホンザリガニは北海道と北東北にしか生息していません。
それから、これはチチブ。
ハゼの仲間で地域によってゴリとかドンコとか呼ばれますね。
チチブにも何種類かあるらしいけど。
天竜川には、このチチブ、ヨシノボリ、カジカと似たようなやつが三種類います。
虫を捕るために底石をガサガサやってひっくり返した後には、ハクセキレイやセグロセキレイがやってきて虫をついばみます。
この写真はセグロセキレイですね。
虫を捕ったり、川の生き物観察をしたりしていると、川下から一人のお爺さんがやってきました。近づいてくると、私のざざ虫の師匠だったの手を振って挨拶。
会うのは2年ぶりなので、並んでガサガサやりながら話が弾みました。
ざざ虫師匠は今年80歳になっているはずだけど、5年前に出会った時と変わらず元気そうなので良かった。
二人でこうやって川に浸かって虫を捕っていると、私たちも天竜川に棲む生物の一員なのかも、なんて思いました(笑)
虫の量は全体的には少なめだけど、新しい釣具のために頑張ろう。
本日捕れた虫はこのくらい。まぁまぁ捕れましたよ。
年によってはカワゲラが多かったりヘビトンボが多かったりしますが、今年はクロカワムシ中心でゴミ(枯れ葉や小枝など)も少ないので捕りやすいです。ただ、虫の量は全体的に少なめなんですけどね。
これ、虫嫌いな人が見たらゾッとするでしょうね。だけど、私だって特に虫好きというわけじゃないんですよ。
もしこれが、蝶や蛾の幼虫だったとしたらゾッとします(笑)
不思議なことに私は釣り餌になるような虫は平気なんですよね。まぁこの虫を食べるってのは、客観的にみるとやはりどうかしてると思うけど(笑)
捕ってきた虫を茹でて選別します(この写真は選別前なのでヒラタドロムシなども混じっています)。
鮮度が良い虫(生きた状態の虫)は茹でると赤紫色になります。茹でて黒くなるものは状態が良くないです。茹でると赤紫色になるなんてまるでアミタケみたいだね。
今回捕った虫は前回よりかなり状態が良かったです。
やはり、ざざ虫漁は水温が下がってきてからが本番ですね。
そういう意味では年明け1月がメインシーズンと言えるけど、その頃は気温も下がって早朝は岸際に薄氷が張ったりするくらいなので、朝川に向かうにはかなり気合が必要なんですよねf^_^;
今年は年末に突発的な出費が重なったし、欲しい釣具もあるのでもう少し頑張って稼ごうと思います。
コメント
ビバ! 第一次産業!!です~
こんなに大量に獲れて、まだ少なめですか。。
天竜はやっぱり豊かなんですね。
ちなみに神奈川県在住の自分にとって、ヤマビルはもっとも身近なヒルだったりします(笑)
丹沢山系は今どこでもそんな感じで、ゴールデンウィーク過ぎくらいから入山するには覚悟が必要です。。。orz
Keymanさん、こんばんは。
正に第一次産業ですね。しかも自然生物を捕獲するという、最も原始的な狩猟の世界です(笑)
そうなんですよ、これでも天竜川としては少なめです。
神奈川県にはヤマビルがたくさんいるんですか。やはり割と暖かい地域にいるんですかね。今まで遭遇したことがないんですが、ヒルに食いつかれるのを想像するとゾッとします。
できれば、これからも遭遇したくないf^_^;
水棲昆虫チャンのお話には食いつきがイイですからね。
ヒルはこちらの地方でも水中だけです。山ヒルのことは釣り雑誌でしか知りません。遠征する地域もここより北になるところだけなので。
また渓流どぶ付けは神経痛や関節痛になるかもと恐れてウェーダー必着用ですから、ヒルには恐れていません。
ストッキングと短パンにウェーディングシューズは軽快でしたが、今はいけませんです。初期高齢者で肺炎予防ワクチンうけまちた体です。
そのうえ飯豊の渓流は夏でも石転び沢雪渓からじかに来るんですもん。
ザザムシ鑑札代金を上回る収益分界点はいかほどになるのでしょうか?
