地域のお祭り、無事に終わりましたー。
ちょっと無理が祟って、前日の夕方から風邪っぽくなってしまいましたが、なんとか乗り切りました。ただ、翌日は熱が出て一日寝込みましたが(苦笑)
今現在は、回復して体調はまぁまぁ。ブログが書ける程度にはなりました。
笹好きの熊とヤマトイワナ|木曽川水系檜の森
※檜の森というのは私が勝手に付けた名前で、実在の地名ではありません。
時を遡ること一月。
5月の半ば、大雨の翌日。天竜川はもちろん、近所の沢にも濁流がゴウゴウと流れています。とても釣りができるようには見えませんが、大雨でも濁らない、そして水の引けの早い源流部へと向かってみます。過去の経験上、この川ならなんとか釣りはできるはず。
前回と同じ林道をMTBで走ります。
前回は下の方へ入りましたが、今回は雨の影響の少ない源流部まで一気に駆け上がります。
タラノメもすっかり葉を茂らせてますが、ギリギリなんとか食べられそうなものもあったりして。もしかして、まだコシアブラなら採れる?
大増水の川、本当に釣りができるのか?
途中で覗き込んだ流れ。
あれだけの雨が降ったのにほとんど濁ってない。ただ、かなり増水していて毛鉤で狙うにはもっと上流部へ向かわなくては。
前回入渓した地点。とても毛鉤釣りができる状況ではありません。
急坂はMTBを押して進みます。この時期はまだそれほど暑くないので、汗だくになるようなこともなく快適です。
道端にすごーく長く伸びたワラビを発見。いくら標高が高いとは言え、ワラビも時期的にはちょっと遅いです。
大雨の後で空気が澄んでいて、見上げる空の色もひときわ青く見えます。
右側の森からカケスが飛び出し、ウグイスもホーホケキョと綺麗な声で鳴いています。
林道沿いにコシアブラの木を発見。
芽もそれほど伸びていない感じ、と思ってよく見ると遅霜に遭ったらしく、萎れてしまっていました。残念!
仮に食べ頃の状態だったとしても、この木は太く高くなり過ぎていて、芽には手が届かないんだけど。
諦めて上に進むと、樹枝の下になって霜を免れたコシアブラの芽を発見。
極上のコシアブラを少しだけゲット。
こんなことなら、今日のお昼を天ぷら蕎麦にすれば良かった。
だいぶ上ってきて、この辺りなら釣りができそう。
でも頑張って、もう少し上まで行ってみようか?
ツキノワグマが残していったもの
再び気合いを入れて林道をしばらく走ると、林道に何か獣のフンが落ちていました。
まだ他に落ちていないかと周囲を見回すと、ポタポタとかなりの量を発見(写真2枚目黄色丸印)。
ニホンジカやカモシカは黒い豆みたいなフンだし、イノシシは小さい塊がたくさんくっついたようなフンだよね。
これ、ツキノワグマのフンなんじゃない?
通常はもっとひとかたまりになっている印象だけど、ポタポタ落ちた量を合わせるとかなりな量になるよ。
フンをよく観察。
どうやら、笹の芽をたくさん食べたらしく、ほとんど全体が笹の繊維。匂いは全くしないですね。この辺りにネマガリタケは無いけれど、ツキノワグマはネマガリタケや笹の芽が大好物のはず。
このフンの瑞々しさから察するに、さっきまでここにツキノワグマがいたのかも。
まぁいいです。特に問題ありません。
周囲には確かに笹藪がたくさんあり、細い芽もたくさんあります(写真2枚目黄色矢印)。
これを夢中になって食べたんだな。
熊が笹の芽に夢中になっている時に、ばったり出くわしたら危険です。長野県北部で毎年ネマガリタケ採取の時期に熊被害があるのもよくわかります。
昨日の大雨が嘘のように透き通った水
そうこうしているうちに辿り着いた入渓点。
ここまでくれば、きのうの大雨もなんのその。なんだけど、この辺りは川幅が狭く、両岸から張り出した枝が厄介なのを忘れていました。
テンカラ竿を振るのはちょっと厳しそう。もう一つ下の入渓点にすれば良かったか。
ともかくウェーダーとウェーディングシューズを履いてテンカラ竿を伸ばします。
NISSIN AIR STAGE 冨士流テンカラ3308 6:4、SUNLINEぶっとびテンカラ レベルライン3号(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)を3.3m+FUJINO フロロテンカラハリス0.8号(楽天で見る・アマゾンで見る・ヤフーで見る)を1mほど。仕掛け全長は竿より1m長い4.3m。
毛鉤は、スギッパ巻きです。
小さな淵尻の駆け上がり。
イワナが掛かるも、ぴょーんと飛んで来るサイズでバラし(苦笑)
昨日の大雨が嘘のように穏やかな流れで、気持ち良いのですが、張り出した枝で竿が振りにくいのと、思ったより反応ないまま時間が過ぎます。
岩に囲まれた小さなタルミでチビイワナ。
この辺で気分転換にお昼にした方が良さそう。
見て下さい、この綺麗な水。お昼を食べる場所としては最高です。
焼きそばとハムエッグのホットサンド
マイクロマックスULに着火し山フライパンで焼きそばを作ります。
うー、うまそう!
