先日、圧力鍋で豚角煮を作りました。
短時間でとろとろにやわらかくなって、うまかったです(^_^)
圧力鍋の説明書に付属のレシピ集に従って作りましたが、その最後に、
「下茹でのゆで汁はラーメンのスープにも使えます」と書いてあったのです。
確かに、これをこのまま捨てるのはもったいないからラーメンのスープにしよう。
ここで、私の悪い癖が出て、どうせなら麺を手打ちで作ってみようということに(笑)
ダテに蕎麦打ちやうどん打ちをやってるわけじゃないから、なんとかなるんじゃないの。
その前に具材も用意しなくちゃ。角煮が残っているから“角煮ラーメン”だな。
角煮ラーメン 材料(大盛り2人分)
手打ちラーメン
・強力粉…150g
・薄力粉…50g
・卵…1個
・水…(卵込みで)80cc
・重曹…8g
ラーメンの具
・卵…2個(味玉用)
・ほうれん草…一把(お浸しにします)
・豚角煮…二切れ(作成済み)
・焼き海苔…適量
・長ネギ…白い部分15cmほど(白髪ネギ用)
ラーメンのスープ
・豚の角煮の下茹で汁
・長ネギ…15cmほど
・ショウガ…20g
・キャベツの芯…適量
・ニンジンの皮とヘタの部分…1本分
ラーメンの麺には“かん水”というものが使われます。
ウィキペディアによると、
かん水は、中華麺などの製造に使うアルカリ塩水溶液で、小麦粉に混ぜることで柔らかさや弾力性をもたせる。中華麺特有の麺の風味、感触、色合いは、かん水を入れることにより生じる。
というものでモンゴルから中国を経て伝わったものだとか。
かん水ってスーパーで売ってるのかな。ネット検索したら、かん水の代わりに重曹でも良いということなので、試しに重曹で作ってみます。
かん水も重曹もなくても、麺自体はできるようですが。
↑まず具材の半熟味玉作り。これは何回も作ったことあるから大丈夫。
卵を冷蔵庫から取り出して室温に戻し、沸騰したお湯にお玉でそっと1つずつ入れて、7分半茹でたら、冷水で急冷すると私好みの半熟加減になります。
↑後は、かけそば用の濃度にしためんつゆに24時間以上漬けるだけ。二日くらい漬けた方が味が染み込んでうまいです。自家製めんつゆの作り方はこちら。
ラーメンのトッピングの中では、私は味玉が欠かせないんですよね。
たまに知らずに頼んだお店で、固ゆでの味玉が出てくるとガッカリ。そうです、味玉は半熟じゃなきゃね。
味玉を燻製にするとさらにうまいです。詳細はこちら。
↑豚角煮の下茹でで残ったスープ。
冷蔵庫に入れといたら、表面にラードの塊が。
当初の水分量を間違えて水分が少ないので、かなり濃厚。
お湯を200ccほど足して、さらに長ネギ10cmほど、ニンジンの皮とヘタの部分1本分、キャベツの芯のところを入れて、沸騰寸前まで強火で、あとは弱火で30分くらい煮込んでみます。
ラーメンスープの作り方って知らないけど、イメージとしてはこんな感じでしょ(笑)
麺打ちはこちらのサイトを参考にさせてもらいました。
強力粉と薄力粉を混ぜた無かん水の打ち方ですが、私は重曹をプラスしてみます。
↑卵1個を良く溶いて、水を加えて全量で80ccにします。そこへ、塩4gと重曹8gを入れて溶かします。
強力粉150gと薄力粉50gをふるいにかけて大きめのボウルに入れます。
↑小麦粉を良く混ぜて山のような形にして、頂上を窪ませます。富士山のような形ってことね。いや、どっちかっていうと阿蘇山のような形か(笑)
そこへ上記の卵水をどばっと入れます。どばっと入れすぎて決壊しちゃいましたが、気にしないで下さい。
周りから小麦粉を掛けます。
↑左手でボウルをしっかり押さえて、右手でガーッと一気にぐるぐるかき混ぜます。
この時にはそば打ち同様こねてはいけません。指の先をボウルに押し当てるようにして、グルグル素早く回すだけです。
最初粉っぽい部分がかなりありますが、気にせずかき回し続けていると、全体がしっとりしてフレーク状になってきます。
↑生地をひとまとめにして少しこねます。手打ちうどんのように、足で踏むので、この時点では生地が滑らかになっていなくて大丈夫です。
↑ビニール袋に入れて、足で良く踏んで伸ばします。
破れないように厚手のビニール袋が良いですね。
↑一旦生地を取りだし、上下から三つ折りにし、左右も三つ折りにしてこんな形に。
それをまたビニール袋に入れて、足で踏んで伸ばします。
これを3〜4回繰り返します。足で踏む回数を増やすほど、コシの強い麺になります。
やり過ぎると、薄く伸すのが大変なので3回で止めときました。
↑うどんと同様に生地を内側に押し込んで最後をぎゅっとねじって空気を抜きます。詳しくはこちら。
裂け目のある方を下にして少し押しつけ、ラップをかけて2時間以上生地を寝かせます。この時間が長い方が、生地がやわらかくなって伸しやすくなります。今回は2時間寝かせました。
↑スープは冷めたら、野菜を取りだします。ちょっと味見。おっ、イイ感じ。
ゆで汁だけの時にはあった豚の臭みみたいなものが消えてまろやかな味に。これはイケる!