そもそも、引き取り業者があるのですか?販売会社に直売り込みですか?
岐阜の郡上八幡の漁協は買取所を設けていて、どんな釣り師からでもその年の単価で買い取るようです。
メイフライのイマージャーを作成しましたので、来シーズン試供品をお使いになりませんか。よろしければ下記にメールを。2月からお使いになれるのでね。
イメージは曲がったシャンクボディにアブドメンはミラーティンセル、または・・・
です。
レッグはハックルさんにいただいたコックフェザントテールです。ティップ部分をたくさん使うので数本ですけどいかがでございましょうか。#12.14混合です。
FFfreakさん、こんばんは。
フライフィッシングをやっている人は水生昆虫と関わりが深いから、ざざ虫にも興味を持ってくれる人が多いかもしれないですね。
そちらもヤマビルはいないんですね。やはり寒い地方にはいないんですかね。
ざざ虫の鑑札は1シーズン(12月〜2月)で15,000円です。漁協組合員にならないと許可が降りないので、そのための費用とか最初の年には道具を作るための費用もかかりますが、それは1度きりなので計算に入れず、1年単位で考えれば15,000円を上回ればプラスになりますね。
ざざ虫は、佃煮加工と販売を両方手掛ける会社が今現在は2件あって(以前はもっとありました)主な納入先はそこになります。その他、量は少ないですが地元の料理屋さんや飲み屋で直接買い取ってくれる場合もあります。
主な2件の買取価格は今までずっと6,500円/kgでしたが、ここ数年不漁が続いているので昨年から8,000円/kgと単価がアップしました。
好調な年なら1日2kgは獲れるので、1日で鑑札代の元は取れますが、今年は頑張っても1日1.5kgが限界です。それに全体に虫が少ないので、トータルでは大した量が獲れないと思います。
kg単価だけ聞くと物凄く率の良いアルバイトのように思うかもしれませんが、実際やってみるとわかりますが、お金目的でやるならもっと割りの良いバイトはいくらでもあると思います。私は網にいろんな川の生き物が入るのが面白いからやってますが、他の人にはとてもお勧めできません(笑)
メイフライイマージャーの件、ありがとうございます!
メールを送らせていただきました。よろしくお願いいたします。
おはようございます。
2枚目の川面の写真、キリッとした水に見えます。
水質も綺麗な感じで、水温も下がってって雰囲気が伝わります。
今回は、メイン虫以外の雑虫?も随分紹介されたので、漁全体が分かりました。
ざざ虫漁ってのは、寒い時期に捕るのが大変ですが、その後の選別や迅速な処理も大変ですね。
お百姓さんも、栽培が大変ですが、同じくらいに売り物にするための手間が大変と聞きますが、それ以上かも知れませんね。
マンボウさん、こんばんは。
写真を見ても水の透明度が高いのがわかりますよね。夏場の天竜川からは想像ができないくらい冬場はきれいな水になります。
昔虫を食べ始めた頃は、きっとヤゴやヒラタドロムシなんかも食べてみたんじゃないですかね。そして、取捨選択されて味の良い今の三種がざざ虫となったんだと思います。
おっしゃる通りで、食材として納品する上で一番大変なのは、獲った後の処理です。生きた状態のまま茹でるのが理想で、そのために自分で試行錯誤したノウハウがあります。
虫も野菜も、その他生き物を売る仕事は納品時の状態をいかに良く保つかということに、気を使いますね^_^
おはようございます。