すぐに食べたくなるのを堪えて、ホットサンドメーカーでスクランブルエッグを作ります。
もう一つはハムエッグを挟んで焼きます。
お気に入りのナイフを紛失してしまったので、再度購入。
このBROTHER -1512は、刃の形状、グリップ材、切れ味、サイズ感全てが最高。
ただ、ポケットサイズであるが故に紛失しやすい。というか、置き忘れしやすい。
私みたいなうっかり者は、紛失防止策を講じなければ。
チタンパーソナルクッカーでお湯を沸かして、竹輪と途中で採ってきたコシアブラを入れてさっと茹でて鶏ガラスープとしょう油を少し垂らして味付け。
本当は、トマトベースのフリーズドライスープを持ってくる予定だったけど忘れました。
コンビニで買ってきたタコとブロッコリーのサラダを添えて出来上がり!
本日の渓流メシ
・ホットサンド(焼きそばとハムエッグ)
・タコとブロッコリーのサラダ(コンビニ調達)
・竹輪とコシアブラのスープ
・食後の紅茶
ホットサンドはいろんなものを挟めるし、現地で焼きたてを食べられるのがいいんですよね。
トマトスープ忘れちゃったけど、現地でコシアブラが採れたおかげで季節感溢れる極上のスープもいただけました。
ほぼ、最高のランチです。
さて、問題はろくな釣果がないことです。水量の多さにビビって上流まで来すぎちゃったな。さっきまで、一旦林道に出て少し下って再入渓しようかなんて思っていましたが、満腹になったらなんだか面倒くさくなってきた。
深呼吸して周囲を見やると風通しの良さそうな針葉樹林帯。ここにもコシアブラがあるのかちょっと探索してみよう。
川から一段上に上ってみると、早速コシアブラの木を発見!(黄色矢印)
しかも食べ頃の芽がついている。林の中だから霜にもやられていないし。
ちょっとピンボケだけど、食べ頃のコシアブラ。
こんなに川の近くで採れるとは。今日はもう必要ないので採りませんが、来年はここで極上の天ぷら蕎麦が食べられるな。
川に戻って、なんとかもう少しマシなサイズが釣れるまでがんばってみよう。
ごく小さな落ち込みからの浅瀬。掛かった魚が妙に元気に暴れます。
その後チビイワナは何尾か釣れますが、どうにもテンカラ竿が振りにくい。
フライタックルに変更します。
ユーフレックス インファンテ773-6 NSF+オービス バテンキル クリックII。ラインはDT-3F、6X9ftリーダーに7Xフロロティペット2ft継ぎ足し。
エルクヘアカディス#14を結びます。
藪沢に向いているのはテンカラ?フライ?