↑寝かせておいた生地。しっとりなめらかでいかにもうまそう。
手打ちうどんの時に紹介した小さいのし板と麺棒でもできますが、今回は蕎麦打ち用の75cm角ののし板を引っぱり出して、広々とした状態でやってみます。
まず、手である程度円く広げます。
↑弾力がかなりあってなかなか伸せません。重曹の効果が出ているようです。
麺棒で上から押すようにしながら、なんとか伸していきます。
あとは、角出しをして四角く伸します。その辺りの詳細は蕎麦打ちと一緒なので、こちらをご覧下さい。
↑蕎麦より弾力があるので、きれいな四角にはなりませんが、1mm厚くらいになったら打ち粉をたっぷり振って、2つ折りにします。
前後方向40cmくらいに伸しました。蕎麦の場合は折ったところで切れるので、それが麺の長さになりますが、ラーメンの場合は切れないので麺の長さも40cmになります。
↑まな板の上に打ち粉をたっぷり振って、麺の上にも打ち粉をたっぷり振って1mm幅に切っていきます。
打ち粉をたっぷり、というのは重要です。打ち粉をたっぷり振っておかないとラーメンはかなりくっつきやすいので、後で大変なことになります。
それと、蕎麦のように何枚にも重ねて切るのも止めた方が良いです。それもくっつく元になるし、弾力があるので何枚も重ねると切るのが難しいです。
きれいな四角に伸せていないので、最初の方は短い麺になっちゃいますが、それはご愛嬌ということで(^_^;)
切り上がったら、さらに打ち粉を振って麺をよくさばいて、容器に並べます。
麺を保存するにはこんな高さの低いタッパー(楽天で見る・アマゾンで見る)が便利ですよ。
私の場合ラーメンは醤油味か塩味が好きなせいもありますが、細麺が好きなんですよね。細麺のまっすぐ麺。
今回のは中太麺って感じの仕上がり。どちらかというと味噌に合いそうな感じではある(^_^;)
よし、麺も完成。
すぐ茹でても良いですが、少し寝かせた方が良い気がします。
麺はこのまま翌日まで冷蔵しておけば問題ありません。
1人前ずつ小分けにしてラップに包めばそのまま冷凍できます。使うときは冷凍のままお湯に入れて茹でればOKです。
手打ちラーメン、ホントに手で全部やろうとするとちょっと大変だけど、最近話題のフィリップスのヌードルメーカー(楽天で見る・アマゾンで見る)やパスターマシーン(楽天で見る・アマゾンで見る)を使えば簡単だと思いますよ。
パスタマシーンは意外とお手頃なやつがあるんですね。
ぜひ、興味ある方は楽しんでみて下さい。
自分で打った麺、感動しますよ。
ここからは翌日です。
↑長ネギを5〜6cmほどに切ります。
縦に切れ目を入れて、青い部分を取り出します。
↑白い部分を開いて重ね、千切りにし、水にさらします。
私は生のネギの辛みが苦手なので、ちょっと長めにさらしておきます。
パーパータオルに包んでギュッと水気を絞ったら出来上がり。
これ、いろんな料理に使えて便利ですよ。
↑今回の具材、卵の半熟加減が良い感じ。
醤油ダレはどうしようかと思ったけど、今回は自家製万能調味料八方美人をそのまま使ってみます。大さじ2杯を丼にスタンバイ。
↑前日作ったスープは別の鍋で温めておきます。
鍋にお湯を沸かし、麺がくっつかないようにほぐしながら2分茹でます。
茹で上がる直前にスープを丼に入れて、醤油ダレとかき混ぜます。
茹で上がった麺を丼に入れ、具材をトッピングしたら出来上がり。
完成しました!