最期の写真はちょっと腰が引けますね、佃煮にしてあるものはそれほどでもないのですが、これはちょっと衝撃です、同じようにスガレやイナゴなども他県の人が見ればそう感じるかもしれませんね、しかし、きれいに揃った良さそうなザザムシですね。
ハックル70さん、こんばんは。
ハックルさんの年代でも衝撃的だということは、今の若者たちがこんなの見たら卒倒するかもしれないですね(笑)
佃煮になっていると、遠目には黒い小海老のように見えなくもないので多少恐怖感が和らぎますかね。
私がもし全然虫を触ったことがない都会育ちだったとしたら、見た目で一番衝撃を受けるのはイナゴかもしれないです。あれは目がでかいし、足もビヨーンとしてるしとても食べられそうもないですもん。いや、ヘビトンボの方が強烈かな。
慣れとは恐ろしいもので、いずれも私には今は単なる食材にしか見えませんが(笑)
『虫が嫌いな人は見ないでください』シリーズって、どんな・・・(笑)
ボクも基本的に生き物は好きだけど、これが水棲昆虫以外の幼虫の集まりだと思うと少々引くかなぁ。^^;
この労力がアルバイト賃金(のよう)になるのなら、ちょっと頑張れるかもしれませんね。
しかしこれだけの蛋白源があるからこそ、天竜川には化け物みたいなトラウトが生きていけるのでしょう。
行ったことはないけど、良い川なんだろうなと想像できます。
kuniさん、こんばんは。
虫が嫌いな人がこの写真を見たら、卒倒すると思います(笑)
実際にやってみると結構な労力なんで、お金目的ならコンビニバイトの方が良いんじゃないかと思ったりしますが、川をガサガサやるとたまに珍しい生き物が網に入ったりするのが面白くてやってます^_^
天竜川本流にはニジマスは放流してないんですが、稀にパワフルなニジマスが釣れるので春先にはそれを狙うフライマンもかなりいます。あとは天竜差しと呼ばれるでかい本流アマゴもいます。そちらは私もいつか釣ってみたいです。
クロカワムシがこれほど(昔よりは減っていますが)獲れる川は、日本中探しても他にはないと思います^_^
私が住む秋田県の一部にはヤマビルが生息しています。
その一部が私のホームグランドにしている流域なんです。
毎年6月~ヤマビルのシーズンで釣りした帰り道の
林道を30分も歩けば車につく頃にはゲーターの内側に
数匹ヒルが潜り込んでいます。ゾッとしますね。
専用の忌避剤もあるので使用はしていますが藪漕ぎ
したりする間に落ちてしまうのか、効き目が完璧では
ないんです。血を吸われるとなかなか止まらないので
ほんとに困りますよ。
muraさん、こんばんは。
なんですと!? 他の方のコメントから、ヤマビルは寒い地方にはいないのかと思いましたが、秋田県にいるんですか?
ゲーターの内側にヤマビルが入り込むとか、聞いただけでゾッとします。ヒル除け剤があるんですね。
食いつかれると血が止まらないって嫌ですね。私今まで藪漕ぎ高巻きは全然苦にならなかったんですが、ヤマビルがいる場所はちょっとビビっちゃいそうです。
長野県にヤマビルの勢力が拡大して来ないことを祈るばかりですf^_^;
こんばんは。お久しぶりです。
今年もあとわずか。と、いうことは解禁まであとすこし・・・ん?
今年はかつてないほど渓流に行っていたけど、
来年はそうもいかなそうです。
ヤマビルといえば遠山にはいるらしいです。
わたしは行ったことはありませんが、リコプテラさんは?
来年も宜しくです。
いつか川で会えるといいですね。
良いお年を!