今はテンカラ釣行が多くなっていますが、フライフィッシングをメインでやっていた頃、テンカラ釣りの入門書を読んでみたんですよね。
そこには、「フライフィッシングは西洋の広くてゆったりした川で発達した釣り方で、日本のような狭くて障害物が多い渓流ではテンカラ釣りの方が適している」というようなことが書かれていました。
それを読んだ時にどうも納得いかなくて、それはテンカラ釣りを楽しめるようになった今でも変わりません。
ゆったり流れるいわゆるチョークストリームのような川に比べて、傾斜がきつく小落ち込みが続くような渓流は確かにドライフライをドラグフリーで流すのが難しいです。
ただ、「障害物が多い」という点では例えば今回入渓した区間のように岸際から木々の枝が張り出しているような状況ではテンカラ竿では毛鉤を打ち込めません。チョウチン釣りという、極端に短い仕掛けでポイントの真上にポトンと落とす釣り方はあるにはありますが、その場合は通常のテンカラ竿より長い餌竿を使う必要もでてきます。
フライロッドはテンカラ竿に比べてかなり短いので(標準的な竿で2m15cmほど)、サイドキャストで張り出した枝の下を横方向にフライラインを繰り出してポイントに毛鉤を送り込むことが難なくできます。
6フィートのロッドなら竿の長さは1.8m。この短さでもフライラインを長く繰り出せるので、魚に悟られることなくポイントから離れて毛鉤を送り込むことができるのです。
つまり、障害物が多い渓流や藪沢などに対応力があるのはフライフィッシングの方だと思います。だからと言って、フライフィッシングの方が優れているという話ではありませんが。
テンカラは、増水で白泡が立っているような状況でも流れが淀んだ小さなタルミや巻き返しを狙えば釣りになりますが、フライ(特にドライフライ)ではまず釣りになりません。
小さな落ち込みが階段状に続く急傾斜の流れもテンカラの方が有利だと思います。
だいぶ脱線しましたが少なくとも、
「岸際から枝が張りだした沢では、テンカラよりもフライタックルの方が釣りやすい」
ことは確かです。
さて、釣りに戻ります。
この川で生まれ育ったヤマトイワナとアマゴ
倒木が覆い被さったポイント。こういうところもテンカラ竿では奥まで毛鉤を送り込めない。
テンカラ竿でもサイドキャストをすればいいじゃん、と思うかもしれませんが3.3mある長さがネックになるのと、仮にサイドキャストで送り込めるポイントだったとしても竿を立てられなければ、魚が出てもアワセられない。
ここでは読み通り出ました。そして、フライなら下流方向に竿を引く動作に加え左手でラインを引く動作でアワセは効きます。
これもこの川で生まれ育ったヤマトイワナですね。
ゴールデンウィークにたくさん人が入って、大きいのは釣り上げられちゃったかな。
川岸のトリカブト(猛毒)を横目に、次の大淵へ。
人がたくさん入る川は、こういう大場所ではまず釣れないんですよね(笑)
手前の浅瀬には魚の姿がなく、奥の落ち込みからの流心付近で小さいのがライズしています。
フライを打ち込むと、ピチャッと出るもののフッキングせず。やっぱりチビか。何度目かのキャスティングでやっとフッキング。
倒木の多いやっかいな区間に突入し、ここで帰ろうかと思いましたが、もうちょっと先まで行ってみることに。
浅瀬の多い区間でチビイワナが続くようになったので、まだ日は高いですが早めに帰ることにします。
コメント
おはようございます
穏やかそうな空気が流れる、良い渓ですね。
そこに住む渓魚も、闘争心とは無縁に見える姿で、特にアマゴですら穏やかな顔つきで、エエです。
マンボウさん、こんばんは。
この渓は傾斜が緩く、開けているので明るい雰囲気で好きなんですよね。
釣り人が多い割には魚も神経質じゃないかもしれないです。ただ、サイズ的にはそれほど大きいのがいないんですけども(笑)
>ほぼ、最高のランチです
いや「ほぼ」は不要でしょう。
充分、極上のランチです。^^
てっきりてんからだけ持って行っていたのかと思ったら、フライタックルも持ってたのね。(笑)
ボクもフライタックルの方が藪沢では扱いやすいと感じます。
もちろん熟練のてんから釣り師さんなら、そんなことはないんだろうけど。
なんだかんだで、良い天気の中釣りが出来たようで♪
kuniさん、こんばんは。
そうですね、現地でコシアブラが採れたので「極上ランチ」でいいですね。
テンカラでだめな時はフライロッドに持ち替えるという、節操のない釣り人なので可能であれば大体バックパックサイドに両方装着しています(笑)
曇っている方が釣れるということも多々ありますが、私はやっぱり青空の下の釣りが好きですね。