ふぅー、長い道のりだった。
「ラーメンのスープにも使えます」なんていう軽〜い言葉を信じたら、こんな大作になっちゃったよ、もー。でも、その分うまさもひとしお。
うますぎるよー、これ。苦労した甲斐があったよー、涙、涙(T_T)
と感動に浸っているところ申し訳ないけど(笑)、厳しい目で見ると、さすがにおいしいラーメン屋さんには敵いません。
麺は負けてない仕上がりだと思うけど、やっぱりスープですね。さらに言うなら醤油ダレが甘すぎる。
例の八方美人という万能調味料は大量の鰹だしとみりんが入っている。鰹だしは良いとして、問題はみりんだ。これがスープを甘くし過ぎている。
麺とトッピングがほぼ完璧なだけに、惜しい!実に惜しい。
プロのラーメン屋さんはさすがに凄いな、と実感した初めての手打ちラーメンでした(^_^)
コメント
まじっすか!すごすぎる(笑)
近所だったらよかったのに。
Nori1022さん、こんばんは。
マジになりすぎました(^_^;)
私も四万十川のほとりに住みたいですよ。
それか、Noriさんが信州に移住して下さい(笑)
海はないけど、素晴らしい渓流がたくさんありますよ。
これを読んだら、我が家の場合はやっぱり「なんちゃって手打ちうどん体験」だったと実感しますね。^^;
いやはや、凄過ぎる。
kuniさん、こんばんは。
「なんちゃって」なんかじゃないですよ。うどんはたぶん体験したことが全てです(笑)
ラーメンの麺は蕎麦ほどの繊細さはないですが、別の難しさがあって試行錯誤のしがいはあるかも。
最近小麦粉をいろいろいじって遊んでいます(^_^)
期待以上の大作でした。
いつ食べられるんだろうかと待ちくたびれましたよ(笑)
ラーメンスープは決まりがない分奥が深すぎますね。
違うパターンならば昆布やイリコで出汁を取るのも王道ですよね。
私も細麺に薄口醤油味が好きです。
白髪ネギにラー油を落としても美味しいです。あとはほんの一つまみだけ塩を入れたり…
こんな時間にお腹減ってきました(笑)
七流釣師さん、こんばんは。
軽い気持ちで始めましたが、思わぬ大作になっちゃって(笑)
ラーメンは細麺に限ります(^_^)
白髪ネギとラー油、いいですねー。
ラーメンのプロってやっぱり凄いと思いました。
研究のしがいがあります。←って、まだやるつもりなの?
こんばんは。
豚肉の下茹で汁が、此処までになるなんて、ビックリポンです。
ラーメンの麺までうってしまうんですから。
マンボウさん、こんばんは。
下茹で汁が残っているからといって麺を打ってはいけませんよね(笑)
気軽に始めちゃったら、とんでもない大作になり、私自信もビックリポン!
手打ちラーメン、他の麺打ちにも生かせそうなこともあり、勉強になりました。
いやはやここまでやっていい物でしょうか?
蕎麦打ちの経験があるからでしょうが、麺まで作ってしまうとは驚きました。
残りスープから腰を上げる、ズクが無いとできませんね感心します。
ハックルさん、こんばんは。
ここまでやっちゃまずいでしょうね、普通(笑)
そうですね。蕎麦打ちをやっているので、他の麺もある程度はなんとかなると思います。
「ズク」だけが取り柄なんです。時々メンドーな事からは逃げたりしますが(^_^;)
あ、他の地域の方に説明しときます。
「ズク」とは「やる気」と「根気」をミックスした意味合いの方言です。
こんにちわ。
ここまで来ますと転職を考えたほうがいいですよ(笑)。
小学校の先輩の実家がラーメン兼焼き肉屋を営んでいて
在日の方ですけど なぜか国が違うのに売りにしていました。
店のガラスに黄色の紙でなぐり書きで、安い台湾ラーメン
この人のあだなはもちろんそれ。可哀そうでした。
本国に帰国してしまいましたが 多分生きてはいないだろうな。
今日は後輩との約束で大荒れの中木曽北部に!
大馬鹿野郎二人は未だ病気が進行中です。
テクニカルゲームさん、こんばんは。
そうですね。近々蕎麦&ラーメンの店を開きますので、ぜひ食べに来て下さい(ウソです笑)
「安い台湾ラーメン」、インパクトありますね(^_^;)
えーっ!今日ですか!? この嵐の中釣りに行くとは、かなりの重症ですよ、それは。
無事に帰ってこられましたかね。ブログの更新を待ちます(^_^)
こんにちは。
ややや物凄い手間暇。
これはさぞかしオイシカッタでしょうね。
多分私なら味醂の甘さはわからないと思います。
無茶1さん、こんばんは。
ここまで手間暇かかると思わずに始めちゃったんですよね(^_^;)
蕎麦打ち経験があるのがせめてもの救いでした。
自分で打ったという暗示にかかって、美味しく感じました(笑)
スープは奥が深くてもっと研究が必要でした。
ラーメンの麺まで作るって多岐にわたり行動力&実行力ありますね。
しかし凄いです。ハイ!
美味しいでしょう~ゴクリ
幻の渓流師さん、こんばんは。
そば打ちの経験が生かされました(^_^)
そばとはまた違う難しさがあって、ラーメンの麺もおもしろいかも。
一つのことをやり出すと、そこから枝分かれしたこともやってみたくなっちゃうんですよね。
たぶん、何らかの病気です(笑)