wakudokirunさん、こんばんは。
そうですね、今年も残すところ後2日。年が明けると本当に解禁間近のような気がして、そわそわしだすんですよね(笑)
私は逆に今年は例年ほど川に行けなくて、来年の方が行けるようになるかもしれないです。
なんですと!? 遠山にいるんですか。
私も行ったことがないんですが、かつては秘境と言われた谷、一度は訪れたいんですがなんせ遠大な流れなのでどの辺りまでいったら良いのか、まずはそこから検討しないと。
そうですね、お互い同じような川に出かけるのでいつかは川で会えそうですね。
wakudokirunさんも、良いお年をお迎えください^_^
凄い量ですね。今シーズンは大漁の気配ではないですか(^-^) 先日、ラジオで伊那のザザムシの話しを聞きました。話しの最終で、一番大きな川虫が美味しい との事だったような気がします。ヘビトンボの事ですかね
Kさん、こんばんは。
凄い量に見えるでしょ。というか、他の川に比べたら確かに凄い量なんですが、好調な時の天竜川からするとこれでも少なく、まぁ今年も不漁の部類です。
毎年この時期になると、テレビ、新聞には必ずざざ虫の話題が載りますね。マツタケなんかと一緒で、季節の風物詩ってことなんでしょう。
一番大きな川虫とはヘビトンボのことだと思います。クロカワムシはほとんど醤油と砂糖の味って感じですが、ヘビトンボは香ばしくて少しエビっぽい味がするので実際に一番美味しいです。ただ、これは純粋に味だけの話であって、あの見た目を素人の方が食べるには相当の勇気が必要な気がします(笑)
沢山採れましたね
これを佃煮にしてお正月の料理に出来ますね
呑み助には酒のツマミとして喜ばれます
前日木曽に行きましたが見当たらずイナゴ佃煮を
買って来ました。
釣りお爺さん、こんばんは。
漁として売るために獲るとなると、これでも少ないんですが、家庭で食べるつもりなら十分な量ではあります。
ざざ虫の佃煮は呑兵衛には人気がありますね。日本酒や焼酎のつまみに少しずつ食べるもので、ご飯のおかずには不向きかなと思います。
ざざ虫は少し高価になりすぎた感がありますね。こちらでは、蜂の子、イナゴ、ざざ虫、蚕のさなぎが、昆虫食4点セットですが、私はこの中で一番美味いのはイナゴだと思います^_^
最近昆虫が美味しそうに見えてしまいます。
9枚目の写真の水生昆虫は、ナベブタムシの仲間です。
きちんと種まで同定できませんが。
鍋蓋の形に似ているからナベブタムシです。
安直ですね^_^
Mさん、こんばんは。
最近昆虫が美味しそうに見える? それはかなり重症です(笑)
この虫、ナベブタムシって言うんですか。ありがとうございます!
なるほど、鍋の蓋に似ていると言われればそんな気も^_^
検索してみたら、確かにナベブタムシでした。
ウィキペディアを見たら「長野県の伊那谷で食用とするざざむしには、このナベブタムシが含まれることがある」なんて書かれてましたが、これは間違いです。ナベブタムシは食べませんf^_^;
虫のキロ単価って想像も出来ない!どーいう所が買うのかも想像出来ない。でも僕は一回食べてどんな感じか味わってみたい。イナゴはお菓子みたいでイケました。
Nori1022さん、こんばんは。
ざざ虫のキロ単価(業者への納入ベース)、一昨年まではずっと6,500円だったのにここ数年の不漁続きで昨年から8,000円にアップ。
それは嬉しいんだけど、虫が少ないので1キロ獲るのに物凄い労力が・・・その大変さはいつだかNoriさんのところで見た鮎の投網漁を彷彿とさせます(笑)
買い取るのは、主にざざ虫を佃煮に加工して販売している業者です。今は2件だけですけど、その他に料理屋とか飲み屋でも少量なら買い取る場合もあります。
正直言ってイナゴの方が美味いと思いますが、ほんとに食べてみたいんであれば、最下部にある「非公開なお話はこちらからどうぞ」コーナーから連絡もらえれば試食品を送りますよ^_^
追申
ヒルで思い出しましたが、人間の役に立ってもいます。
血が止まらないということは、固まらないということなので血栓を作らせない薬効があるんですね。
ヒルジンとかいったかしら、その薬??
ヒルを模したリーチフライも必ず何本かはフライボックスに入ってますネ。マラブーを使ってればこれのふらいでしょ。
初めて釣ったフライもモンタナマラブーだったです。s54年の芦ノ湖でした。
FFfreakさん、こんばんは。
ヒルが人間の役に立っている??
なるほど、食いつかれると血が止まらなくなるってことは、そういう成分を持っているんですねヒルは。
ヒルジン、検索してみると確かにヒルは薬効成分を持っているようだし、海外では古くから医療用ヒルというのが存在してるんですね。
そうなってくると、一概に悪者扱いもしにくくなっちゃう(笑)
リーチフライってのがあるくらいだから、魚はヒルを食べるんですかね? 口の中を噛みつかれちゃいそうですが。